「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞」とは、理想ではなく、実際にその地域で“生活する”という視点から、「発展性」「住環境」「交通の利便性」「コストパフォーマンス」「教育・文化環境」の5つの基準を設定し、住宅ローン専門金融機関であるアルヒ株式会社の膨大なデータをもとに、住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会による公平な審査のもと「本当に住みやすい街」を選定したランキングです。
今回は2023年5月に実施した「本当に住みやすい街大賞2023 in福岡」にランクインした街について、それぞれどのような点が評価されているのか詳しく紹介します。
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博多南ってどんな街?
福岡市の西南部に隣接し、春日市と那珂川市の市境に位置するJR博多南線の「博多南駅」(福岡県春日市)。1990年に「JR西日本博多総合車両所」の一角に博多南駅が開業後、福岡市のベッドタウン化が急速に進み、2018年には那珂川町が那珂川市へ昇格するほどの成長を遂げました。
駅東側の春日市では、2005年~2016年に実施された「福岡春日プロジェクト」により、商業ゾーンと住居ゾーンで構成された住宅地「春日フォレストシティ」が誕生。那珂川市の「立地適正化計画」の対象となる駅の西側に、スーパーや飲食店、病院といった生活に欠かせない施設と住宅をコンパクトに集積した市街地を形成するなど、住環境が向上しています。
また、春日市と那珂川市との両市が、自然豊かで子育てしやすい環境づくりを行っている点にも注目。春日市が今後の50年を見据えた都市づくりに取り組む「春日新50年プラン」や那珂川市の「道善・恵子土地区画整理事業」といった新たな開発計画もあり、さらなる発展が見込めます。
【発展性:4.02点】春日市・那珂川市で進行中の新たなまちづくりに注目
春日市では、「JR西日本博多総合車両所」の隣接地に、待機中の新幹線と上空の飛行機を同時に眺望できる「新幹線の見える丘」やさまざまなスポーツが楽しめる多目的広場を有する公園を整備中。市中央部の「春日市総合スポーツセンター」「春日市ふれあい文化センター」「春日市図書館」が集積する場所に地域共生社会の拠点となる複合的な福祉施設を造り、市内全域からコミュニティーバスで行けるようにする計画など、「春日新50年プラン」に基づいた新たな都市づくりにも取り組んでいます。
一方の那珂川市の「道善・恵子土地区画整理事業」は、博多南駅が開業する前まで那珂川市の公共交通の拠点であった「西鉄バス那珂川営業所」一帯で計画されている事業です。2025年度の開業を目指す「ゆめモール那珂川(仮称)」を中心に、商業施設や住宅、医療福祉施設、バス営業所の4つのゾーンで構成。移転する「西鉄バス那珂川営業所」の新社屋建設や道路の整備も予定されています。
【住環境:4.75点】利便性と自然の潤いを享受しながら安心して暮らせる環境が整う
駅の西側は、「エフコープ那珂川店」などのスーパーや、病院などの生活利便施設と住宅がバランスよく配置されています。駅から車で10分ほどの場所には、スーパーやアパレル、クリニック、飲食店などが入居する大型商業施設「春日フォレストシティ」が立地。「サニー那珂川店」など深夜営業のスーパーも豊富で、共働き世帯のニーズに対応しています。
一方、近くには無料で遊べる大型遊具を備えた「ちびっこ広場」を有する「白水大池公園」、車で30分圏内には川遊びや農産物直売所での買い物などが楽しめる「中ノ島公園」や、キャンプ場を備える「五ケ山クロス」など、自然を身近に感じられる施設も点在しています。
【交通の利便性:4.28点】博多駅まで1駅約8分、豊富な道路網で九州各県への移動がスムーズ
JR博多南線で博多駅まで1駅約8分。博多駅は福岡市地下鉄の空港線や七隈線が接続しているため、通勤や通学、お出かけに便利です。しかも、新幹線の車両でありながら片道330円という格安の料金で利用できます。
そのほかにも、博多南駅から徒歩で約22分の場所に「西鉄バス那珂川営業所」が立地。天神・博多方面、福岡市南区の副都心である大橋方面へ向かうバス路線の出発地で、通勤時間帯でも座って移動できる可能性が高いでしょう。
また国道385号や県道56号など、福岡県の幹線道路がエリア内を通る点にも注目。福岡都市高速道路の「野多目IC」や福岡都市高速2号太宰府線「大野城IC」、九州自動車道の「大宰府IC」にアクセスしやすく、九州各県へスムーズにアクセスできます。
【コストパフォーマンス:4.18点】福岡都心へのアクセス面で高コスパ
博多南駅から徒歩20分程度の距離であれば、3LDKの新築戸建てが3,000万円台前半から検討できます。春日市の中心街に位置する西鉄天神大牟田線の春日原駅周辺も、同条件の物件は3,000万円台前半からありますが、博多駅まで1駅約8分という交通の利便性を考えると、博多南駅周辺のほうがコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
2023年現在、駅から徒歩15分圏内の新築マンションの物件数は少ない一方、中古マンションの物件数は豊富で、3LDKが3,000万円以下で販売されています。コスパ重視の場合は、博多南駅エリアも視野に入れてみるのも一案です。
【教育・文化環境:3.73点】子どもの学び場に最適な施設や行政の支援策が充実
駅直結の「博多南駅前ビル」は、那珂川市の複合公共施設。建物内にコワーキングスペース・キッズスペースや各種レンタルスペースが設けられているほか、幅広い世代が楽しめるアートやカルチャーを切り口にしたイベントも催されています。
駅からコミュニティバスで約7分の場所には、図書館(2024年5月までは改修工事のため休館)や文化ホール、プールなどで構成される「ミリカローデン那珂川」と、子育て支援拠点の「ふれあいこども館」が立地。子どもたちの学び場としても最適です。
2020年度の学習指導要領改正前に、那珂川市ではすでに2018年には小学3年生からの英語の授業を導入、春日市では2005年という早い段階からコミュニティ・スクールを開始するなど、両市ともに教育支援策にも積極的で、子どもたちの学習意欲を刺激する環境も整っています。
【選定委員会による総括】「トカイナカ」な暮らしが可能な街
博多駅から1駅約8分でのアクセスが可能なうえ、生活利便施設が充実しており、利便性の高い博多南エリア。3LDKの新築戸建てが3,000万円台前半 、中古マンションなら2,000万円台から検討できるなどコスパもよく、博多駅周辺に勤務地がある場合のベッドタウンとしても適しています。
新たな開発計画もあるなど、今後の発展性が見込める博多南駅周辺は、移住先候補として検討したい街と言えるでしょう。
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