住宅を購入する場合、一戸建てではなくマンション購入を検討する人も多いでしょう。マンションを探す場合は、新築にするか中古にするか、設備仕様や構造躯体、共用施設が充実しているか、管理会社のことなど決めることがたくさんあります。だからこそ、マンションの購入に際しては、具体的な段取りを知ってスムーズに準備を進めたいものですよね。
そこで、新築マンションを購入するためには何から始めたらよいかを把握する目的で、購入経験者のみなさんを対象にアンケート調査を実施しました。
【質問】
新築マンションを購入した経験者にお聞きします。新築マンションを購入するとき、まず何から始めたらよいか段取りは知っていましたか?
【回答数】
知っていた:23
知らなかった:77
段取りを知らなかった人は約8割! 自分で学び納得する必要がある
アンケートの結果「知らなかった」と答えた人が8割近くを占めることがわかりました。段取りを知らなかった人たちはまず何から始めたのか、回答者の声を見ていきましょう。
段取りを知らなかったと回答した人の声
【身近な購入経験者に相談した】
・マンションを購入したことがある、職場の先輩に、何から始めればいいのか相談にのってもらいました。(30代/男性/正社員)
・両親もマンションを購入しているので両親に話を聞き、チラシを見て気になる会社にいくつか電話をし、話を聞きに行った。(30代/女性/正社員)
・夫とマンション購入を経験していた友人に相談していました。何から始めていいかわからなかったので、マンションの内覧会に行くようにしていました。マンションによっても個性があり、自分が何を重視するかにより変わっていくと思います。経験者のアドバイスは本当に助かると思います。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・新築マンションを購入したばかりの友人や知人が多数いたため、複数の人に経験談を教えてもらった。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・家を所有している友人や親に相談した。自分の今後の収入や家族構成等を加味した。(20代/女性/正社員)
・買おうと思っているエリアにマンションを持っている知人に、「いま住んでいるエリアの住み心地はいいか?」「買うときに何を優先したか?」と聞いて回りました。すると、何に注意して検討すればいいかが見えてきました。(50代/男性/正社員)
・購入したことのある友人に話を聞いておいたので、失敗しませんでした。(40代/女性/個人事業主)
・良くわからなかったので、自分より先にマンションを購入した友人に色々聞き、モデルルームに行った後は不動産会社に色々アドバイスをしてもらいました。(40代/男性/正社員)
・まずは、新築マンションを購入していた身近な先輩に話を聞く事から始めました。同時にマンション購入セミナーへ行き、購入可能額の試算や自己資金額などの情報収集をしつつ、住宅情報誌等で物件探しも並行して検討していきました。(40代/女性/正社員)
・すでにマンションを購入している友人や知人を通じて、段取りはどうしたらいいのか聞きました。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・購入経験のある知り合いに相談しました。地域の見学会から始めました。(50代/女性/専業主婦(主夫))
・とにかく購入経験者から話を聞いて、自分たちが購入したいマンションの希望などをまとめました。(30代/女性/正社員)
・購入経験のある親に相談した。まずネットと広告で情報を集め、モデルルームを見に行った。(30代/女性/正社員)
・新築マンションの購入経験のある友人に相談し、インターネットでの情報収集と購入場所選びから始めました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・マンションを購入した知人に相談したほか、紹介された不動産業者のアドバイスを受けて物件購入に関する費用の詳細を学びました。(40代/男性/個人事業主)
【知人(不動産関係)に相談した】
・不動産業界で働いている知人に相談し、マンションの知識を増やしました。(30代/男性/個人事業主)
・知り合いの不動産会社の人に相談したりして、まず何から始めたら良いのか聞きました。まずは貯金からはじめました。(30代/女性/個人事業主)
・不動産を扱う仕事の友人が相談に乗ってくれました。助かりました。(40代/女性/個人事業主)
・不動産会社勤める知人に相談しました。ネットで条件に合う物件を調べ、マンションの見学会に行きました。(20代/女性/正社員)
【家族など周囲に相談した】
