もしマンションで停電が発生したら? 「オートロック難民」を回避するためにすべきこと

2022年3月16日の夜に発生した最大震度6強の地震では、首都圏を中心に大規模停電が発生しました。突然の出来事に、とまどった人も多いのではないでしょうか。特に、オートロックシステムが搭載されているマンションでは「帰宅したいのに家のなかに入れない」という経験をした人が多かったようです。マンションで停電したとき、どのようなことが起こる可能性があるのでしょうか。

エレベーターが停まる

停電が発生し、電気が停まるとエレベーターも停まります。高層階に住んでいる人は、帰宅しても住戸になかなか辿り着けない可能性があります。事前に非常用エレベーターの有無や、エレベーターが使用できないときの移動手段を確認しておきましょう。また、多くのマンションで1階や地階にまとめて備蓄しているため、高層階の住人は備蓄品の利用が困難な可能性があります。長期間停電する可能性を踏まえ、防災備蓄がどこにあるのか知っておくことも大切です。

オートロックシステムが作動しない

オートロックシステムを搭載しているマンションの場合、停電時には正常に作動しなくなります。停電時に解錠されるタイプの場合は手動でドアを開閉することになり、施錠されるタイプの場合は鍵を使って解錠できるケースが多いようです。普段から鍵を持ち歩いていないと「オートロック難民」となる可能性があります。
また、いずれにしろ、停電時はセキュリティシステムも停止となり、防犯カメラも停まってしまいます。いつも以上に警戒心を持って、戸締りをしっかりと行いましょう。

水道の水が出なくなる可能性も?

「電気が停まるのに水道は関係がないのでは?」と考えがちですが、マンションの給水方式によっては断水の可能性があります。貯水槽がなくても、増圧ポンプの力で直接水を送ることができる「増圧直結方式」を採用している場合、停電時にはポンプが動かず、各住戸に水を供給することが難しくなるためです。マンションの給水方式を確認のうえ、必要に応じて断水を想定した備えも行いましょう。

停電時には、エレベーターやオートロックシステムなどが停止する可能性が高いため、日頃から備えが必要です。その一方で、一定以上の規模のマンションには非常用照明が設置されており、一時的な停電であれば、共用廊下などが真っ暗になることはありません。停電になっても慌てず、冷静な行動を心がけてくださいね。

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