住宅ローンの「融資実行日」とは、“銀行などの金融機関によって実際に融資が行われ、住宅購入資金が振り込まれる日”のことをいいます。融資実行日には、住宅の購入代金の決済と鍵の引き渡しが同時に行われます。ここでは物件の購入申し込みから融資実行までの流れを押さえながら、融資実行日を決めるタイミングはいつか、また融資実行日を決める際の注意すべき点などについてお話ししていきます。
融資実行日とは何をする日?
住宅ローンを借りる際には、いろいろな手続きや段取りが必要になります。住宅購入は人生の一大イベントであり、何千万円ものお金を支払うものです。しかも、住宅ローンを何度も借りる人はなかなかいないと思いますので、住宅ローンで融資を受けたお金はいつ支払われるのか、購入代金の決済はいつ行うのかといった「お金の流れ」が気になるという人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
一般に、融資の契約を結んだ金融機関が、実際に融資を行う日のことを「融資実行日」といいます。融資を受けた人の口座に、借入金が振り込まれる日でもあるため、「借入日」ともいえるでしょう。住宅ローンであれば、金融機関によって住宅ローンの融資が行われ、住宅の購入資金が振り込まれる日が融資実行日となります。
融資実行日がいつになるかは、通常、住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)で定められます。この時に気をつけなければならないのは、住宅の購入代金の決済日と融資実行日を同じ日にする必要があるということです。
融資実行のタイミングで注意すべきことは?
通常、決済日は売買契約を結ぶ時に決定しますが、決済日と融資実行日の調整をスムーズに行うためには、不動産会社の提携ローンを利用するといいでしょう。どういうことなのか、もう少し詳しくご説明します。
まず、住宅ローンを借りるには、大きく2つのパターンがあります。
一つは「自分で金融機関に相談に行って住宅ローンを申し込む」場合。この場合は、必ず決済日に融資を実行してもらえるかどうかを確認しておかなければなりません。もう一つは「不動産会社などが提携している金融機関のローンを申し込む」場合で、この場合は、不動産会社と金融機関との間で、融資実行日と決済日が同じ日になるように調整してくれます。
また、不動産会社の提携ローンを利用できるのであれば、優遇金利で借りられるケースも多いので、懇意にしている金融機関がなければ、提携ローンを利用したほうが、審査等の流れも含めて手続きがスムーズに進めやすいと言えるでしょう。
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融資実行日と金利の関係
融資実行日にもう一つ注意したいのは、住宅ローンの借入金利です。住宅ローンの借入金利に「融資実行日の金利」を適用する金融機関が多いです。そのため、たとえば金銭消費貸借契約を5月に結んで、残金決済と引き渡しを6月に行う場合は、6月の金利が適用されることになります。契約月の金利が適用されると勘違いしやすいので、気をつけていただきたいところです。
住宅を購入する際は、資金計画が何よりも大切
不動産会社に住宅購入の相談をしに行くと、購入する物件が決まっていないにもかかわらず、「住宅ローンの事前審査をしておきたいので、過去3年分の源泉徴収票(個人事業主であれば確定申告書3年分、会社経営者であれば法人の決算書3期分)を用意してください」と言われることがあります。その場合、不動産会社が提携する金融機関で、その人が住宅ローンをいくらまで借りることができるかを把握することが目的と考えてまず間違いないでしょう。
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個人情報を提供することにはなりますが、どのくらい住宅ローンが組めるかわからないという方は、利用してみるといいと思います。
改めて言うまでもないことかもしれませんが、住宅を購入する際には、資金計画が何よりも大切です。借りられる金額と借りていい金額は違うということを、しっかり念頭に置いて物件選びを進めましょう。