新天地でマイホームを手に入れて、いよいよ新生活のスタート! 明るい未来が待っていたはずなのに、引っ越して早々にご近所トラブルが発生してしまったという話を、聞いたことがありませんか?
住宅購入後、ご近所トラブルに遭ってしまう人はどのくらいいるのでしょうか。そして、トラブルを回避するために、何をすべきなのでしょうか。ARUHIマガジンが実施した『住宅購入者調査』の結果から見ていきましょう。
引っ越し後、ご近所トラブルに遭った人は住宅購入者の1割
過去1年以内に住宅を購入した人に、引っ越し後、ご近所トラブルがあったか問うと、90.0%の人が「ご近所トラブルはなかった」と回答。ご近所トラブルに見舞われた人は1割という結果になりました。
引っ越し後、ご近所トラブルがあった人の割合を物件種別で見てみると、マンションでご近所トラブルがあった人は11.3%なのに対し、戸建てでご近所トラブルがあった人は8.7%とやや少なめの結果に。多くの世帯が同じ建物内で暮らすマンションの方が、トラブルに発展する可能性がわずかに高いと言えそうです。
引っ越し後、ご近所トラブルがあった人の割合を家族構成別で見てみると、夫婦のみの世帯はわずか5.0%なのに対し、一人暮らしが9.8%、子ども1人の核家族世帯が8.0%、子ども2人の核家族世帯が8.2%、子ども3人以上の世帯や複数世代世帯 などが2割近くと、家族の多い世帯の方が、ややトラブルになりがちな傾向がうかがえます。
引っ越し後、ご近所トラブルを経験した人は、どのようなトラブルに遭ったのでしょうか。トラブルの内容と、トラブルを回避するために、事前にやっておけばよかったと思うことやアドバイスについて、自由回答で聞いた理由を一部紹介します。
最も多いご近所トラブルは、騒音問題!
【騒音問題】
・隣がうるさい(20代/女性/新築マンション)
・下の階の人から足音がうるさいときた(20代/女性/中古マンション)
・ピアノの騒音(40代/女性/中古マンション)
【敷地・境界問題】
・木が越境してきた(40代/男性/注文住宅)
・フェンスを超えて自転車や車を止められた(30代/女性/建売住宅)
・近くの木の枯れ葉(40代/女性/注文住宅)
【ごみの集積所問題】
・ごみステーションの使用(30代/男性/注文住宅)
・ごみBOXをどこに置くか(40代/女性/建売住宅)
【うっかりミス】
・ベランダの水掃除が近隣に流れた(30代/女性/中古マンション)
・上から物が落ちてきた(50代/男性/新築マンション)
経験したご近所トラブルとして圧倒的に多く挙がったのが、騒音問題。子どもの声や足音、ペットの鳴き声に始まり、生活音や楽器を演奏する音、車やバイクを出し入れする音など、さまざまな音がトラブルの原因となりますし、音を出さずに生活することは不可能です。被害者にも加害者にもなりえる、多くの人にとって身近な問題ではないでしょうか。
隣の家のものが自宅の敷地内に越境してしまうトラブルを経験した人も多いようです。枯葉が落ちてくる程度であれば掃除をすることができますが、木の枝が成長して敷地まではみ出してくることで、生活に影響を与えることも。基本は当事者間の話し合いとなりますが、2023年の民法改正により、状況によっては隣の木の枝を切ってもよいケースがあることを覚えておきましょう。
戸建ての購入者に多かったごみの集積所に関する問題は、集積所をどこに設置するのか、においや音の対策はどうするのか、掃除はどのように行うのかなど、さまざまな問題がはらんでいます。住民が協力し合って管理をするケースが多いため、事前に管理体制を確認したほうが良さそうです。
その他に、うっかりミスで迷惑をかけてしまった人や、逆に被害に見舞われてしまった人の声もありました。
ご近所トラブルを回避するためにすべき対策 は?
【周辺環境の把握】
・まわりの年齢層の確認(60代/男性/新築マンション)※子ども3人
・近所のリサーチ(30代/女性/新築マンション)
・まわりの生活をよく見る(20代/女性/注文住宅)
・まわりに楽器を弾く人がいないかを確認したほうが良い(40代/女性/中古マンション)
・木などの植物のありなし、隣の窓からの視野(40代/女性/注文住宅)
・聞き込み(30代/男性/注文住宅)
【自衛策をとる】
・管理会社に依頼する(30代/男性/中古マンション)
・フェンス はご近所さんとうちのもので二重に(30代/女性/建売住宅)
・防音設備を作ればよかった(20代/男性/注文住宅)
【行動を改める】
・騒音に気をつける(20代/女性/中古マンション)
・もっと気をつけるべきだった(20代/男性/新築マンション)
ご近所トラブルを回避するためにすべき対策として挙がった意見の多くが、事前に周辺環境を把握することでした。例えば、騒音に関するトラブルの場合、隣の家に小さな子どもがいるのか、ペットを飼っているか、楽器を演奏する人はいるかといった情報は、周辺環境を事前に確認し、近所の人と話をすることで見えてくることがあります。隣の木の枝が侵入してくる可能性についても、事前に現地をチェックすれば、ある程度は予測できるケースも多く、リスクを認識していれば対策も取りやすいのではないでしょうか。
その他、マンションの場合は、管理会社に状況を説明して対応を委ねるという選択も。また、越境線の問題に関しては、隣家のフェンスに頼らず自分の家にもフェンスを設けて境界線を明確にしたという声もありました。
まとめ
今回の調査結果では、引っ越し後に9割の人はトラブルもなく過ごせているものの、1割の人がご近所トラブルに見舞われていることが分かりました。主に騒音トラブルや敷地内に木などが越境してしまう問題、ごみの集積所に関して揉めてしまうことが多く、いずれの場合も、住宅購入前に近隣住民の顔ぶれを知り、周辺の住宅の状況を確認しておくことで、トラブルを回避したり、事前に対策を講じたりすることができます。これから住宅購入を予定している人は、周辺環境のチェックから始めてみてはいかがでしょうか。
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【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:過去1年以内に住宅ローンを組んで住宅購入をした25~60歳の男女(自身または配偶者が住宅購入をした人。親やその他の親族が購入した人は除く)
調査期間:2023年12月19日~21日
有効回答数:600サンプル
調査手法:クロス・マーケティングモニターへのインターネット定量調査
調査機関:株式会社クロス・マーケティング