「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞」とは、理想ではなく、実際にその地域で“生活する”という視点から、「発展性」「住環境」「交通の利便性」「コストパフォーマンス」「教育・文化環境」の5つの基準を設定し、住宅ローン専門金融機関であるアルヒ株式会社の膨大なデータをもとに、住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会による公平な審査のもと「本当に住みやすい街」を選定したランキングです。
今回は2022年8月に実施した「本当に住みやすい街大賞2022 in関西」にランクインした街について、それぞれどのような点が評価されているのか詳しく紹介します。
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伊丹ってどんな街?
大阪府大阪市と兵庫県神戸市のほぼ中間に位置する阪急伊丹線の「伊丹駅」(兵庫県伊丹市)。徒歩約10分の場所にあるJR宝塚線の伊丹駅との一体化した市街地開発で、大阪市や神戸市のベッドタウンとして発展してきました。
駅からバスで約20分の場所には、大阪国際空港(伊丹空港)が立地。2007年3月に伊丹市が「大阪国際空港と共生する都市宣言」を発出して以降、空港も地域資源とする街づくりが模索されています。 「阪急伊丹リータ」などの商業施設と「ViVa 伊丹サンロード商店街」などの商店街が共存する買い物環境、歴史と文化が調和した落ち着きのある住空間も魅力。近年は行政を主体に、保育所・児童保育施設の待機児童ゼロを実現するなど、教育体制の充実化も図られています。
【発展性:3.44点】市街地の開発はひと区切り、今後はソフト面で住環境の向上を図る
1995年1月に発生した阪神・淡路大震災を機に、歩車分離を軸とした市街地の整備を実施。コンパクトな街の強みを生かし、暮らしやすさを重視した住宅地へと変貌しました。現時点では、歴史・文化・芸術の発信拠点を統合した「みやのまえ文化の郷再整備事業」が2022年4月に完了し、そのほかにも2022年11月開庁予定の「伊丹市役所新庁舎」や2025年10月開院を目指す「市立伊丹総合医療センター(仮称)」など、サービス面の向上を目的とした建設計画が進められています。
【住環境:3.78点】阪急とJRの駅周辺に買い物施設が充実、歴史や文化を感じられる街の景観も魅力
阪急伊丹駅のターミナルビル「阪急伊丹リータ」や、JR伊丹駅とペデストリアンデッキで直結する大型商業施設の「イオンモール伊丹」は、どちらも駅の改札を出てすぐの場所に立地。阪急伊丹駅の周辺には「阪急伊丹駅前ひがし商店街」や「ViVa伊丹サンロード商店街」などの商店街もあります。ほかにも阪急伊丹駅徒歩8分圏内に「関西スーパー中央店」や「コープ行基」といったスーパーが点在しており、日常生活に必要なものはほぼ近隣で入手できます。
交通面では、高低差の少ない地形を生かして、徒歩や自転車で回遊しやすい街づくりがなされています。城下町や清酒発祥の地として発展した歴史のある街の景観保全と災害に備えた住環境整備を進めた結果、中低層のマンションや戸建ての住宅が多い、落ち着きのある街が形成されました。
【交通の利便性:3.44点】大阪市・神戸市への移動は鉄道が便利、飛行機の利用で国内移動もスムーズ
阪急伊丹線伊丹駅、JR宝塚線伊丹駅の2駅2路線が利用可能。始発駅となる阪急伊丹線の場合、塚口駅で乗り換えが必要であるものの、大阪梅田駅まで約20分、神戸三宮駅まで約30分で移動できます。また快速停車駅であるJR宝塚線も便利で、移動の所要時間は大阪駅まで約15分、三ノ宮駅まで約25分です。
大阪国際空港(伊丹空港)へは、伊丹市営バス(片道大人210円)で阪急伊丹駅から約20分、JR伊丹駅から約30分で行けます。空港から飛行機に乗れば、2時間以内に北海道から沖縄まで全国の就航都市にアクセスすることも可能です。伊丹市内各所の移動も伊丹市営バスのバス網が充実しており、住民の生活の足として重宝されています。
【コストパフォーマンス:3.86点】住宅価格は上昇傾向だが、交通の利便性を考えると高コスパ
阪急とJRの2駅2路線が利用できることに加えて大阪国際空港(伊丹空港)も利用しやすいことから、住宅価格が高いイメージのある伊丹市。しかし伊丹市に隣接し、大阪国際空港(伊丹空港)を利用しやすい大阪府豊中市と2022年公示地価を比較すると、豊中市は平均25万2,371円/平方メートルであるのに対し伊丹市は19万2,183円/平方メートルと、コストパフォーマンスの面では伊丹市のほうが勝っていると言えます。具体的には、新築マンションの場合、伊丹市内は3LDKで5,000万円前後が相場。住宅価格は年々上昇傾向にあるものの、阪急神戸線や阪急伊丹線沿線の駅と比較すると、まだまだ手頃感があると言えるでしょう。
【教育・文化環境:3.86点】古くから豊かな文化を育む地域、子育て世帯は行政の支援策に注目
江戸時代の酒造業の発展と同時に、豊かな文化も育んできた伊丹市。2022年4月オープンの「市立伊丹ミュージアム」や「アイホール」(伊丹市立演劇ホール)、「伊丹アイフォニックホール」(伊丹市立音楽ホール)など、市街地には芸術・文化を身近に感じられる施設が点在しています。
また、伊丹市には生涯学習センターや総合教育センターなどの教育関連施設も充実しており、文教地区としての側面もあります。文部科学省が日本全国の小・中学校最高学年を対象に実施する「全国学力・学習状況調査」では、2021年度に全国平均以上の数値を記録しており、教育水準は高いと言えるでしょう。さらに、保育園の定員拡大や小学校放課後保育の実施、子育て支援環境の整備などを柱にした伊丹市の子育て支援策により、さらなる教育環境の充実が期待できます。
【選定委員会による総括】豊富な公共交通網と充実の教育環境で「職住近接」の暮らしがかなう街
大阪市や神戸市のベッドタウンとして発展してきた伊丹。阪急とJRの2駅2路線が利用でき、駅周辺に買い物施設が集結する一方で、歴史や文化が調和した落ち着きのある住環境が魅力です。近年、行政主体の子育て支援策の影響もあり、ファミリー世代から再注目されています。家族で移住を検討している人や大阪国際空港(伊丹空港)を拠点に飛行機での頻繁な国内移動を想定している人は、選択肢に入れてみてはいかがでしょう。
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