素の自分になれる街で、のびのびと子育てをしたい―つるの剛士さんインタビュー

12月9日に開催された「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞2021」。授賞式典には特別ゲストとして、タレントのつるの剛士さんが登壇しました。そこで、つるのさんが思う「理想の住まい」や「住みやすい街」とはどんなところなのか、お話を聞きました。

つるの剛士さん
タレント
1975年生まれ。福岡県北九州市出身/藤沢市在住。
将棋・釣り・楽器、サーフィン・野菜作りなど趣味も幅広く、好きになったらとことんやらなければ気が済まない多彩な才能の持ち主。二男三女の父親。

ポテンシャルが高く、時代を反映した街が「住みやすい街」

「本当に住みやすい街大賞2021」に、自身にゆかりのある街が続々とランクインしたつるのさん

―「本当に住みやすい街大賞2021」を振り返ってみて、いかがでしたか?

自然と都市機能のバランスがとれた街に、人は「住みやすい街」としての魅力を感じるのだと思いました。コロナ禍で働き方が変わり、今後は都心から郊外へ移住を考える人が増えると思いますし、リニア中央新幹線が開通すれば、郊外の街が発展して様変わりする可能性もあります。これから先の10年、「本当に住みやすい街大賞」の順位は目まぐるしく変わっていくのではないでしょうか。

―つるのさんにゆかりのある街が多数ランクインしましたが、印象に残った街はありますか?

それはもちろん、第3位の「辻堂」です! 12年前から藤沢市で暮らし、ふじさわ観光親善大使を務めていますから。環境が整っていてとてもいいところなので本当は1位を狙っていたのですが(笑)、ランクインが発表されたときは嬉しかったです。

―そのほかにも、気になった街はありますか?

第1位の「川口」は1歳のときに住んでいた街。5~6年前、番組の取材で久しぶりに川口を訪れ、駅前の発展に驚きました。大きな公園が広がっていて、パイプオルガンが設置されていることで有名な「川口総合文化センター リリア」など印象深い施設も多く、子育てがしやすそうな街だと感じたので、納得の結果ですね。

第2位の「大泉学園」は、通っていた学校があり、とてもなじみのある場所。練馬区には小学校6年生から23歳まで暮らしていました。大泉学園駅は当時、小さな駅だったのですが、様変わりしましたね。最近、通りがかったのですが、あまりに開発が進んでいて道が分かりませんでした(笑)。元々、埼玉との都県境で自然が豊かなエリアですから、今思えばポテンシャルが高い街だったのだなと感じています。

藤沢市は観光地であり、気持ちが自然とOFFモードに切り替わる街

「藤沢イコール海をイメージする人が多いと思いますが、藤沢市は縦に長く、北部にはとてもおいしい畜産物や農産物が育つ土壌が広がっているんですよ」と語るつるのさん。自身も畑を所有しているとのこと

―藤沢市に住むことになったきっかけは何ですか?

以前から湘南が好きでしたが、都内で暮らしていた頃は「観光に行く場所」であり「デートスポット」でした。何度も訪れて環境の良さを知っていたため、奥さんと「ここに住んで仕事に通えたらいいよね」という話はしていたのですが、現実的に住むことは難しいと思っていました。でも、奥さんは移住を視野に物件をチェックしていたようです。狙っていた物件が空き家になったタイミングで「行かない?」と相談され、勢いで住み始めました。

―実際に住んでみて、藤沢市はどんなところでしたか?

海沿いの賃貸物件に引っ越したのですが、本当にいいところでした。長女が肺炎を起こし、救急車で運ばれたことがあったのですが、当時子どもが4人いて手が離せなかった僕に、近所の皆さんが「子どもたちのことは見ておくから(病院に)行っておいで」と声をかけてくれました。まだ引っ越したばかりで仲良くなる前でしたし、それまで「子育ては家庭でやること」だと思っていたため、驚くと同時に「街ぐるみで子育てをしているんだな」と感じました。「海」というキーワードで人が集まっている街だから、いい意味で肩の力が抜けている人が多く、そういう姿を見ている子どもたちもまた、自由にのびのびと育っています。

―藤沢に家を建てて、定住を決断した決め手は?

海沿いの街ゆえ「カビ」「サビ」「トンビ」の「湘南3B」に驚いたことはありましたが、それ以外は最高の街だと感じ、引っ越して3年で定住を決断しました。当時は仕事のため、都心のマンションも借りていたのですが、結局そちらに帰ることはほとんどありませんでしたね。
実際に住んでみて感じるのは「観光地に住む心地よさ」。例えば、家から40分ほど車を走らせれば箱根に行くことができますし、東海道線に乗れば熱海もすぐです。子どもたちが学校へ行っている間に奥さんと箱根の温泉に行き、戻ってきて子どもたちを迎えに行くこともあります。帰宅しても観光地にいる状況が、未だに不思議です(笑)。
家から都心へ移動するには1時間半ほどかかりますが、移動時間を有意義に使えるかどうかは自分次第だと思います。僕の場合、戸塚料金所で降りた瞬間、仕事からプライベートモードにスイッチが切り替わります。都内に住んでいるときはONとOFFのスイッチを上手く切り替えられずにいたと、藤沢市に住んでみて初めて気づきました。

気になる街には一度住んでみて「住みやすい街」を見極める

「僕が住む街の条件として譲ることのできない条件は、子育てのしやすさや自然環境。条件が揃った藤沢市に、これからも住み続けると思います」とつるのさん

―これからも藤沢市にお住まいかと思いますが、もし今後引っ越しをするなら、どんな街に住みたいですか?

僕は仕事柄、全国各地を訪れていますが「どの街もいい」と感じています。あとは皆さんのライフスタイルや、これからどういう生き方をするのかによって、自分にとっての「住みやすい街」が変わるのだと思います。コロナ禍の状況下、テレワークを取り入れる企業が増えるなど仕事のあり方が変わり、住む街の選び方が今までとは少し違ってきていると感じるんですよ。「思い切ってもっと郊外の家にしよう」など、今までにない判断をする人が増えているのではないでしょうか。

―ARUHIマガジンの読者にメッセージをお願いします

長期間にわたるローンを組み、家を構えるという決断は、人生において一大決心です。ですから僕は、気になる街があったら1回住んでみることをおすすめします。頭の中で新生活を想像するだけでなく、短い期間でいいですから、実際に生活をしてみてください。街の環境だけでなく、ご近所づきあいや気候、四季を通じて起こるさまざまな出来事などを踏まえたうえで定住先を決めれば、後悔のない選択ができるのではないでしょうか。

 

「12年前、藤沢市で暮らす決断をしてよかった」と話すつるのさん。地元では肩の力を抜き、家族と自然体で暮らすつるのさんの姿は、コロナ禍により都市から郊外へ関心が移りつつある人たちにとって、理想像といえるのではないでしょうか。

「本当に住みやすい街大賞2021」授賞式典の様子はこちら
アルヒ株式会社主催「本当に住みやすい街大賞2021」授賞式典レポート/つるの剛士さん、夏菜さんが登壇
https://magazine.sbiaruhi.co.jp/0000-3838/

(最終更新日:2021.12.06)
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