「そろそろ家を購入しようか」と思っても、大きな買い物だけになかなか決断できない人が多いのでは。「購入資金や頭金がない」、「住宅ローン審査が通るのか」、「住宅ローンを返済していけるのか」、さまざまな悩みや不安があるでしょう。住宅購入体験者は、同じような悩みをどのように解決して購入に至ったのでしょうか。参考にしたい住宅購入体験者の声や、家の購入でおさえておきたいポイントを紹介します。
「賃貸」か「購入」か
家の購入を検討する際、まず「賃貸で住み続けたほうが良いのか、買った方が良いのか」で悩んでしまうという方も多いでしょう。
「賃貸」、「購入」それぞれメリット・デメリットがあります。コスト面での比較だけでなく、ライフスタイルやライフステージと向き合い、自分や家族に適した住まいを選ぶことが大切です。
詳しく読む:「賃貸か購入、結局どっちがいい?」の判断材料を総まとめ!
購入者の体験談を紹介!「家購入の不安や悩み、後悔したこと」
家購入の決断までに、色々な悩みや不安を感じることもあるでしょう。マイホーム購入経験者を対象に行ったアンケート調査をご紹介します。購入者のリアルな声を参考にしてください。
(1) マイホーム購入の決断までに至った期間
マイホームを購入しようと思ってから実際に購入するまでの決断の期間は、「1年以内」と答えた人が最も多いことがわかりました。
独立・起業など、仕事上での転機や、結婚などライフステージの変化が住宅探しのきっかけになるようです。納得の物件に出会って決断した人も多くいます。
詳しく読む:マイホーム購入を意識してから決断までに至った期間はどのくらい? その決め手は?
(2) 資金面の悩み
住宅を購入する決断前には資金面での悩みはあったという人が、8割近くいました。お悩みの多くは「住宅ローン返済」に関するものです。「頭金をどのくらい用意すればいいのか」、「手元に資金を残しておいたほうがいいのか」、「頭金が少ない」、など頭金に関するお悩みも多いようです。
資金面のお悩みに対して「家族に相談」、「プロに相談」、「貯蓄」などで解決したという声も。実際にどのようにして乗り越えていったかの声も、ぜひ参考にしたいですね。
詳しく読む:住宅購入経験者100人に聞く、購入の決断前に“資金面で悩み”はあった?
(3) 住宅ローンを組む際に困ったこと
多くの人が住宅ローンを組んでマイホームを購入しています。『住宅ローンに関する調査』(※)によれば、住宅ローンを組む際の不安や困りごととして、「自己資金がなかった」が最も多く、現在の就労状況(低収入、雇用形態、勤続年数など)でローンが組めるか」、「他に借り入れがあったため審査が通るか」などの声が多く挙がっています。
住宅ローンの借り入れを実現するために、どのような対応をしたかには、「親に資金を援助してもらった」が最も多い結果となりました。(※2020年7月「『住宅ローン』に関する調査」(住宅セレクション株式会社))
詳しく読む:自己資金がなかった…住宅ローン経験者に多かった「不安」と「対処法」
(4) 頭金がない
「マイホームを購入する際は、物件価格の1~2割に相当する頭金を用意すべし」という話から、「頭金がないから購入は無理」と考える人もいるでしょう。
しかし、【フラット35】で借り入れをした人のうち、全体の28%にあたる人が頭金なしで住宅を購入しています。(※)
頭金を準備せずに住宅ローンを組めば、借入金額が多い分、月々の返済負担が大きくなります。しかし、最近は住宅ローン金利が最低水準ということもあり「手元に資金をできるだけ残してフルに借り入れした方がいい」と考える人も少なくありません。
実際に、頭金なしで住宅を購入して満足の暮らしを叶えている人も多くいます。
※2017年度「フラット35利用者調査」集計表全体の第17表「手持金」参照
詳しく読む:住宅ローンの“頭金なし”でもマイホームは買える! 購入した人の体験談まとめ
(5)住宅購入で後悔したこと
マイホームを購入してから後悔はしたくないものです。ところが、2016年にARUHIマガジンが行った住宅購入者100人に対する調査では、56%の人が住宅購入に関して、なんらかの後悔があると回答しています。
後悔したことは、「住宅ローンの重圧」、「理想の住まいとのギャップ」、「土地や場所に縛られる感覚」などの声が挙がっています。
マイホーム購入で後悔しないためには、決断する前にさまざまな観点からリサーチを行うことが重要と言えますね。
詳しく読む:「マイホームブルー」になってしまうのはナゼ? 後悔のないマイホーム購入のコツ
家の購入でおさえておく3つのポイント
(1) 購入前にライフプランを整理する
住宅購入は「人生最大の買い物」と言われます。人生の中で想定されるライフイベントで、「住宅資金」とともに人生の三大資金といわれる「教育資金」「老後資金」が必要になるタイミングやその金額を把握し、無理のない計画を立てることが大切です。
ライフプランを作成することで、現在の家計を把握し、いつ、どれだけのお金が必要なのか明確になります。難しく感じたらファイナンシャル・プランナーなどの専門家に相談してみるのもよいでしょう。
詳しく読む:マンション購入、ライフプランを考えずに決断するのは失敗のもと!?
(2) 頭金と諸費用
購入体験者の声でも、資金や頭金のお悩み、ローン返済の重圧で後悔などの声が挙がっていました。無理のない住宅購入計画を立てるために、頭金や諸費用の「コレだけおさえればOK」のポイントを紹介します。
●頭金とは?
・「頭金」は住宅を購入する際、最初に払う一定額のお金
・「頭金」を多く入れると、住宅ローンの毎月の返済額が減らせる
・「頭金ゼロ」でも住宅ローンは借りられる
●頭金、いくら必要?
・「頭金」を多く用意すると、金利が優遇されてお得に
・「頭金」の目安は物件価格の10~20%前後
・「頭金」を多く入れると、月々返済額や総返済額が抑えられる
●諸費用、何にどのくらいかかる?
・住宅購入時には「頭金」のほかに「諸費用」がかかる
・「諸費用」の目安は物件価格の3~5%前後
・中古マンション購入者は「仲介手数料」に注意
詳しく読む:マンション購入の頭金、相場は700万円超!? 諸費用はいくら用意する?
(3) 購入の流れ
家を購入するのは初めて、という人がほとんどでしょう。購入の流れをあらかじめ把握しておくことで、スムーズな準備ができます。
1.物件探し:住みたいマンションの具体イメージや譲れないポイントを整理しておく
2.不動産会社に連絡&内見:実際に物件を見て、住むイメージを持つ
3.住宅ローンの事前審査に向けた準備:必要書類の確認や手配を進めておく
4.購入の申し込み:購入申込書に条件を記入し、物件購入の意思表示を行う
5.住宅ローン事前審査:買主の返済能力の判断や個人信用情報に問題がないか確認を行う
6.売買契約の手続き:購入する物件に関する情報について、宅地建物取引士から説明を受ける
7.売買契約の締結:契約書へ署名・捺印を行い、契約を締結する。手付金の支払いも行う
8.住宅ローン申し込み:金融機関への本審査への申し込みを行う
9.住宅ローン契約:本審査の承認後、金銭消費貸借契約を締結する
詳しく読む:マンション購入の流れと必要な手続きを解説。準備必須のアイテムとは?
まとめ
家の購入は、人生の中で最も大きな買い物。その大きな買い物をすでに経験している購入者のさまざまな声を参考に、ぜひマイホーム購入に向けた一歩を踏み出してみてください。