レイクタウンがある「越谷市」は子育てファミリー要注目の街! 都心通勤圏内でリーズナブルな住宅価格が魅力

2008年にJR武蔵野線の越谷レイクタウン駅が開業し、水辺空間と都市生活空間が融合した新しい街が誕生して話題となった越谷市。東京都心からおおよそ25キロメートルの地点に位置し、東京近郊のベッドタウンとして発展を続けています。今回は、進化する越谷市の魅力と住宅事情を紹介します。

ベッドタウンとして発展、2008年には越谷レイクタウンが開業

越谷市は、埼玉県南東部に位置する東京近郊のベッドタウンとして発展した街です。市制が施行された1958年当時の人口は4万8,000人あまり。2023年7月1日時点の越谷市の人口は34万3,676人、世帯数は16万1,486世帯と街は大きく発展しました。

イオンレイクタウン
イオンレイクタウン(画像素材:PIXTA)

越谷はかつて江戸時代に日光街道の宿場町として栄え、徳川家康の御殿もあった場所。大宮台地と下総台地の間に挟まれた埼玉東部低地帯の一角にあり地勢は平たんで、春日部市、さいたま市、川口市、草加市、吉川市、松伏町の5市1町に隣接しています。

越谷市内には、東武伊勢崎線沿線に、蒲生、新越谷、越谷、北越谷、大袋、せんげん台の6駅とJR武蔵野線沿線に南越谷(新越谷駅に連絡)、越谷レイクタウンの合計8駅があります。どの駅も駅前は、区画整理された整った街区が広がります。駅周辺部には、商店街や商業施設などが集積しており、暮らしやすい住環境が整っています。

新越谷駅前
新越谷駅の商業エリア(筆者撮影)
越谷市
越谷市の地形と主な河川・水路(出典:越谷市都市計画マスタープラン

良質な宅地の需要に応えるべく、1961年の北越谷地区をはじめ市内の各所で土地区画整理事業が行われています。1968年に新越谷駅、南越谷駅および蒲生駅西口周辺を整備した南越谷地区、1970年にせんげん台駅(1967年開業)の東・西口駅前広場と併せた千間台地区、1986年に越谷駅西口駅前の越谷駅西口地区と、順次施行されています。

北越谷駅前
北越谷駅前(筆者撮影)

2008年にはJR武蔵野線の越谷レイクタウン駅の開業とともに越谷レイクタウンがまちびらき。21世紀にふさわしい親水文化創造都市が誕生しています。

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越谷市は、2015年4月に埼玉県内で2市目となる中核市へと移行しました。埼玉県南東部地域の中核を担う都市として、より暮らしやすい利便性の高い都市づくりを目指しています。

【越谷市のデータ】
総面積…60.24平方キロメートル
人口…34万3,676人(2023年7月1日時点)
世帯数…16万1,486世帯 (2023年7月1日時点)

利便性と自然が共存する街づくりが魅力 

越谷市が公表している『令和4年度 市政世論調査結果報告書』によれば、今後の居住意向について、「ずっと住み続けたい」(33.0%)と「どちらかといえば住み続けたい」(43.8%)を合わせた『定住意向』は76.8%となっています。

越谷市への愛着については、「とても愛着がある」(11.1%)、「愛着がある」(35.9%)、「やや愛着がある」(27.9%)を合わせた「愛着がある」は74.9%となっています。愛着がある理由としては、「交通の利便性がよく、都内等に近い」が70.9%で最も多く、「ショッピング施設や商店街が豊富」が50.6%、「自然が多く残されている」が33.3%で続いています。

北千住駅
北千住駅(画像素材:PIXTA)

越谷市に愛着がある理由として挙げられている交通アクセスを見てみましょう。越谷市内には、東武伊勢崎線やJR武蔵野線といった鉄道路線と、国道4号バイパスなどの幹線道路が通っています。

