【金利上昇の可能性も】日銀やや方向転換の兆し? 今後、住宅ローン金利への影響は?

日本銀行のトップが黒田総裁から植田総裁に替わって約4ヶ月。2023年7月27・ 28日に開催した金融政策決定会合で、イールドカーブ・コントロールの運用を柔軟化することを決定しました。果たして、その意味とは? そして、住宅ローン金利にはどのような影響を与えるのでしょうか。

長期金利の上限が事実上引き上げとなり、住宅ローン金利はどう変わる?

イールドカーブ・コントロールとは、長期金利も短期金利も日銀が求める一定の水準に保つ「長短金利操作」のこと。2016年以降、短期金利は±0.1%、長期金利は±0.25%の変動幅を上限としてコントロールしてきました。2022年12月には、長期金利の変動幅を±0.25%から±0.5%程度に拡大。そして今回、長期金利の変動幅は「±0.5%程度を目途」としつつ、より柔軟に運用できるようになります。また、長期金利を抑え込む効果がある「連続指し値オペ」の買い入れを行う利回り水準を0.5%から1.0%に引き上げています。市場動向によっては、長期金利が0.5%をある程度超えても今後は容認されるということです。

参照:日本銀行「当面の金融政策運営について

今回の日銀の決定は、住宅ローン金利にどのような影響を及ぼすのでしょうか。2022年12月、長期金利の変動許容幅を±0.25%から±0.5%程度に拡大した際には、長期金利が上昇し、全期間固定金利型住宅ローン【フラット35】の金利も上昇しました。今回も同様に、長期金利と連動している固定金利型の【フラット35】金利が上昇する可能性があります。これから住宅ローンの借り入れ・借り換えを検討している人は、今後の金利動向を注意深く見守りましょう。

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