【本当に住みやすい街大賞2023 in愛知】第1位 東海通:商業施設の充実や防災対策、充実の子育て支援で住みやすい街へ~名古屋市港区 成田英樹区長に聞く~

2023年3月に開催された「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞2023 in愛知」。愛知県の「本当に住みやすい街」TOP10を発表するなか、名古屋市港区の東海通(名古屋市営地下鉄名港線)が第1位に輝きました。そこで、名古屋市港区の成田英樹区長に、受賞への思いや名古屋市港区の魅力、行政としての取り組みなどについてお話を聞きました。

名古屋市港区長 成田 英樹(なりた ひでき)さん
1963年生まれ。一宮市出身。1986年に名古屋市入庁。2008年に港区役所区民生活部主幹、2015年には総務局参事となり、港区役所区政部長、市民経済局地域振興部長を経て2021年4月より現職。

みなとアクルスの誕生により、若い人が多く訪れる「住みやすい街」に

成田区長
東海通が第1位という結果に「商店街など地域のみなさんからも喜びの声が多く、街を挙げて盛り上がっています」と成田区長

―まずは、今回の受賞に対する率直な感想をお聞かせください

今まで、港区の街がこうしたランキングやイベントで名前を挙げられることがなかったため、正直驚きました。名古屋市16区の区長が集まる会議で名古屋市長に報告したときも「本当に?」という反応でしたからね(笑)。今回のランキングで第2位にランクインした「藤が丘」や3位の「丸の内」は取り上げられることが多く順当に感じたのですが、「東海通」の名前が挙がったのはこれまでになかったことです。
「東海通」は実際に住むと利便性が高くとても良いところなのですが、なかなか認めていただく機会がありませんでした。今回の受賞をうれしく思っていますし、大変光栄です。

―区長が思う、東海通の魅力は?

まずは交通の利便性ですね。東海通駅から地下鉄名港線で、副都心の金山駅まで直通約7分、中心部の栄駅まで約15分、名古屋駅には金山駅で乗り換えて約20分と、アクセス環境が整っています。名古屋高速道路の港明ICが近く、車での移動にも便利な場所です。

「ららぽーと名古屋みなとアクルス」の近くには「MEGAドン・キホーテUNY東海通店」があり、2大商業施設として人気です。
医療機関は「中部ろうさい病院」という大きな総合病院がありますし、学校や保育園も充実しています。そして、区役所や保健センター、図書館といった公共施設も徒歩圏に集中しています。

その近くには広大な「港北公園」があり、ららぽーとなどに立ち寄った人や近隣のマンションに引っ越した人などが子どもを遊ばせるのに最適な場所です。2018年に「みなとアクルス」が誕生して以来、ここ数年は若い人や家族連れが多く訪れるようになり、活気とにぎわいが生まれました。

―区長がおすすめのスポットを教えてください

港北公園
港区役所やららぽーと名古屋みなとアクルスに隣接する港北公園。奥に見えるのが平和橋

「港北公園」のあるエリアは歴史と文化の名残をあちこちに残しています。たとえば、まだ一帯が運河だった頃の話ですが、1937年にこの地で名古屋汎太平洋平和博覧会が開催され、29ヶ国から約480万人が訪れました。その名残として、運河を渡る橋として架けられた平和橋が残っています。また、熱田前新田の干拓功労者として知られる津金文左衛門胤臣(つがねぶんざえもんたねおみ)の頌徳碑(しょうとくひ)も公園内にあります。意識をしながら港北公園を歩くと、歴史を感じるスポットが多く、私も時間を見つけては周辺を散歩しています。

花火
第77回海の日名古屋みなと祭は2023年7月17日に開催予定

港区の一大イベントと言えば、名古屋港で年に3回行う花火大会です。7月の「海の日名古屋みなと祭」の花火大会と10月の「名港水上芸術花火」、12月の「isogai花火劇場in名古屋港」と、夏・秋・冬に行いますが、2023年の「名港水上芸術花火」は5月に実施されました。どの花火大会も毎年大変盛り上がります。

シャチ
国内にシャチがいる水族館は、名古屋港水族館と鴨川シーワールドだけ(画像提供/名古屋港水族館)

「名古屋港水族館」には、1万3,400トンの水量を誇る、世界最大規模の野外水槽があります。イルカのパフォーマンスやシャチの公開トレーニングが人気で、今ではあちこちの水族館で見かけるマイワシの大群を見せるパフォーマンスも、ここが元祖。2007年の水槽リニューアルに合わせて「マイワシのトルネード」として始めたものです。夏は夜間営業を行っているので、夕涼みに訪れるのもおすすめ。私も名古屋港のそばに住んでいるため、周辺をよく散歩しています。

また、キッズテーマパークの「レゴランド®・ジャパン・リゾート」では敷地を拡張する計画があります。アトラクションも増え、ますます楽しめるスポットになる予定です。

災害リスクの高さを払しょくする防災対策により「選ばれる街」へ

―「住みやすい街」となるために、これまでに行政として取り組んできたことを教えてください

1959年に東海地方を襲った伊勢湾台風では、港区に大きな被害をもたらしました。実際に当時は大勢の被害者が出ましたし、昨今は南海トラフ巨大地震の被害想定もあり、港区は「災害リスクの高いエリア」というイメージが先行している現状があります。