東武伊勢崎線の新越谷駅から5路線が乗り入れる北千住駅までは20分圏。東武伊勢崎線は、東京メトロ日比谷線のほか東京メトロ半蔵門線も乗り入れています。また、JR武蔵野線の利用で、埼玉高速鉄道線やつくばエクスプレス線、JR常磐線など東京都心へと結ばれる鉄道路線へもアクセスできます。

越谷市の田園風
越谷市の田園風景(筆者撮影)

続いて、越谷市内の自然環境を見てみましょう。越谷市内には多くの河川が流れており、水と緑などの自然が豊かです。元荒川、中川、綾瀬川、古利根川など、多くの河川が市内に流れていることから、かつては「水郷こしがや」と呼ばれていました。現在は宅地化が進み、市内の耕地面積は減少傾向にありますが、鉄道駅の周りには住宅地や商業地がつくられている一方で、周辺部にはのどかな田園地帯も広がっています。

越谷梅林公園
越谷梅林公園(画像素材:PIXTA)

河川の多い越谷市内には、水辺空間が豊富にあります。越谷梅林公園は北越谷駅西口から元荒川沿いに徒歩約20分の場所にあり、古くから梅林が親しまれた公園。約2万8,000平方メートルの園内には、白加賀、梅郷、紅梅など約40種300本の梅の木が植えられており、春の開花時期には梅まつりが行われ、多くの人が訪れます。

出羽公園
出羽公園(画像素材:PIXTA)

出羽公園は、越谷市七左町にある約9.2ヘクタールの広さの公園です。多目的運動場や体育館、テニスコートなどがあるほか、遊戯ゾーンにはローラー滑り台やチューブスライダーを備えた大きな遊具も。春には、チューリップフェスティバルが開催され多くの市民でにぎわいます。

キャンベルタウン野鳥の森
キャンベルタウン野鳥の森(画像素材提供 :PIXTA)

さらに、エミューやアカクビワラビー、モモイロインコなど、オーストラリアの自然が感じられるキャンベルタウン野鳥の森のある大吉公園、自転車広場やバーベキュー場など四季を通じて楽しめる総合レクリエーション施設であるしらこばと公園なども。ここでは、夏季にプールも利用できます。水辺空間が豊富にあり身近に自然を感じられるのは、越谷市で暮らす魅力でしょう。

イオンレイクタウン開業により買い物利便性が大きく向上

イオンレイクタウン
イオンレイクタウン(筆者撮影)

「イオンレイクタウン」は、越谷レイクタウンのまちびらきとともに2008年10月に「シゼンに心地いい、ワタシに心地いい」をコンセプトに国内最大級の商業施設として誕生。ユニバーサル、ウォーカブル、コミュニティを満たすショッピングセンターとして快適な時間と空間を届けています。敷地面積は、約34万平方メートルにも及びkaze、mori、アウトレットの3ブロックで構成。延床面積は、約39万4,000平方メートル、専門店数は約710店舗、駐車台数は約9,500台、従業員数は約9,600名にものぼります。イオンスタイルやマルエツといったスーパーのほかレストラン街やイオンシネマなどのアミューズメント施設も。豊かなライフスタイルをサポートします。

越谷レイクタウン駅
越谷レイクタウン駅(筆者撮影)

専門店が100店舗も入れば、かなりスケールの大きな商業施設。約710店舗という数は、全国的にもトップクラスの多さです。越谷レイクタウン駅を出てしばし歩けば、「イオンレイクタウン」の入り口。駐車台数も9,000台以上あるので車でのアクセスもスムーズです。家族連れにとっては、休日を楽しむにもってこいの場所でしょう。

続いて、越谷市の住宅事情を紹介します。

マンションも戸建ても価格はリーズナブル 駅徒歩圏の物件も豊富

マンション、戸建てともに比較的リーズナブルな価格から検討できるのは、越谷市で住宅を選ぶ魅力です。ほかのエリア同様に新築マンションの供給は限られていますが、中古マンションの流通は活発。3LDKタイプのマンションが3,000万円台から十分検討可能です。

