風通しのよい家は窓と間取りがポイント! 心地よい暮らしのために

風通しがよく、気持ちのよい家に住みたいと考える人は多いでしょう。自宅を風通しのよい家にするには、風の通り道を意識して間取りや窓の位置を考えることが重要です。この記事では、前半で風通しのよい家に住むメリットを紹介します。また後半では、風通しのよい家にするための方法を詳しく解説していきます。

風通しのよい家とは

そもそも風通しのよい家とは、どのような特徴を持っているのでしょうか。

風通しのよい家は風の通り道が確保されているので、室内でも常に風が流れていて心地よい状態です。風によって空気が循環してよどまず、家の中が新鮮な空気で満たされています。

また、空気が家じゅうを通り抜けるので、夏場でも快適さを保ちやすくなります。梅雨のジメジメとした季節でも、室内は湿気が比較的少なくカラッとしています。床がベタつかないので、裸足でも気持ちよく過ごせるでしょう。

風通しがよい家に住むメリット

室内を吹き抜ける風によって、新鮮な空気が保たれる風通しがよい家。そんな住まいで暮らすことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。3つのポイントを解説していきます。

湿気が抑えられカビにくい家になる
風通しのよい家は、常に空気が循環して換気されやすいのが特徴です。自然換気によって古い空気が新鮮なものに入れ替わるとともに、余計な湿気も排出されます。

家の中は、人の呼気や料理の湯気などで湿度が上がりがちです。雨の日や、梅雨から夏場にかけての湿気の多い季節であれば、なおのこと湿気は溜まりやすくなります。風通しのよい家では室内の湿気を常に排出できるので、カラッとした空間を実現できます。

湿度が下がれば、カビの発生を抑えられるのもポイントです。カビの胞子によるアレルギー症状などの予防にもつながるため、小さな子どもやペットのいる家庭にとってはより大きなメリットがあります。

部屋干しでも乾きやすくなる
雨の日や梅雨の時期は、洗濯物を部屋干しする機会が増えるものです。室内干しでも洗濯物が乾きやすくなるようにするには、干す場所の湿度を下げて風を当てる必要があります。

風通しのよい家は、先ほど紹介したとおり室内の湿度が低く保たれ、風が室内を通り抜けやすくなっています。つまり、室内干しの洗濯物が乾きやすい環境がそろっているのです。部屋干しでも早く乾きやすくなるため雑菌が繁殖しにくく、生乾きの嫌なにおいの対策にもなります。

部屋干しの洗濯物を早く乾かすコツについては、こちらの記事で詳しく解説しています。気になる人はぜひご覧ください。

「部屋干し」の洗濯物を早く乾かすコツ、洗濯法や秋冬物の干し方も解説

心地よい暮らしが実現する
風通しのよい家は空気が常に循環していて、ベタベタせず心地よい室内環境が保たれます。

高温多湿な日本の夏では、心地よく過ごすためには風通しのよい家は必須ともいえるでしょう。家は多くの時間を過ごす場所であるため、家の快適性が上がれば、家族のQOL向上も期待できます。

風通しのよい家にするための方法

風通しのよい家にするためには、どのような点を意識すべきなのでしょうか。以下では、風通しの確保に効果的な4つの方法を解説していきます。

窓を2箇所設置する
室内の風通しを確保するには、各部屋に窓を2ヶ所設置するのが効果的です。

窓を2ヶ所以上設けると、窓と窓の間に風の通り道が生まれ、室内を風が通り抜けるようになります。このとき2ヶ所の窓が対角線上にあるとより効果的です。

それぞれの窓は小さなものでも構いませんが、間取りの都合上、どうしても1ヶ所しか設けられない場合もあるでしょう。その場合は部屋のドアを開け、室外に向けて扇風機を回すなどの工夫が必要です。

天井近くに窓を設置する
温かい空気は冷たい空気に比べて軽いため、室内の上方に溜まる性質があります。そのため、特に気温の高い夏場は、天井近くに空気が停滞しやすくなるのです。

高い位置に窓を設置すると、天井近くに停滞した空気が窓から排出され、気流が発生します。これにより、下方にある比較的冷たい空気が上方へと流れて窓から出ていくという風の通り道が完成し、家全体に縦の空気循環を生み出せます。

また、自然に空気が循環するので、冬場の「1階だけが寒い」といった現象も改善が期待できるでしょう。

風の通り道をつくる間取りにする
風通しのよい家にするためには、風の通り道を意識した間取りにするのも効果的です。具体的には、たとえば下の画像のような間取りを意識するとよいでしょう。

この間取りのポイントは、対面上に窓やドアがあり、風の入口と出口が設けられていることです。ドアや窓を開放すると風が一直線に通り抜け、室内に風の通り道をまんべんなく確保できます。空気が滞りがちなキッチンの隅の空気も循環するので、調理によるにおいや煙も気になりにくくなるでしょう。

風の通り道を意識した間取りを取り入れれば、短時間で空気が入れ替わる快適な住まいを実現できます。

窓やドアを開けやすいタイプにする
せっかく窓やドアなどの開口部があっても、手が届かなかったりすぐ閉じてしまったりするようでは、常時開放が難しくなってしまいます。窓やドアを開けやすいタイプにすることで、ストレスなく開放でき、風通しを確保しやすくなるでしょう。

たとえば、天井近くの窓は電動で開けられるようにしておくと便利です。加えて電動式のスクリーンカーテンを設置すれば、日差しの強いときでも開放できます。隣家との距離が近かったり道に面したりしている場所には、ルーバー窓がおすすめです。外からの視線を気にせず、プライバシーを保ったまま風の通り道を確保できます。ドアは引き戸にすると、ストッパーがなくても開けっ放しにできるため便利です。

簡単なリフォームでも風通しはよくできる

風通しを確保するには間取りを意識するのが大切と紹介しましたが、既存の家で間取りを変更しようとすると大がかりなリフォームが必要になります。しかし、そこまでしなくても風通しは改善できます。

窓やドアのパーツ交換は、手軽にできる方法の一つです。窓であれば、窓の両側を押して解放する「ウインドキャッチ連窓」は、引き違い窓と違い開放面を複数確保でき、壁に沿って左右に抜けてしまう風を室内に取り込めます。

玄関ドアは網戸を設置すれば、開放していても虫などが入らず安心です。最近では「通風機構」と呼ばれる換気窓を備えた玄関ドアもあり、施錠したまま開放できるので防犯上の問題もクリアできます。

まとめ

風通しのよい家は、室内を新鮮な風が通り抜けるので湿気を抑えられるのがメリットです。カビが生えにくく、洗濯物がすぐ乾くなど、快適な住環境を実現できます。住まいの快適性がアップすれば、QOLの向上にもつながるでしょう。

風通しのよい家にするためには、対角線上に2ヶ所の窓を設けるなど、風の通り道を意識した間取りが重要です。ただ、間取りを変更せずとも、窓やドアのパーツを交換する簡単なリフォームでも風通しは改善できます。

今回紹介した方法を踏まえ、自宅を風通しのよい快適な家にしてみてはいかがでしょうか。

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