初心者でも気軽に始められる“積立投資信託”。商品や金融機関を選ぶポイントを解説

Q.“積立投資信託”って、500円から気軽にできると聞きました。積立投資信託について、具体的に教えて下さい(30代/男性)

“定期預金”や“積立保険”は運用で損はしないけれどほとんど増えないので、もうちょっと投資をしてみたい、と考える方が多くいる一方で、でも「投資は初めてだし、相場をずっと見ているわけにもいかない」、「そんなにたくさんの金額を投資できないし、なるべく手間をかけずに将来のために資産を運用したい」という声もよく聞くようになりました。そんな方に適しているのが、「積立投資信託」という仕組みです。

積立投資信託ってどんなもの?

積立投資信託というのは、その名の通り、毎月少しずつ一定の金額で投資信託を自動的に購入して積立をしていく投資のやり方です。積立投資信託ならではの主なメリットは3つ。

1、少ない金額から投資を始められる

金額の単位は金融機関によって変わりますが、500円や1,000円程度から積立ができます。大きな金額をいきなり投資するのは不安という人にとっては、非常に少ない金額から投資を始められるので適していますね。

2、自動的にタイミングの分散ができる

運用において、できる限り値動きを抑えて運用するコツのひとつに「タイミングの分散」があります。投資で儲けるためには、「一番安いときに買って、一番高いときに売る」のが一番ですが、いつが安いか、高いかを見極めるのは非常に難しいです。

ではどうするのかというと、「毎月少しずつ一定の金額を買っていく」のです。毎月少しずつ一定金額の投資をすることで、「値段が高いときには少しの量しか買えない、でも値段が安い時には多くの量が買える」ので、結果的に購入の単価を下げる効果が期待できます。積立投資信託は、自動的にこのタイミング分散を実践できるような仕組みになっています。

3、自動的に先取り投資ができる

お金を貯めるうえでのポイントは、しっかり「先取り投資」をすること。手元に余った資金の中から投資をするとなると、予想外に使ってしまって投資に回せないこともあります。積立投資信託では自動的に口座から資金を引き落として投資することができるので、確実に先取り投資ができる、という点もメリットのひとつです。

積立投資信託での商品や金融機関を選ぶポイントは?

まず、積立投資信託の商品選びで特に重要なのが、“投資信託のコスト”です。投資信託のコストには、買うときに支払う「販売手数料」、運用している間にずっと支払う「信託報酬」、解約するときに控除される「信託財産留保額」があります。

販売手数料は購入するとき支払うものなので、長期間運用すればするほど年換算の経費負担は減りますが、信託報酬は運用期間が長くなればなるほど負担が増えるので、信託報酬の差が大きな投資成果の差になってきます。したがって、商品を選択する場合には、なるべく購入する際の手数料が無料(ノーロード)で、かつ信託報酬が低いインデックス型の商品を選択することをおすすめします。

また、じっくり長期的に資産を増やしていきたいのであれば、ひとつの商品の中で国内外の株式債券、先進国や新興国の資産や不動産など複数の資産に分散投資がされているバランス型の商品を選択することを検討しましょう。

なお、金融機関の中には銀行口座や証券口座から引き落としをして購入するだけではなく、クレジットカードからの引き落としを活用できるケースもあります。そんなケースではカードもポイントも同時に貯まるので、積立投信を使うことでそのほかに自分にとってどんなメリットがあるのかもしっかりチェックをしたうえで金融機関を選択することも大切といえますね。

(最終更新日:2019.10.05)
~こんな記事も読まれています~

この記事が気に入ったらシェア