新築戸建ての分譲も活発で、3,000万円台の手の届きやすい価格の物件が豊富。駅徒歩圏の物件も多くあります。予算を抑えて中古マンションや新築戸建ての購入を検討できるのは、越谷市で住宅を購入する魅力でしょう。

越谷駅の駅前の街路
越谷駅の駅前の街路(筆者撮影)

東武伊勢崎線の沿線駅は、駅ごとに通勤時の電車本数などが大きく異なります。たとえば、北越谷駅は、東京メトロ日比谷線直通電車の始発駅であり座っての通勤も可能です。住宅を検討する際には、駅の特徴だけでなく電車アクセスをよく確認しましょう。

ここからは筆者おすすめの街を紹介します。

美しい街並みが魅力! 日本最大級の商業施設がある越谷レイクタウン

まずは、越谷レイクタウン駅です。

越谷レイクタウン駅に位置する越谷レイクタウン地区は、計画面積225.6ヘクタール、計画人口2万2,400人のニュータウンです。もともとは水田が広がる田園地帯でしたが、市街化の進行とともに水田の遊水機能が低下。治水対策を目的とした調整池建設と、土地区画整理事業を行う新市街地整備を一体的に行う「レイクタウン整備事業」が創設され、越谷レイクタウン地区が事業採択され整備が進められました。

越谷レイクタウンの調整池と街並み
越谷レイクタウンの調整池と街並み(筆者撮影)

整った街区ごとに地区計画が定められ、美しい街並みを醸成。住宅地等での良好な景観形成、調節池を市民が水辺と触れ合える空間として利用できることなどが評価され、越谷レイクタウンは、「平成28年度都市景観大賞(都市空間部門)」で、大賞(国土交通大臣賞)を受賞しています。

越谷レイクタウンの美しい街並み
越谷レイクタウンの美しい街並み(筆者撮影)

実際に街を歩くと、広大な芝生の広場と水辺空間が調和した美しい景観に心が和みます。大相模(おおさがみ)調節池では、春から秋にかけてボートパークが開催されており、小型ヨットやカヌー・カヤックなど水辺のアクティビティを楽しむことができます。また、無料のレンタルサイクリングや、湖畔でのバーベキュー場など、市民の憩いの場所となっています。

池のほとりには、「水辺のまちづくり館」があり、レンタルサイクルの貸し出し業務や会議室の貸し出しなども行われています。日本最大級の大型商業施設、イオンレイクタウンがあるので、日常の買い物や飲食はもちろん、オフタイムのレジャーや医療、子育てなどにも便利です。

越谷レイクタウンの街並み
越谷レイクタウンの街並み(筆者撮影)

越谷レイクタウンでは、街づくりのなかで新築マンションの分譲や戸建ての分譲が行われてきました。マンション・戸建てともに中古物件の選択肢は豊富です。新しい街だけに、中古物件といっても築年数が浅く、戸建て街区は住環境だけでなくゆとりある敷地も魅力。中古戸建ての場合、5,000万円台から6,000万円台で検討できます。

中古マンションの場合は、70平方メートル台の3LDKタイプが4,000万円台から検討可能。今後、新築マンションの供給も予定されています。東武伊勢崎線新越谷駅へと乗り換えられる南越谷駅へ1駅なので、東京通勤の共働き層にもおすすめの街です。

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市役所や図書館、市民会館など公益施設が充実 駅前再開発で魅力上昇の越谷

続いては、越谷駅です。

越谷駅東口
越谷駅東口の再開発街区(筆者撮影)

越谷駅は、越谷市の中心にあり越谷市役所の最寄り駅です。駅周辺は、土地区画整理事業により整った街並みに。東口の約2.6ヘクタールの地域は、市街地再開発事業によって越谷駅東口駅前交通広場や29階建ての商業・住宅の複合施設など3棟の建物が整備され、2012年にオープンしました。

