住宅ローンはリフォーム費用込みで組める!? リフォームローンとの違いは?

住宅を購入する際は、購入と同時にリフォームをすることもしばしばです。その場合、リフォーム費用も住宅ローンに組み込めるのか気になっている人もいるのではないでしょうか。

結論からいえば、金融機関によってはリフォーム費用も住宅ローンに組み込める可能性があります。また、リフォーム一体型住宅ローンも登場し、ローンを組む際の選択肢が増えました。

この記事では、リフォーム費用込みで組める住宅ローンを詳しく解説します。

住宅ローンをリフォーム費用込みで組むことは可能?

まずは、住宅ローンをリフォーム費用込みで組むことはできるのか、また住宅ローン以外にどのような方法があるのかを解説します。

リフォーム費用込みで組めるケースが多い
金融機関によって対応は異なりますが、リフォーム費用込みで組めるケースは少なくありません。なかには、リフォーム費用・住宅購入費用をまとめて借りられるリフォーム一体型住宅ローンを提供しているところもあります。

住宅ローンやリフォーム一体型住宅ローンは、一般的にリフォームローンよりも低金利で組めるのが特徴です。住宅購入時にリフォームをする場合には、金融機関に相談してみるのがおすすめです。

リフォーム費用をローンにする方法は主に4つ
リフォーム費用をローンにする場合、状況に応じて以下の4つの方法をとるのが一般的です。

・リフォーム一体型住宅ローンを組む
住宅購入時にリフォームをする場合は、リフォーム費用を含めて借りられる一体型住宅ローンがおすすめです。後ほど詳しく解説しますが、リフォーム計画や見積書を提出し、一般的な住宅ローンと同じくローン審査を受けます。

・通常の住宅ローンとリフォームローンを組む
もしもリフォーム一体型ローンの審査に通らなかった場合は、住宅ローンとリフォームローンを別々に組む方法もあります。

・通常の住宅ローンでリフォーム費用を借りる
通常の住宅ローンでも、リフォーム費用を借りられます。住宅購入時や、すでに住宅ローンを完済している場合などに申し込み可能です。なお、ローン残債が残っている状態でも、場合によってはリフォーム一体型住宅ローンへの借り換えが可能です。

・リフォームローンのみ組む
現在の住まいをリフォームする際、通常の住宅ローン審査に通らず費用が借り入れられないときは、リフォームローンのみの利用も検討してみましょう。

住宅ローンとリフォームローンを比較

一般的な住宅ローンとリフォームローンそれぞれを、金利や借入期間、借入限度額などの点から比較してみましょう。

金利
住宅ローンとリフォームローンを比較すると、住宅ローンの金利のほうが低い傾向にあります。

2024年4月時点での住宅ローンの金利は、変動型が最も優遇する場合で0.345~0.475%程度、全期間固定型の【フラット35】で年1.820%~年3.210%です。

一方、2024年4月時点でのリフォームローンの金利は変動型で1.600~4.200%、固定型で1.500~15.200%程度となっています。金利が高い分、毎月の返済負担が大きくなるため注意が必要です。

借入期間
住宅ローンとリフォームローンの借入期間を比べると、住宅ローンの借入期間のほうが長く設定できるケースが大半です。リフォームローンには無担保型・有担保型がありますが、無担保型リフォームローンは特に借入期間が短く設定されています。

有担保型リフォームローンには住宅ローンと同じくらいの借入期間を設定できるものもありますが、無担保型リフォームローンの借入期間は、一般的に最長15年です。

一方で、住宅ローンの借入期間は最長35年と、リフォームローンよりも長期にわたり借り入れができます。借入期間が長い分、毎月の返済額が抑えられるのが特徴です。

借入限度額
借入限度額は、リフォームローンよりも住宅ローンのほうが大幅に高く設定されています。前項と同じく、無担保型リフォームローンと住宅ローンを比べると、より違いは顕著です。

一般的な無担保型リフォームローンの借入限度額が500万~1,500万円程度です。一方、住宅ローンの借入限度額は【フラット35】が8,000万円、民間金融機関の住宅ローンが1億円程度に設定されています。

高額なリフォーム費用が見込まれる場合は、有担保型リフォームローンやリフォーム一体型住宅ローンなどがおすすめです。

住宅ローン減税の適用
マイホーム購入に際して受けられる住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)は、要件を満たせば、リフォームローンでも適用されます。

リフォームローンで住宅ローン減税の適用が受けられるのは、以下の条件を満たしている場合です。

・返済期間が10年以上
・自ら居住している
・床面積が50平方メートル以上
・住宅の増改築等の日から6ヶ月以内に入居
・居住用割合が1/2以上
・合計所得金額が3,000万円以下

ただし、住宅性能によっては控除額が少なくなったり、適用されなかったりすることがあります。リフォームローンを検討中の場合は、住宅ローン減税が適用できるかどうかも注意深く確認しましょう。

リフォーム一体型住宅ローンの特徴

リフォーム一体型住宅ローンにはどのような特徴があるのでしょうか。以下で詳しく解説します。

住宅購入とリフォームに利用できる
リフォーム一体型住宅ローンは、住宅購入とリフォームの費用をまとめて借り入れできる金融商品です。

2つの借り入れをまとめることで、契約にかかる費用や手間を減らせます。また、別々にローンを組むより金利や返済額を管理しやすい点もメリットです。

ただし、通常の住宅ローンに比べて取り扱っている金融機関が少ないため、希望する金融機関では利用できない可能性がある点がデメリットです。

毎月の返済負担を抑えられる
リフォーム一体型住宅ローンは、毎月の返済負担額が抑えられるのも特徴です。一般的にリフォームローンよりも金利が低く設定されているため、住宅購入費と別にローンを組むよりも返済額が安く済むでしょう。

また、返済期間が通常の住宅ローンと同じく最長35年と長いのもポイントです。同じ借入額でも、返済期間が長いほど、月々の返済額は少なくなります。

ローン審査時にリフォームの見積りが必要になる
リフォーム一体型住宅ローンのローン審査では、リフォームの見積もりを提出しなければなりません。

購入する物件が決まったら、審査時までに提出できるよう、リフォームを依頼する業者を早めに選び、見積書や図面の作成を依頼しておきましょう。

リフォーム一体型住宅ローンを利用する場合、住宅購入・リフォーム両方の契約がスムーズに進むよう計らう必要があります。直前になって慌てないよう、余裕を持って行動しましょう。

まとめ

住宅購入時のリフォーム費用は、住宅ローンに含めることが可能です。一般的な住宅ローンだけでなく、リフォーム一体型住宅ローンやリフォームローンでも、リフォーム費用のローンが組めます。

また、住宅ローンやリフォーム一体型ローンは、リフォームローンよりも金利が低く、借入期間も長いため、毎月の返済負担を抑えられる可能性があります。

記事内で紹介した4つの方法を比較検討し、自分に合うローンを選択しましょう。

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