愛知県における住宅ローンの特徴は? 借入額や毎月返済額はどのくらい?

愛知県は工業が盛んな都市が多く、特に名古屋市を中心に発達した交通網が利便性を高めています。今後のさらなる発展が期待されるこの地域で住宅を購入する際の価格の目安や、住宅ローンの平均借入額はどのくらいなのでしょうか。今回は、愛知県で住宅購入を検討している方向けに、住宅ローンの特徴や選び方のポイントを解説します。

愛知県における住宅購入の特徴

愛知県は日本列島のほぼ真ん中に位置し、都市機能と自然のバランスが良く、年間を通して温暖な気候で住みやすい地域です。ここでは、愛知県における住宅購入の特徴を紹介します。

愛知県はどんなところ?
愛知県は東京、大阪と並ぶ日本の三大都市の一つですが、物価が比較的安く、生活しやすい地域として知られています。東海道新幹線や東名高速道路などの交通網が整っており、東京や大阪へのアクセスも良好です。また、自動車産業を中心とした重工業が盛んで、世界有数の自動車会社や関連工場が集まる地域としても知られています。

愛知県で人気のエリア
愛知県で人気のエリアは、名古屋市中区、名古屋市昭和区、名古屋市東区、岡崎市、長久手市、一宮市などです。特に、長久手市は住みやすい街として注目されており、若い世帯の転入が多く、人口増加が続いている自治体です。そのため、人口の平均年齢が若い活気のある街として注目されています。

愛知県の県庁所在地であり、日本の三大都市の一つ名古屋市やその周辺のエリアは、利便性が高く、商業施設も充実しているため人気があります。

2022年度の住宅面積・購入価格
住宅金融支援機構の調査によると、2022年度に【フラット35】を利用して愛知県で購入された住宅の面積は平均105.5平方メートルでした。東京都や大阪府と比べると、8.6~21.7平方メートル広いことがわかります。また、愛知県の住宅購入の際の所要資金額は平均3,811.2万円となっており、三大都市圏の中では比較的低く抑えられています。

以上のことから、愛知県は都市機能を備えて利便性が高く生活しやすいエリアでありながら、住宅を購入しやすい地域といえるでしょう。

出典:2022年度集計表:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)

愛知県における住宅ローンの特徴

ここからは住宅金融支援機構の調査をもとに、愛知県の【フラット35】利用者による住宅ローンの利用状況などを紹介していきます。

2022年度の住宅ローン平均借入額
2022年度の住宅金融支援機構の調査によると、愛知県で【フラット35】を利用した方の住宅ローン平均借入額は3,205.2万円でした。頭金は平均407.5万円、住宅ローン以外に公的機関や民間金融機関から借り入れている額は平均198.4万円となっています。

三大都市圏の中では最も平均借入額が少ないことがわかります。

出典:2022年度集計表:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)

2022年度の住宅ローンの毎月の返済額
愛知県における2022年度【フラット35】利用者の住宅ローンの毎月返済額は11万1,400円、総返済負担率(返済比率)は22.9%となっています。


※各利用者の総返済負担率(1か月当たり予定返済額を世帯の月収で除した数値)の総和をサンプル数で除したもの

三大都市圏の中では愛知県の毎月返済額が一番少なく、返済負担率も低いことから、比較的余裕を持った返済をしている人が多い地域であることがうかがえます。

出典:2022年度集計表:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)

住宅ローンを選ぶ際のポイント

住宅ローンを選ぶ際は、判断材料となるさまざまな要素について検討しなければなりません。どのようなポイントが重要になるのか、以下に解説します。

固定金利・変動金利を選ぶ
住宅ローンの金利には、固定金利と変動金利があり、どちらを選ぶかによって総返済額が変わってきます。固定金利は借り入れ時から一定期間金利が変わらない金利タイプです。完済まで金利が変わらない全期間固定型、一定期間金利が変わらない固定期間選択型があります。

変動金利は市場金利の動向によって金利が見直される金利タイプで、6ヶ月ごとに見直されることが一般的です。全期間固定型の固定金利は市場金利が上昇しても借り入れ時の金利が完済まで適用されますが、変動金利は市場金利が上昇した場合に返済額が多くなるリスクがあります。ただし、借り入れ時の金利は一般的に変動金利のほうが低いです。それぞれの金利タイプの特徴や仕組みをよく理解したうえで選ぶことをおすすめします。

とはいえ、今後ライフプランや金利の動向がどう変化するかはわかりません。そのため、複数ローンの組み合わせや、借り換えを視野に入れて選ぶのも選択肢の一つです。

地元金融機関の住宅ローンを選ぶ
愛知県には、県内に本支店を持つ地方銀行が三つ存在します。そのほかにも、県内に支店のある地方銀行や信用金庫、信用組合などの金融機関があります。多くの金融機関で住宅ローンを提供しているので、店頭での相談や申し込みが可能です。さらに、昨今は多くの金融機関でWeb申し込みも受け付けています。

メガバンクの住宅ローンを選ぶ
愛知県内には四つのメガバンクの支店が存在し、店舗数も多いため、メガバンクの住宅ローンも選択肢に入ります。特に、名古屋市内にはメガバンクの支店が集中しているため、県内のほかのエリアより、窓口での申し込みや相談がしやすいでしょう。

また、メガバンクはWeb上での相談や手続きなどのサービスも提供しているため、家の近くに支店がない人にとっても便利な存在です。

モーゲージバンクを選ぶ
地方銀行やメガバンク以外に、モーゲージバンクという選択肢もあります。モーゲージバンクは普通の銀行とは異なり、預金業務を行わず、住宅ローンを専門に提供している金融機関です。これらの機関は、住宅金融支援機構が住宅ローン債権を買い取り、同機構がそれを証券化することで資金調達を行います。【フラット35】は、このような買取型のほかに、住宅融資保険を付けて返済を保証する保証型もあります。

まとめ

愛知県の住宅ローン借入金額の平均は約3,205万円で、毎月の返済額は11万1,400円です。愛知県内には地方銀行の本支店やメガバンクの支店など多くの金融機関があり、それぞれの窓口で住宅ローンの相談を受け付けています。

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