越谷ツインシティの街並み
越谷ツインシティの街並み(筆者撮影)

公益施設も充実しており、越谷市役所のほか越谷市中央市民会館や越谷市立図書館中央図書館などが立地。越谷市立病院などの医療施設も備わっています。買い物施設は、越谷ツインシティ内にスーパーなどの商業施設が入るほか、約100店舗が加盟する越谷中央商店会があります。実際に歩いてみると、街がコンパクトで暮らしやすい住環境であることを実感します。

越谷駅西口
越谷駅西口(筆者撮影)

成熟した街なので、中古マンションの築年数もさまざま。築古のものは3LDKタイプが2,000万円台から流通しています。3,000万円台の予算があれば、3LDKタイプの部屋が十分検討できそうです。新築戸建ての分譲は活発で、駅徒歩圏であれば5,000万円前後の価格帯から検討可能。バス便であればさらに予算が抑えられます。

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2線利用可能なターミナル駅 電車本数が豊富で通勤便利な新越谷

最後に紹介するのは、東武伊勢崎線の新越谷駅です。

東武伊勢崎線の新越谷駅は、急行電車や準急電車の停車駅であり、通勤時の上り(浅草方面)の電車本数が7時台、8時台20本超と豊富にあります。また、JR武蔵野線南越谷駅との乗り換え駅で、川口・浦和方面や松戸・船橋方面へもスムーズにアクセスできます。

新越谷駅
新越谷駅(筆者撮影)

商業施設も充実していて、駅ビル内にある新越谷ヴァリエや越谷サンシティ、ピアシティ南越谷といった商業モールも点在しています。さらにヤマダデンキやコーナンといった専門店もあり、買い物に便利な街と言えるでしょう。三次救急医療に指定されている獨協医科大学埼玉医療センターが立地するほか、クリニックなどの医療施設も充実。高齢者も安心して暮らせる街です。

獨協医科大学埼玉医療センター
獨協医科大学埼玉医療センター(筆者撮影)

越谷市内の中では工業系の用途地域の場所が多く、倉庫などの跡地にマンションが建設されることも。総戸数が100戸を超える大規模マンションの供給も目立つエリアです。新築マンションの分譲は、限られており中古マンションの流通が中心。中古マンションであれば、3LDKタイプが3,000万円台からの予算で十分検討できます。

新越谷駅の街並み
新越谷駅の大規模マンション(筆者撮影)

新築戸建ての分譲は活発ですが、交通利便性の高い場所だけに駅徒歩10分圏であれば5,000万円程度の予算は必要になります。通勤時でも北千住駅まで20分程度でアクセス可能な駅であるため、共働きなら駅近にこだわるのも良いかもしれません。

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日本最大級の商業施設であるイオンレイクタウンが立地し買い物に便利で豊かな自然がある越谷市ですが、留意すべきポイントとして水害リスクが挙げられます。多くの河川が流れる越谷市だけに、洪水リスクは気にしておきたいところ。越谷市が公開しているハザードマップをよく確認しましょう。

越谷花火大会
越谷花火大会(画像素材:PIXTA)

越谷市では、地域のふるさと意識を醸成する南越谷阿波踊りや越谷花火大会といったイベントも豊富で、地域の活性化につながっています。商業施設や自然に、季節のイベントが加わることで、暮らしやすい街へと発展を続けています。

南越谷阿波踊り
南越谷阿波踊り(画像素材:PIXTA)

東京近郊のベッドタウンとして駅を中心に街づくりが進んだ越谷市は、どの街もコンパクトで暮らしやすさを感じます。市域が広大で、豊かな自然や田園風景も残っている点も魅力でしょう。加えて、住宅価格も比較的リーズナブル。子育て中のファミリー層を中心に、おすすめしたい街の一つです。

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