住む街を選ぶ基準は人それぞれです。駅までの距離や買い物環境、治安などを重視する人は多いでしょう。加えて、限られた収入をもとに無理なく暮らそうと思えば、家賃や物件価格とともに「物価」が気になるのではないでしょうか。
北区「十条」「東十条」、荒川区「小台」、足立区「梅島」などが上位に!
株式会社リクルート住まいカンパニーが関東居住者を対象とした調査をもとに、「物価が安い」と評価された街を改めて集計しました。1位は駅前の「十条銀座商店街」が人気の東京都北区「十条」、2位は都電荒川線の駅で隅田川に近い荒川区「小台」、3位は1位の「十条」駅から徒歩10分ほどの距離にある東京都北区「東十条」がランクイン。以下、東京都足立区の「梅島」が続き、上位10位のうち9つの駅を東京都の北区、荒川区、足立区の街が占めました。1位の「十条」、3位の「東十条」は、池袋や新宿、東京など都心ターミナル駅から近いにも関わらず、他地域を抑え上位にランクインしています。
【東京都北区】都心に近いのに物価が安い! 十条(1位)、東十条(3位)
ここからは「物価が安いと感じる街」にランクインした駅の特長を、エリアごとに見ていきましょう。まずは、赤羽駅の隣に位置する「十条」駅(JR埼京線)と「東十条」駅(JR京浜東北線)から。十条駅から埼京線で池袋駅まで6分、新宿駅まで12分、東十条駅から京浜東北線快速で上野駅まで11分、東京駅まで17分と都心に近い立地ながら、物価が安いエリアです。
「十条」駅前には戦前から残る「十条銀座商店街」が広がり、コロッケ1個28円、つくねボール1個19円など揚げ物ややきとりが並ぶ「あい惣家」、やさいコロッケ1個30円、やきとり1本60円の「惣菜みやはら」などの激安惣菜が充実しています。レタス1玉69円、なす1本29円など激安な青果店が複数あるほか、鮮魚店や精肉店もそろっており、スーパーに行かずとも商店街で食料品の買い物が完結します。生鮮食品だけでなく、工場直売の靴屋で靴が1足1,500円で買える店も。靴下99円、スニーカーソックス60円、洋服が300円台で買える激安ショップもあります。
「東十条」駅前には台湾ラーメン400円のお店など安いランチのお店や、ヘアカット980円の理髪店もあります。
【東京都荒川区】下町の街並み! 小台(2位)、荒川遊園地前(7位)
荒川区からは、都電荒川線の王子駅前駅と町屋駅前駅の中間に並ぶ「小台」駅と「荒川遊園地前」駅がランクインしました。
都電荒川線の「小台」駅(住所は小台ではなく東京都荒川区西尾久)から住宅街に抜ける「あっぷるロード」をしばらく行くと、小さな商店街「小台銀座」にたどり着きます。長ネギ2本100円、にんじん1袋100円などわかりやすい価格設定の昔ながらの青果店や、鮮魚店、精肉店が並び、下町の昔ながらの風景を見ることができます。
「荒川遊園地前」駅近くの「スーパーバリュー」では、レタス1玉99円、セロリ1袋98円などの安い食材が並びます。ちなみに、23区内で唯一の公営遊園地「荒川遊園地」は現在休園中ですが、入園料が大人200円、小中学生100円、未就学児は無料。2021年の夏頃にリニューアルオープン予定です。
【東京都足立区】 梅島(4位)、西新井(6位)など5駅がランクイン
北千住の先の東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)に並ぶ「五反野」駅、「梅島」駅、「西新井」駅、「竹ノ塚」駅。つくばエクスプレスの北千住駅の隣にある「青井」駅は、「五反野」駅から約1.5kmに位置します。東京都足立区の駅が、トップ10のうち半数の5駅を占める結果となりました。
「五反野」駅と「梅島」駅の中間に位置する激安スーパー「ABS卸売スーパー 足立店」は、倉庫のような店内で100円均一ショップより安い「68円コーナー」が必見。アメ横などに卸しを行っているスーパーで、アメ横よりも安い価格で食料品が並びます。
「西新井」駅東口にはスーパー「イオン」が隣接。きゅうり1本47円、レタス1玉98円と駅前にも関わらず、安く生鮮食品が購入できます。同駅西口には「ドン・キホーテ」が。「ファッションセンターしまむら」も駅前にあるため、生活用品や洋服も駅前で安く購入できます。駅から徒歩8分の場所にある「アリオ西新井」では、「ユニクロ」「GU」「無印良品」「アカチャンホンポ」「TOHOシネマズ」といった店舗・施設が軒を連ねています。
「竹ノ塚」駅は東口を出ると、ロータリーを囲むように団地が並んでいます。1階部分が「竹の塚駅前名店街」となっており、大根1本98円、ピーマン1袋98円などの青果店や、ハイボール1杯150円で昼飲みができる居酒屋が並びます。
団地の先の「ニコニコ通り商店街」にも小さな青果店が並び、安く生鮮食品を購入が可能。道端で野菜が無人で販売されていて、店舗以外でも安く食材を手に入ります。
「青井」駅の近くには昔ながらの「青井兵和通り商店街」が広がっていて、精肉店や鮮魚店、青果店が並びます。毎月第2土曜日夕方には出店者を募集する形の“まんぞく市”を開催。毎月第4日曜日には朝市を開催しています。日曜朝市では、花火の合図に合わせて午前7時からやきそば1皿100円が販売されます。
【千葉県八街市】中古戸建てが350万円から手に入る!? 八街(5位)
東京都以外では唯一のTOP10入りとなった「八街」駅。市としては県庁所在地千葉市の隣に位置し、東京まで特急利用で片道1時間以内、各駅停車でも朝夜は1時間20分以内で移動ができます。
「八街」駅近辺では中古戸建てが350万円から手に入るなど、土地・物件価格が安価であることが特徴。駅前の駐車場も1日最大300円という価格です。
八街市は落花生の生産量全国第1位の街であり、温暖な気候から農業が盛んで地元の新鮮野菜が手ごろな値段で入手可能。近隣のスーパーも、きゅうり1本39円、長ネギ1本87円、とうもろこし1本97円、新玉ねぎ1個39円など、リーズナブルに買い物ができます。
まとめ
物価が安い、コストパフォーマンスの優れた街で暮らしたいと思っている人は、今回紹介した結果を参考に、住む街を検討してみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「物価が安いと感じる街ランキング」
調査対象:1都4県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)在住の20歳以上の男女。1都4県にある駅
調査方法:インターネットによるアンケート調査(1次調査にて、住まいの最寄り駅を調査。2次調査にて1次調査回答者のうち、調査対象駅が最寄り駅と回答した人に対し、住んでいる街の魅力について調査)
実施期間:スクリーニング調査:2020年1月6日~27日、本調査:2020年1月22日~31日
実施機関:株式会社リクルート住まいカンパニー
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:株式会社リクルート住まいカンパニー