新築一戸建ては1,000万円代でも建てられる! ローコスト住宅について解説

新築一戸建ては、まだ誰も住んでおらずきれいな状態なのが魅力的です。住宅購入希望者のなかには、「できれば新築に住みたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。

しかし、当たり前ではありますが、新築は中古よりも高額になりがちです。予算の都合上、中古にしなければならないと諦めることもよくあります。ただし、場所や建築方法を選べば、1,000万円台で新築一戸建てを買うのも不可能ではありません。

この記事では、1,000万円台で新築一戸建てを手に入れたい人に向けて、住宅の相場やローコスト住宅について解説します。

住宅の平均価格

住宅金融支援機構の2022年度の調査から、住宅購入に必要な資金の平均を紹介します。この調査は【フラット35】利用者を対象としたもので、借り換えにかかるものは除かれています。

※参考:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」

新築一戸建ての場合、注文住宅と建売住宅の平均所要資金は約3,700万円、土地付き注文住宅では4,694万円と高額です。中古の一戸建てでも2,704万円であるため、新築でも中古でも1,000万円台は平均よりもかなり低価格であることがわかります。

新築一戸建てで1,000万円台でも建築可能

新築一戸建てに必要な資金の平均額は約3,700万円~4,700万円です。この数字をみると、1,000万円台で新築一戸建てを購入するのはかなり難しいようにみえます。しかし、これはあくまで平均であり、1,000万円台で新築一戸建てを購入することは不可能ではありません。

たとえば、東京都でも23区外で駅からバスで十数分かかるような場所であれば、500万円~1,000万円で土地が購入できます(2024年4月現在、ニフティ不動産参照)。また、工法や間取りは自由にはなりませんが、888万円で建てられる一戸建てもあります(2024年4月現在、株式会社アイダ設計参照)。

1,000万円台で新築一戸建てを建てるにはローコスト住宅がおすすめ

新築一戸建てを1,000万円台で手に入れるためには、土地だけでなく建物の建築費用も抑えなければなりません。そのためには、低コストで建築可能なローコスト住宅を選ぶことをおすすめします。

ローコスト住宅とは、自由度が低い代わりに、通常の住宅よりも低金額で建てられる住宅です。短期間で建築できるよう工夫された工法、材料の大量仕入れ、広告費や人件費の削減などにより、建築費を抑えるようにしています。

ローコスト住宅について詳しく知りたい人はこちらの記事を参照してください。

建築費を抑えるコツ

建築費を抑えられれば、その分土地に費用をかけられます。ここでは、なるべく建築費を抑えるためにすべきことを紹介します。

設備や内外装のグレードを下げる
まず、住宅の各種設備、使用する壁紙や床材、外壁の種類などは、なるべくグレードを下げるようにします。

特に水回りは、グレードを一つ落とすだけで何十万も費用が変わってきます。キッチンや洗面所、お風呂などの水回りは、どうしても必要な機能に絞るようにしましょう。お風呂のジャグジーや食洗器などは、あとからでも設置できます。

間取りは規格型にする
建築費を抑え、1,000万円台で新築一戸建てを手に入れるには、こだわりの間取りは諦めたほうがよいでしょう。ローコスト住宅でもフルオーダーの住宅はありますが、土地を含め1,000万円台に抑えるためには、すでにある規格から選ぶようにします。

規格型の間取りのメリットは費用を抑えられるだけではありません。個性がない分、どのような人にも使いやすいようにできています。オリジナル間取りにありがちな、住み始めてみて失敗に気がつくようなリスクは低いでしょう。

延床面積を小さくする
当たり前ではありますが、住宅は大きくなるほど建築費も上がります。そのため、なるべく延床面積が小さい、コンパクトな家にするとよいでしょう。家の面積を小さくするには、それぞれの個室やリビングを小さめにします。また、無駄な動線がないかチェックし、廊下や通路を削減する方法もあります。

シンプルなデザインにする
シンプルなデザインは、凹凸がある家よりも工事にかかる手間や費用がかかりにくい傾向にあります。また、壁に丸みをつける、出窓を設置する、といったこともコストが増える原因となります。

そのため、なるべく費用を抑えるためには、でっぱりや凹みがない、かたちが真四角の家がおすすめです。

・凹みがある間取り

・真四角の間取り

ローコスト住宅を専門とするホームメーカーや地元工務店に相談する
大手のホームメーカーの坪単価は安くても5、60万円ほどかかり、土地代を合わせると2,000万円を超えてしまうおそれがあります。1,000万円で新築一戸建てを建てるなら、ローコスト住宅を専門とするホームメーカーや、地元工務店に相談してみましょう。

ローコスト住宅専門のホームメーカーでであれば、1,000万円以内で建築できる住宅を扱っているところもあります。また、地域密着型の工務店は予算を相談しやすい傾向があります。

1,000万円台で新築一戸建てを購入するときの注意点

土地代や建築費を節約すれば、1,000万円台で新築一戸建てを買うことは不可能ではありません。しかし、予算内で住宅を手に入れれば、すべて解決というわけでもありません。最後に、1,000万円台で新築一戸建てを購入するときの注意点について解説します。

耐震・断熱には費用をかける
使用する設備や資材のグレードを下げるのはよいとしても、住宅の耐震性や断熱性は高いに越したことはありません。耐震基準は法律で定められてはいますが、地震が多い地域では耐震性が高いほうが安心です。

断熱性が低い住宅では夏暑く、冬は寒くなりかえって光熱費がかかってしまいます。住宅購入後の光熱費を節約するためには、できるだけ断熱性能に優れた住宅が望ましいでしょう。

住宅購入にかかる諸費用に注意!
住宅購入に必要な金額は土地や建築費だけではありません。登記にかかる税金や司法書士への報酬、仲介手数料、引っ越し費用など、さまざまなところで諸費用が発生します。土地代と建築費でギリギリ1,000万円台におさめたとしても、これらの諸費用を加えると2,000万円を超えてしまう可能性があります。

また、賃貸とは異なり、住宅を購入すると設備の修理や改修などはすべて自分たちで支払っていかなければなりません。購入後にかかる費用も考えておくようにしましょう。

まとめ

新築一戸建てを1,000万円台で購入することはできますが、土地や建築方法、間取りなどを自由に決めるのは難しいでしょう。しかし、こだわりの注文住宅ではなくても、住みやすい家を手に入れることはできます。選ぶ設備や資材、間取りなどを工夫して、満足がいく一戸建てを手に入れてください。

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