全期間固定金利型が適しているのはこんな人! 考え方の特徴や傾向から解説

住宅ローンを選択する際の最大のポイントともいえるのが、金利タイプの選択です。全期間固定金利型と変動金利型のどちらがいいのかは、どのように決めたらいいのでしょうか。

金利タイプの選択は、数字上の計算で結論を出そうとすると、無限のケースを想定しなくてはならず、なかなか答えが出ません。そこで、今回は全期間固定金利型のメリットとあわせて、全期間固定金利型がおすすめな人の特徴を解説していきます。

全期間固定金利型の特徴とメリット

全期間固定金利型の特徴は、「借入期間中の金利が変わらない」ということです。金利が変わらないと「毎月の返済額が変わらない」「総返済額の上限がわかる」などのメリットがあります。

・毎月の返済額が変わらない
借入額、返済期間と金利が決まると、毎月返済額も決定します。借入期間中の金利が変わらないため、繰上返済などをしない限り毎月の返済額や総返済額は借り入れた時点で確定します。

・完済までの総返済額がわかる
変動金利型のように途中で金利が上がることはないので、借入当初に総返済額の上限額を把握することができます。また、繰上返済を行うと、借入期間が短くなり利息の支払額を軽減でき、総返済額が少なくなります。

こんな人は全期間固定金利型がおすすめ

上記のような全期間固定金利型の特徴を踏まえると、次のような人には全期間固定金利型がおすすめです。

・金利の動きに翻弄されたくない人
一般的な変動金利型は、6ヶ月ごとに金利が見直されます。金利が変わっても、5年間は返済額が変わらない商品が多いのですが、たとえ毎月の返済額が変わらずとも、総返済額には影響があるため金利の動きはチェックすることが重要です。

突然ですが、質問です。あなたはいくつ当てはまりますか?

・約束の時間よりも早めに到着するように出発する
・天気予報は必ず確認してから出かける
・予防策は複数考えている
・常に「最悪の事態」も想定している

いずれも、リスク管理力がある人の行動例です。

変動金利型を選択していた場合は金利が上昇すれば、将来的には返済額が増えます。リスク管理が得意な人であれば、金利上昇の局面でどのような対応をするか、あらかじめ対策を講じておくことができるでしょう。

上記のような行動はあまりしないという人や、金利をチェックするのが面倒、どのくらい増えるのか心配というような人は、全期間固定金利型の方が安心できるでしょう。

・資金計画をしっかりと立てたい人
子どもの進学や、老後資金など将来のライフイベントのために「○年後までに○○万円貯めたい」というような具体的な目標のために、コツコツ積み立てているという人もいらっしゃるでしょう。もし、住宅ローンの返済額が上がってしまうと、決めた金額を貯蓄に回せなくなる可能性があります。貯蓄のペースを乱されたり、予定の金額を貯蓄に回せなくなったりするのはいやだ、という人は返済額が決まっている全期間固定金利型が向いているでしょう。

・積極的に資産運用がしたい人
資産運用を積極的に行うためには、住宅ローンではリスクを負わないよう、全期間固定金利型を使う方が資産のバランスは取れる、という考え方もできるでしょう。住宅ローンは変動金利型で、資産運用も積極的にリスクを負って行うと、資産のほぼ全てに大きなリスクを負うことになりかねません。

例えば、住宅ローンの残高が3,000万円あって、返済期間の残りが20年間の場合、これから支払う総額は、20年間の金利が1%なら約3,310万円、金利が2%なら約3,640万円と、300万円以上の差が生じます。

変動金利型は、金利が変動すれば返済額も変わります。「株やFXで大きな損失を出した」「住宅ローンの返済額が上がった」などのタイミングが重なってしまうと、生活が困難になる可能性があります。そのため、リスクヘッジの観点からも積極的に投資をしたい方は、全期間固定金利型を選択するとよいでしょう。

金利が上昇してから固定金利に変更することは難しい

変動金利型で借り入れ、金利が上昇してきたら固定金利型に借り換えなどで変更すればいいのでは? と考える人もいらっしゃるでしょう。金利が低いうちは変動金利型で、金利が上昇してきたらリスクがない固定金利型に切り替えることは、考え方としては間違っていません。

しかし、実際は固定金利型に借り換えができないという人も少なくありません。まず、金利が上昇する場合には、変動金利型よりも、固定金利型の方が先に上昇する傾向があります。早めに手を打つ決断ができればいいのですが、まだ変動金利型の金利が上昇していない段階で、固定金利型に借り換える決心はなかなかできないのではないでしょうか。

また、変動金利型と全期間固定金利型の金利を比較してみると、1%以上の差があります。金利が上昇しても、そこまで上がらないのでは?と考えたり、返済額がいきなり上がることに抵抗があったりなどで、ついつい様子見をしてしまうことが多いでしょう。

行動力・決断力が強い人でないと、実際には変動金利型から全期間固定金利型への借り換えや変更は、そのタイミングが難しいのです。結果的に、多くの場合、そのまま変動金利型で返済していくことになると思われるので、金利が上昇しても返せるのかということは、十分に検討しておく必要があります。

固定金利型の金利は本当に高いのか?

万が一の場合に備えて、生命保険や損害保険に入っていることと思いますが、固定金利型は、金利に保険をかけていると考えることができます。変動金利型の返済額と全期間固定金利型の返済額の差額が、まさにその保険料なのです。金利が上昇しないという保険の対価と考えた場合に、全期間固定金利型の金利が高いのかどうかと考えてみてください。

リスクを回避できる、将来の心配事がなくなる、金利をウォッチしている煩わしさから解放されるなどが魅力的に感じるのであれば、コストを払ってでも全期間固定金利型がいいのではないでしょうか?

なお、全期間固定金利型の住宅ローン【フラット35】では、金利引き下げメニューがあります。

若年夫婦世帯または子育て世帯の場合には【フラット35】子育てプラス、長期優良住宅等の質の高い住宅であれば【フラット35】S、維持保全・維持管理に配慮した住宅などは【フラット35】維持保全型、子育て世帯に積極的な取り組みを行う自治体と連携した【フラット35】地域連携型などがあり、ポイント制になっています。

例えば、4ポイントの場合には、当初5年間は適用金利がマイナス1%となり、変動金利型の金利にかなり近くなります。

このような引き下げメニューに該当すると、変動金利型よりも金利が高いという全期間固定金利型のデメリットがある程度カバーされますので、より選択しやすくなるでしょう。

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