・父に相談し、まず貯蓄の中からいくら頭金として支払うべきかを決めることからスタートしました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・親に相談しました。まずは周辺施設に何があるのかを確認しました。住むにあたり生活しやすいかが重要だったからです。(30代/女性/無職)
・家族や知人などに相談して、インターネットサイトや近隣の不動産会社を訪問しました。(50代/女性/専業主婦(主夫))
・主人と相談し、インターネットで検索したり知人に話を聞いたりしました。(20代/女性/正社員)
・親戚・親に相談し、そこから自分たちが気に入る物件を探し始めました。(20代/女性/個人事業主)
・まったく見当がつかなくて、本当に困りました。結局、知っている人(親戚や友達など)に聞きまくりました。(50代/女性/個人事業主)
・会社の上司や先輩に聞いてみた。本も買って、段取りマニュアルを読むことから始めた。(40代/男性/正社員)
【不動産会社等の担当者に相談した】
・知らなかったので、マンション販売業者の営業担当者の力を借りました。(20代/女性/正社員)
・不動産会社に相談しました。資金面で不安があったので、自分が融資を受けられるかも確認しました。(30代/女性/パート・アルバイト)
・営業担当者です。分からないことは逐一担当の方に聞きました。心配な時は、担当の方に聞くのが一番です。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・資料請求をして連絡がきたデベロッパーの担当者に相談しました。またその他の会社にも意見を聞こうと思い、別のデベロッパーにも連絡をとりました。(50代/女性/個人事業主)
・不動産業者に相談し、資金の相談から始めた。また、妻と人生設計を考えた。(20代/男性/正社員)
・不動産会社数社に相談し、希望のエリアに建築中の物件情報を集めました。(50代/女性/専業主婦(主夫))
・不動産会社に相談に行きました。まずはどこに住みたいかを言ったうえで、予算に見合った物件を探してもらいました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
【モデルルームなど物件見学に行った】
・デベロッパーのモデルルーム見学をし、物件の説明を受け、資金計画などを相談した。(50代/女性/個人事業主)
・とりあえず見学を開催しているマンションを見に行き、そこの担当者に相談しました。(50代/男性/正社員)
・妻と相談して、近所で建築していたマンションの内覧に行きました。(30代/男性/個人事業主)
・全く知りませんでしたが、内覧等進めるうちにマンションの営業担当者から話を聞いたり、わからない事を調べるなどして進めました。まずは大企業などの内覧に行って段取りなど聞くのもいいかもしれません。また、マンション購入の情報誌をチェックすると基本的な情報が得られると思います。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・マンション販売会社の営業担当に相談し、モデルルームの気軽な見学から始めた。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・夫婦で話し合って決めました。立地の良さそうな物件のモデルルームを見て回りました。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・特に何も考えていませんでした。物件を見に行かないことには始まらないと思い、気になる物件を見学に行きました。(50代/女性/専業主婦(主夫))
・知らなかったのでモデルルームをいくつか巡り、ある程度のことは理解できた。(40代/男性/専業主婦(主夫))
・モデルルームを見に行った際、担当してくれた人からおおまかな流れを聞きました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・ショールームに行って、相談した。 住宅ローンについてなど、担当者と話し合った。(30代/男性/正社員)
・知らなかったので、マンションサロンでモデルルームを見学してそこで相談した。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・夫婦で相談し、まずパンフレットを入手して、モデルルームに見学に行きました。(40代/女性/個人事業主)
【ネットや雑誌、相談窓口で情報収集した】
・まず初めにインターネットで進め方を調べて、その後で親族に相談しました。(20代/女性/正社員)
