住宅ローンの事前審査に通って本審査で落ちることはある? 理由と対処法を解説

住宅ローンを申し込む際には基本的に事前審査と本審査があり、事前審査に通った後、購入する物件の売買契約などをする流れとなります。しかし、契約者の状況が変わった場合、事前審査に通っても、本審査に通過しないかもしれません。

今回は、住宅ローンの事前審査に通ったにもかかわらず、本審査で落ちてしまう理由について解説します。本審査で落ちた場合の対処法も説明するので参考にしてください。

住宅ローンの事前審査と本審査の違いとは?

住宅ローンを申し込むと、まずは金融機関による事前審査が行われるのが一般的です。事前審査は物件の売買契約を締結する前に実施されます。本審査よりも簡易的な審査なので、1週間以内に結果が出ることが多いでしょう。

一方、本審査は保証会社による厳密な審査です。申し込む際は必要書類を提出しなければなりません。審査結果が出るまでに2週間以上かかるケースが多いでしょう。

事前審査に通った場合、本審査にも通る可能性が高いものの、何らかの理由で落ちることもあるため注意してください。

住宅ローンの事前審査が通って本審査で落ちる理由

事前審査が通ったにもかかわらず本審査で落ちる主な理由には、申告内容の不備、退職・転職、借り入れ・返済の遅れ、担保価値の問題、団体信用生命保険加入の問題の五つがあります。それぞれ解説するので参考にしてください。

事前審査の申告内容に不備があった
事前審査の申告内容に誤りや事実と異なる記載があると、本審査で落ちる可能性が高くなります。特に、収入に虚偽の申告があると本審査に通らない、または希望している金額を借りられない可能性が高いでしょう。

意図的に誤りの情報を申告していなくても、事実と異なる情報は虚偽と判断される可能性があるため、申告内容は慎重に確認することが大切です。可能であれば、信頼できる第三者のチェックも受けてみてください。

事前審査の後に退職・転職をした
住宅ローンの審査で重要な項目として、申込者の勤務先、勤続年数、雇用形態などがあります。事前審査に通った後に転職すると、これらの項目が変わってしまうため、本審査に影響するかもしれません。特に、独立した場合や雇用形態が変わった場合は本審査に通らない可能性が高いでしょう。

本審査が終わった後も、銀行と金銭消費貸借契約を結ぶ際に健康保険証の確認があります。その際に転職によって勤務先が変更になっていたり、独立によって国民健康保険証になっていたりすると問題があるので注意が必要です。

事前審査の後に借り入れや返済の遅れがあった
事前審査後にカードローンやマイカーローンなどで別の借り入れをした場合、借入可能額に影響するかもしれません。

また、クレジットカードや携帯電話料金などの支払いに遅れがあった場合も審査に影響する可能性が高くなります。

したがって、少なくとも本審査が終了するまでは、新たな借り入れや支払いの遅れに注意してください。

対象物件の担保価値に問題が見つかった
住宅ローンを組む際は購入する物件が担保になるため、物件の担保価値も重要な審査項目の一つになります。

購入予定の物件が違法建築物だった場合など、何らかの問題があると本審査に通らない可能性が高いでしょう。

ただし、建築基準法は改正が多いため、担保物権が現在の基準に該当していない場合も、ケースバイケースで融資を受けられるかもしれません。まずは銀行の担当者などに相談してみてください。

団体信用生命保険に加入できなくなった
民間の金融機関へ住宅ローンを申し込む場合、団体信用生命保険への加入が条件になっていることが多いでしょう。

団体信用生命保険とは、住宅ローンの名義人が死亡または高度障害などで返済できなくなった場合に残債を弁済できる保険のことです。

事前審査の後、ケガや病気などが原因で団体信用生命保険へ加入できなくなった場合、本審査に通らない可能性があります。

住宅ローンの本審査に落ちた場合の対処法

住宅ローンの本審査に落ちた場合の主な対処法として、原因の追及、住宅ローン以外の借入金の完済、住宅ローンの借入金の減少、審査を受ける金融機関の変更の四つがあります。それぞれ解説していきます。

本審査に落ちた原因を突き止める
まずは、本審査に落ちた原因を突き止めることが大切です。心当たりがない場合は、過去の金融事故(遅滞や債務整理など)が原因かもしれないため、CICやJICCのような信用情報機関に問い合わせてみるとよいでしょう。

配偶者と収入合算で申し込んだ場合は、配偶者の借入状況も確認することをおすすめします。

借入金を完済する
住宅ローン以外の借入金があると、返済負担率(返済比率)が高くなるので審査に通らないかもしれません。借入金を完済すると返済負担率を下げられるので、審査に通りやすくなります。

たとえば、年収600万円でほかの借入金の支払いが年間150万円あり、年間返済額100万円の住宅ローンへの申し込みを考えているとします。この場合の返済負担率は次の通りです。

(150万円+100万円)÷600万円×100=約41.7%

この場合、通常の基準である35%を超えているので審査に通るのが難しくなります。しかし、住宅ローン以外の借入を完済した場合にはどうでしょうか。計算式は以下のようになります。

100万円÷600万円×100=約16.7%

このように返済負担率を引き下げることにより、住宅ローンの審査に通る確率が高くなります。

また、借入金の滞納がある場合も、事前に滞納を解消しておくことが大切です。

借入額を減らす
事前審査時から収入が減ってしまった場合は、借入額を少なくすることも検討してください。自己資金によって頭金を増やすと借入額を低く抑えられるため、審査に通る可能性が高くなります。

または、配偶者に安定した収入がある場合は、ペアローンにして自身が借りる金額を少なくするという方法もあります。

ほかの金融機関で審査を受けてみる
ほかの金融機関に住宅ローンの審査を申し込む方法もあります。団体信用生命保険に加入できずに住宅ローンを利用できないケースでは、未加入でも利用できる住宅ローンを検討するとよいでしょう。

たとえば、住宅金融支援機構の【フラット35】は団体信用生命保険の加入が任意です。住宅ローンの申し込みを優先的に考えている場合は検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

住宅ローンの事前審査に通ったにもかかわらず、本審査に落ちた場合は原因を把握することが大切です。主な原因には、申告内容の不備、借り入れ・返済の遅れ、団体信用生命保険加入の問題などがあります。

これらの問題を解決したうえで、借入金額を減額したり、ほかの金融機関に申し込んでみたりすると審査に通る可能性が高くなるでしょう。

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※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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