1,000万円以下で家を買う方法・家を建てる方法とは?

近年、住宅価格の高騰が顕著ですが、それでも当初の予算を守って家を購入もしくは建築したいと考える人も多いのではないでしょうか。。

今回は、できる限り家を安く手に入れたいと考えている人に向け、1,000万円以下で家を購入たり建てたりする方法を紹介するともに、格安住宅のデメリットや注意点についても解説します。

1,000万円以下で家を買う方法とは?

1,000万円以下という予算を重視するなら、どうしても妥協しなければならない点が発生します。重要なことは、その妥協点に納得できるかどうかです。

ここでは、1,000万円以下で家を購入する際に妥協を検討すべきポイントや選択肢について解説します。

築古の家
築年数にこだわらず、中古物件を視野に入れれば、1,000万円以下でも家を買うことは可能です。

事実、東日本不動産流通機構が公表している「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)」によると、中古マンションおよび中古戸建てともに築年数が経つにつれ成約価格が下がる傾向があり、その分新築よりも築浅の中古物件のほうが、成約率は高くなっています。ただし、ここでいう築浅とは築6年~10年の物件を指すので、実際に1,000万円以下で購入するとなると、築年数30年を超える物件も含めて検討する必要性が出てくるでしょう。

田舎の家
物件の価格は立地も大きく関係します。都市部に近く、交通のアクセスのよい物件であれば価格は高くなり、都市部から離れ、不便になるほど物件の価格は下がります。

ちなみに、2021年11月時点の首都圏の中古マンション(70平方メートルあたり)の平均価格は約4,400万円、近畿圏だと約2,700万円で、前月比1.4%増と上昇傾向にあります。中古の戸建てでは、2023年4月時点の首都圏で平均約3,700万円、近畿圏で約2,700万円でした。地域によって差があるものの、1,000万円で都市部のマンションや戸建てを購入するのはほぼ不可能です。

逆に都市部から離れていて、交通のアクセスが不便な地域だと、相続などで空き家になり、買い手を探している中古住宅が1,000万円以下で売りに出されているケースもみられます。

狭い家
部屋の広さや間取りを、本来考えていたものよりも狭くする、もしくは変更せざるを得ない状況もあるでしょう。

立地条件と築年数が同じケースで比較すると、一般的に住宅の価格は広さ(敷地や述べ床面積)に比例して高くなります。逆に広さにこだわらないのであれば、比較的立地条件もよく、交通のアクセスや周辺環境のよい場所で、築20年~30年程度のそこまで古すぎないと感じる物件が見つかる可能性もあるでしょう。

訳あり物件
中古物件のなかには、再建築不可の物件や事故物件、また現在の耐震基準を満たしていない物件など、何らかの理由がある「訳あり物件」として市場価格よりも安く売り出されているものもあります。

安い理由はさまざまですが、それに納得できるなら購入を考えてもよいでしょう。訳ありの内容次第では、交渉によって購入価格をさらに下げられる可能性もあります。

1,000万円以下の家を買う注意点とは?

上で紹介した選択肢(妥協点)を満たす物件が見つかったとしても、最終的に購入を検討する際には、以下で紹介する点に注意しなければなりません。

1,000万円以下とはいえ大きな買い物なので、後悔しないよう注意点をしっかりと押さえておきましょう。

リフォーム費用が嵩む可能性がある
たとえば、耐震基準を満たしていない訳あり物件を購入する場合、安心して住むためにも耐震補強の工事を行う必要があります。

日本木造住宅耐震補強事業者協同組合の調査データによると、耐震補強工事にかかる費用の平均額は約160万円で、高額な費用がかかることがわかります。また、耐震補強工事をしないまでも、家の中をリフォームする際にはまとまった金額が必要です。

例としてトイレのリフォームであれば15万円~30万円、浴室のリフォームだと60万円~120万円程度の費用がかかります。さらにキッチンのリフォームとなると100万円近く要するケースもあり、せっかく1,000万円以下で家を購入できても、心地よく住めるようになるまでに数百万円程度の費用が別途必要になるなど、住宅購入後の費用がかさむ可能性がある点に注意しておきましょう。

通勤が困難になる可能性がある
住宅の購入に関して立地条件を妥協した場合、通勤や子どもの通学などのアクセスを考えなければなりません。乗り継ぎもなく、1本の交通機関で通勤できるアクセスルートがあればよいのですが、途中で乗り換えが発生する場合はそのタイミングも考える必要があるでしょう。もちろん、最寄りの駅までの交通手段も視野に入れておかなければなりません。

あまり利用者がいない交通機関だと運行本数も少なく、最終運行時間も早い場合が考えられるので、通勤に支障をきたさないアクセスルートがあるかどうかが重要です。

建て直しができない場合がある
築古の住宅を購入した場合、住んでいるうちに構造が劣化して建て直しが必要になるケースも想定しておかなければなりません。補強工事やリフォーム費用を考えると、建て直すほうが安く済むこともあります。