実際には、ソフト・ハードの両面で防災対策を行い、あらゆる災害に備えています。過去の水害経験や被害想定をもとに高潮防波堤や防潮壁、防潮扉を設置し、緊急避難場所の整備も実施。名古屋港管理組合からは「伊勢湾台風クラスが来ても対応できる」というお墨付きをもらっています。

区役所としても、地震や津波が発生したらどこに避難したらいいのか分かる「震災避難行動マップ」や、小学校区単位で地域の歴史や埋立地や干拓地といった地形の特徴、災害リスクなど防災に関する情報をまとめた「地区防災カルテ」を作成し、地域ごとの勉強会も実施。情報は毎年話し合いをもとにアップデートしています。今後は、災害リスクに対する地域の意識の高さを活かし、しっかりと備えることでさらに安心を高めていきたい。住みやすい、暮らしやすいということで、若い人に選んでもらえる街にしていきたいですね。

―地域の人々と行政が関わる機会も多そうですね

港区は、下町人情あふれる昔ながらのエリア。地域のみなさんとは日頃から密に交流しています。たとえば、区役所では毎年各種団体代表者からなる区民会議を開催するほか、各学区の代表へのグループインタビューを行い、区政への意見をいただいています。合わせて、無作為抽出でアンケートも実施。政策決定の参考にしています。
また、区役所の約20名の課長がそれぞれに学区担当を持ち、地域の会議やイベントなどに足を運んでいます。日頃から顔の見える関係を築くことで区民のみなさんから忌憚のない意見をいただき、街づくりに反映しています。こうした取り組みは現在は名古屋市全域で実施していますが、元々は港区が16区で最初に始めたものです。

名古屋市の子育て支援策に加え、港区も子どもの虐待防止に向けて取り組み

「みなとん」と成田区長
みなと子育て応援キャラクター「みなとん」と成田区長

―子育て世帯に対する支援策や教育環境についてお聞かせください

子育て支援には、名古屋市全体で力を入れています。河村たかし名古屋市長が掲げている「日本で一番子どもを応援し、一人の子どもも死なせないマチ ナゴヤ」という理念をもとに、子どもが自分の考えで将来を選択できるような子育て支援を目指しています。

そのための主な取り組みのひとつが「なごや子ども応援委員会」という制度です。学校で教員が子どもに対して全責任を負うのではなく、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、スクールポリスといった専門的な知識を持つ職員と連携し、総がかりで子どもや親に寄り添う体制を構築しています。また、「待機児童数10年連続ゼロ」を実現。医療費は18歳まで無料です。

合わせて、港区では子ども虐待防止に向けた啓発行事などを実施しています。そうした取り組みに対し、小さなお子さまや若い親世代に関心をもってもらうため、独自の「みなとん」というキャラクターを製作しました。港区の花であるハイビスカスの妖精という設定で、ネーミングは投票により決定しました。子育て支援策の認知度向上を目指し、今後もさまざまなキャンペーンを行う予定です。

港区には、子育て世帯に人気のスポットが数多くあります。なかでも「戸田川緑地」は広大な芝生広場があり、デイキャンプもできる大きな公園です。隣接する大型児童センター「とだがわこどもランド」は大型アスレチックなどの遊具が充実していているほか、田舎の里山をイメージして植林した「とだがわの森」もあり、港区外からも多くのファミリーが集まりにぎわっています。豊かな自然を感じながら暮らしたい人にもおすすめです。

大型商業施設もテーマパークもあり、自然も豊かな水辺の街

成田区長
「愛知県の本当に住みやすい街に選ばれたチャンスを機に、港区の住みやすさをたくさんの人に周知したい」と成田区長

―今後、さらなる住みやすさのアップが期待できそうな計画はありますか?

名古屋競馬場の跡地に再開発計画があります。現在は道路の築造や拡幅、下水道の整備といったインフラ工事を進めているところです。具体的な計画はまだ発表されていませんが、ポテンシャルが高く、今後に向けて期待が高まっているエリアです。

また、中川運河は港区に住んでいる人にとって心のオアシスで、昔から親しまれている場所です。旭丘高校の漕艇部の練習拠点としておなじみですが、最近は観光資源に使おうとする動きもあり、水上交通が定期運航しています。今後は中川運河の再開発によりにぎわいを生み、より魅力のある街づくりが進められる予定です。

―最後に、引っ越し先を探している人や検討中の人に向けてメッセージをお願いします

今回、本当に住みやすい街大賞を受賞したことは大きなチャンスだと思っています。これを一過性のイベントで終わらせることなく、本当に住みやすい場所であることを周知して若い人に選ばれる街にしたいですね。
東海通駅の周辺は住宅地ですが、近くに大型商業施設やテーマパークがあります。西側に足を延ばせば農業地帯で、戸田川緑地のような大型公園もあります。名古屋港に注ぐ川と公園が多い風光明媚なエリアで、住み続けるごとに街の良さや生活の利便性を実感できます。まずは一度、観光で港区に足を運んでみてください。気に入ったら、移住の候補地として検討を。みなさん、お待ちしています!

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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