・住宅情報誌を購入しました。どんな物件があるか、選ぶときのポイントを読みました。中古を扱う不動産にも足を運び、新築と中古の違いを理解しました。不景気(ほぼ底値)だったので、新築マンションは中古マンションとほぼ同じ値段だったので新築を購入しました。(40代/女性/正社員)
・不動産情報ポータルサイトで物件を見て、イメージを膨らませてから相談カウンターへ相談しに行った。(30代/男性/正社員)
・雑誌を見ましたが情報過多でよく分からず、webで相談カウンターの説明会に申し込み、そこで流れを教わりました。(40代/男性/正社員)
・専門家ではないので、本屋で該当の本を探して勉強しつつ検討しました。(40代/男性/個人事業主)
・段取りが分かりませんでしたので、駅などに置いてある無料の住宅情報誌を取ってきて、その内容を読む事から始めました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・インターネットでリサーチし、住宅販売会社を通じて購入しました。(40代/女性/正社員)
・全く知らなかったのでネットから調べ、そのあと専門の方に相談しました。(30代/女性/パート・アルバイト)
・何も分からなかったので、小さな情報収集から始めました。知人からの意見も参考にしました。(30代/女性/正社員)
・まずはインターネットで検索し、それから不動産会社を訪ねて相談した。(30代/男性/経営者)
・たくさんのサイトがまとめてくれているので、参考にして考えました。(40代/女性/パート・アルバイト)
アンケートの結果から、身近な購入経験者に相談した人が多いことがわかりました。不動産会社の人や、業界事情に詳しい人からアドバイスをもらえると心強くなるかもしれません。
また、インターネットなどで情報収集をしたり、まずは物件を見に行ってみることから始めた人も。新築物件に決めた経緯を詳しく記載したコメントにも注目されます。住宅は高い買い物だけに、購入するときは慎重に検討する必要があります。そのためには、自分から積極的に学んだうえで、納得してから選ぶことが大切だと言えるようですね。
約2割の人は段取りを知っていた!購入準備の効率化にもつながる
その一方で、約2割の人は「知っていた」と答えたことがわかりました。
段取りを知っていたと回答した人の声
・現金で購入したかったため、ある程度費用に制約がかかりました。新聞広告やチラシを中心に、販売予定または販売中の物件情報を数年前から集めて購入のタイミングを計りました。(50代/男性/個人事業主)
・母親に相談をして、お金も幾分か出してもらってとても助かりました。(30代/女性/個人事業主)
・マンション管理の仕事をしていたので誰にも相談することなく、希望物件を見て周りました。(50代/男性/正社員)
・父親が建築会社に勤めていたことがあり、そのつながりで建築会社が決まっており、そこからどんどん話を進めていった。(20代/女性/正社員)
・マンションの見学会に色々と行き、勉強させてもらいました。段取りが分かり易い。(40代/女性/パート・アルバイト)
・先ずは駅に置いてある無料の雑誌、不動産会社、銀行、先に購入した先輩の話を聞きました。そしてローンの総額を算出し予算を決めました。それから家族で条件を沢山出して、優先順位を付けてマンションを選んだ結果、フルタイム共働きの我が家は、駅近くのセキュリティのしっかりした新築マンションに決めました。(40代/女性/正社員)
住宅を購入するためには、資金の工面や予算決めから始めることが大事だとわかりました。早くから準備を始めたとの声や、親から援助してもらったとのコメントも寄せられています。
一方、住宅購入のための情報収集も欠かすことができないようです。マンション管理に詳しい人や、身近に業界関係者がいる人は、購入準備の効率化にも役立つと言えるようですね。マンションの購入を意識してから購入に至るまでの期間は、個々によって異なるでしょう。しかし、あらかじめ情報を得ていると、お気に入りの物件と出会ったときに慌てなくて済むかもしれませんね。
購入経験者ならではの貴重な意見をヒントに!
マイホームを購入するためには、より多くの情報を得ることが大事なポイントになるようです。そのためには、住宅を扱う関係者がまわりにいると段取りのコツを把握するのに有利になるかもしれません。
また、資金準備をどうするかを考えることも大切ですよね。住宅の購入には多額の資金が伴います。自分でお金を工面する場合も、身近な人に相談することで思わぬアドバイスを受けられるかもしれません。
新築マンション購入を希望しているみなさんは、経験者ならではの貴重な意見をヒントにするとよいでしょう。
■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・住宅購入経験者の男女100人
■調査期間:2020年2月7日~21日
■有効回答数:100サンプル