しかし、購入した物件が「再建築不可物件」であれば、建て直しはできません。そのため、補強工事を繰り返すか、また新たに住み替える住宅を探さなければならなくなります。

購入した家に長く住むことを考えるのであれば、再建築不可の物件は避けるようにしましょう。

取り壊しになる可能性がある
築古のマンションを購入するなら、今後取り壊しが検討されていないかを必ず確認するようにしましょう。

分譲マンションの場合、定期的に修繕工事が行われているものの、構造自体の寿命などの観点から、取り壊し(建て直し)の声が住民から上がることもあります。マンションを取り壊して建て直すとなると、その費用は住民負担になるうえ、仮住まいを探さなければなりません。

購入して数年で大きな費用負担が発生するのを避けるためにも、取り壊しの計画性には十分に注意しておく必要があります。

売却できない可能性がある
販売価格が安い住宅は、一般的に需要の低い場合が多いため、将来自分が住まなくなったときや相続が発生した際に、売りたくても買い手がつかず売却できない可能性が考えらえます。

誰も住まず、空き家になってしまうと住宅の傷むスピードも速くなり、周辺の住民にも迷惑をかける結果を招きかねません。

1,000万円以下の家を購入する際には、最終的にその家をどうするかといった「出口戦略」までを考えておく必要があります。

1,000万円で家を建てる方法とは?

もしも、土地をすでに所有しているなら、建築費用が1,000万円程度のローコスト住宅という選択肢もあります。

ローコスト住宅とは、一般的な住宅よりも安い価格で販売されている住宅を指し、建築費用を抑えられる点が特徴です。

安い建材や内装設備を利用するほか、工期を短縮して人件費の削減につなげるなど、住宅建設にかかる費用をできるだけ抑えた住宅です。宣伝費用なども削って販売コスト全体も下げていて、1,000万円程度での提供を可能にしています。

たとえば、間仕切りの数を減らしたり、吹き抜けの設計にしたりして材料費を抑えています。また、全室フローリングの設計にして、工事の手間を省く手法も一般的です。

最近は、シンプルな造りを売りにしたローコスト住宅も注目されています。興味があれば、選択肢に加えてみてもよいでしょう。

ローコスト住宅のデメリットと注意点とは?

一般的な住宅よりも安く購入できるローコスト住宅には、ローコストであるからこそのデメリットや注意点が存在します。

ローコスト住宅の購入を考える際には、デメリットおよび注意点の内容をしっかりと理解したうえで最終的な判断を下すようにしましょう。

デザインや間取り、設備などの選択肢が少ない
ローコスト住宅の特徴は、安い建材や設備を使い、限られたパターンを用意している点です。選択肢そのものが少ないため、「もっとここをこうしたい」と思っても叶わないなど、自由度が低いというデメリットがあります。

そのため、ローコスト住宅を購入し、数年してからリノベーションを行うなど、自分が思い描いている家に近づけるような計画を長期的に立てておくことも一つの対処法です。

住宅の基本性能が注文住宅に劣る
一般的な注文住宅に比べ、安い建材などを使用しているため、家全体の耐久性や耐震性、断熱性、気密性が低くなってしまう点は否めません。そのため、注文住宅に比べると劣化が早く、修繕費用にお金がかかる可能性もあります。立地によっては断熱性や気密性が低いことで、冬場の暖房費用がかさむなどの問題も出てくるでしょう。

ただ、ローコスト住宅は基本的な性能が劣るだけで建築基準法の要件は満たしているため、強度的な問題や欠陥についてはそこまで心配する必要はありません。

劣化スピードが速く修繕費用が嵩む
ローコスト住宅は、建築費用を抑える目的で、安い代わりに劣化しやすい建築材料が使われていることも少なくありません。そのため、修繕工事の間隔が通常の注文住宅よりも短くなり、その分修繕費用が余計にかかってしまう可能性があります。もちろん、適切な時期に適切な工事を行えば修繕費用も抑えられますが、修繕計画を早い段階で考慮に入れておかなければならない点はデメリットでしょう。

ローコスト住宅の購入を考えるのであれば、修繕費用も含めた長期的な視点で、本当にお得なのかを検討することが大切です。

仕様の変更・追加が割高になる
ローコスト住宅は設備や間取りがパターン化されています。もちろん、オプションで変更したり追加したりもできますが、そうなると思った以上に割高になってしまうことも考えられます。

選択できるパターンのなかに、自分の希望する設備や間取りが含まれているかを事前に確認し、変更する際の追加の金額を聞いたうえで、最終的に購入するかどうかを決めるようにしましょう。

まとめ

1,000万円以下の家を購入もしくは建築する方法はありますが、さまざまな点で妥協が必要です。

特に土地を持っている人なら、ローコスト住宅は有力な選択肢の一つでしょう。

ただ、いずれの方法を選ぶにしても、デメリットや注意点は存在します。購入する際のデメリットおよび注意点を長期的な目線で考慮したうえで、最終的な購入もしくは建築の判断を行うようにしましょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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