持ち家の人の通勤時間は平均40分!? 住宅購入者・検討者に聞いた「自宅から職場までの所要時間」 |ARUHI『住宅購入に関する調査2023』

新型コロナウイルスの感染拡大を経て働き方が多様化し、都市部から郊外へ移住する人や、都会と地方に家を持つデュアルライフ(二拠点生活)を検討する人も出てきました。日常の暮らしに戻りつつある今、住宅購入者やこれから住宅を購入予定の人は、職場までの所要分数についてどの程度が適切だと感じているのでしょうか。ARUHIマガジンによる『住宅購入に関する調査2023』の結果から紹介します。

住宅購入者・検討者ともに職場までの所要分数は短縮傾向

【通勤あり】職場までの所要分数

職場までの徒歩分数
ARUHI『住宅購入に関する調査2023』調査結果より

まずは、住宅購入者・住宅購入検討者のうち、通勤が必要な仕事をしている人を対象として、購入した、もしくは購入を予定している物件から職場までの所要分数を聞いたところ、平均40.5分(中央値30.0分)でした。

割合で見ると、「15分未満」が15.7%、「15~30分未満」が18.4%、「30~45分未満」が最多で25.4%、「45~1時間未満」が11.2%、「1時間~1時間30分未満」が19.9%、「1時間30分以上」が9.4%という結果に。3分の1を超える人が通勤30分圏内の家を選択し、1時間未満まで含めれば7割を超えました。


【住宅購入者】職場までの所要分数

有職者×住宅購入者 職場までの徒歩分数
ARUHI『住宅購入に関する調査2023』調査結果より

住宅購入者のみに絞った場合、職場までの所要分数は平均38.1分(中央値30.0分)でした。2022年の同調査では平均39.3分だったため、1分以上短くなっています。

割合で見ると、「15分未満」が18.5%、「15~30分未満」が20.4%、「30~45分未満」が最多で25.5%、「45~1時間未満」が10.2%、「1時間~1時間30分未満」が15.3%、「1時間30分以上」が10.2%。通勤30分圏内の家を購入した人は2022年の33.8%から38.9%と5.1ポイント増加しています。4割近くの住宅購入者が通勤30分圏内の住まいを、74.6%の人が通勤1時間圏内で暮らしたいと考えていることが明らかに。コロナ禍の暮らしで働き方が変わり、職場の近さをそこまで重視しない人が増えていましたが、ここにきて職住近接志向が戻りつつあるようです。

【住宅購入検討者】職場までの所要分数

有職者×住宅購入検討者 職場までの徒歩分数
ARUHI『住宅購入に関する調査2023』調査結果より

住宅購入検討者のみに絞った場合では、職場までの所要分数は平均42.3分(中央値35.0分)でした。2022年の同調査では平均48.3分、中央値45.0分で、2022年よりも平均値・中央値ともに短くなっています。

割合で見ると、「15分未満」が13.7%、「15~30分未満」が15.8%、「30~45分未満」が25.9%、「45~1時間未満」が11.2%、「1時間~1時間30分未満」が最多で23.0%、「1時間30分以上」が10.4%という結果に。通勤30分圏内の家を検討している人は2022年の17.5%から29.5%と10ポイント以上増加しています。3割近くの住宅購入検討者が通勤30分圏内の住まいを、3人中2人が通勤1時間圏内で暮らしたいと考えていることがわかりました。住宅購入者同様、職場への近さを重視する傾向に戻りつつある様子がうかがえます。

まとめ

勤務先までの通勤時間が短ければ、家族と過ごせる時間が増えるなど1日の中で限られた時間を有効に使えます。一方で、在宅勤務やハイブリッドワークの人であれば、通勤時間よりも周辺の住環境などほかの条件を優先させたいと考える人も多いでしょう。今回の調査結果を参考に、これからの働き方を予測しながら、家と職場とのベストな距離感を考えてみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
調査エリア:全国47都道府県
調査対象者:住宅購入経験者(直近1年以内)・検討者(直近3年以内)の25~69歳の男女
調査期間:2023年3月3日~3月8日
有効回答数:600サンプル
調査手法:クロス・マーケティングモニターへのインターネット定量調査
調査機関:株式会社クロス・マーケティング

~こんな記事も読まれています~