住宅ローン金利速報|3ヶ月連続引き下げ! 2024年2月の【フラット35】金利

子育て世帯や若年夫婦世帯を応援する【フラット35】子育てプラスが、いよいよ2月13日よりスタートします。少子化対策の推進施策の一つであるこの制度。今後も注目していきたいですね。2024年2月の【フラット35】金利動向を見ていきたいと思います。

2024年2月の【フラット35】金利

2024年2月の全期間固定金利型住宅ローン ARUHI フラット35の金利は融資率9割以下・返済期間21~35年、機構団信加入で1.82%となり前月から0.05ポイント引き下げに。融資比率9割以下・返済期間15~20年の金利は1.34%と、こちらも0.05ポイントの引き下げとなりました。融資比率9割以下・返済期間36~50年の金利は2.22%と、前月から0.01ポイントの引き下げとなりました。

ARUHI 住宅ローンの実行金利一覧

建設費または購入価額(以下、物件価格)の1割~5割の頭金があれば、従来のARUHI フラット35よりさらに低金利で利用できる、ARUHI スーパーフラットの各種商品の金利は以下の通りです。

物件価格の5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHI スーパーフラット5」(※団信込み。全疾病別途)は1.66%。

物件価格の4割以上の頭金があれば利用できる「ARUHI スーパーフラット6」(※団信込み)は1.67%。

物件価格の3.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHI スーパーフラット6.5」(※団信込み)は1.68%。

物件価格の3割以上の頭金があれば利用できる「ARUHI スーパーフラット7」(※団信込み)は1.68%。

物件価額の2.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHI スーパーフラット7.5」(※団信込み)は1.69%。

物件価格の2割以上の頭金があれば利用できる「ARUHI スーパーフラット8」(※団信込み)は1.69%。

物件価格の1.5割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHI スーパーフラット8.5」(※団信込み)は1.81%となっています。

物件価格の1割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHI スーパーフラット9」(※団信込み)は1.81%となっています。

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まとめ

最後に今月の金利変動について、不動産や金融についてその業界の人に匹敵する知見をもつ、公認会計士ブロガー千日太郎さんにまとめていただきます。

能登半島地震でマイナス金利解除が後退 2024年2月の【フラット35】の金利は低下

2024年元日に発生した能登半島地震の被害により「日銀のマイナス金利政策解除が後退した」との観測から、長期金利が下がり、1月に続いて2月の【フラット35】金利は低下しました。私見ですが、2月13日(火)からスタートする【フラット35】子育てプラスの影響もあると見ています。

【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組みによると、住宅金融支援機構が機関投資家に機構債を販売して資金調達し住宅ローンを貸すという基本スキームとなっています。つまり機構債の表面利率はいわば資金の仕入値にあたり、【フラット35】の金利が売値にあたります。

さらに、融資実行の前月20日前後に機構債の表面利率が決まります。仮に今後の日銀会合でマイナス金利政策が解除され、長期金利が急上昇したとします。それに伴って民間の住宅ローン金利が上昇したとしても、【フラット35】については前月の時点で調達金利が決まっているため、マイナス金利解除前の金利水準で融資の実行を受けられる可能性があるのです。

金利の動向としては、昨年から米国の物価上昇率が市場予想を下回ったことで、米長期金利の低下が日本の長期金利へも波及。【フラット35】の金利は低下傾向となっています。さらに能登半島地震の甚大な被害から、1月の日銀会合ではマイナス金利政策の継続が決まりました。

今のところ国内金利の上昇は低下傾向にありますが、エコノミストの大半が春闘後の4月に日銀がマイナス金利政策を解除すると予想しています。さらに3月の可能性もゼロとは言えず、金利上昇の懸念はくすぶっています。目下の金利が低下傾向にあっても、予断の許されない状況は続いているのです。

そして2月13日(火)からは政府の少子化対策として、子育て世帯を対象に【フラット35】の金利を引き下げる【フラット35】子育てプラスがスタートします。これにより主に子育て世帯を対象に、金利引き下げ幅と引き下げ期間の上限が引き上げられることになります。今のような過渡期にあり、先行きの不透明な金融環境下では【フラット35】に注目です。

※【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組み
住宅ローンの【フラット35】(買取型)は、下図のように住宅金融支援機構が民間金融機関から債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて機構債という形で販売するという仕組みになっています。機構債は毎月20日前後に表面利率を発表し募集します。投資家たちは機構債を国が取り扱う安全な債券という考えで購入しますので、機構債の表面利率は国が発行する債券=10年国債の利回り(長期金利)に連動する傾向があります。

フラット35の仕組み

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