【新型コロナ】「自分は大丈夫」と思っている人が12ポイント減、世界14ヶ国の意識調査で

世界各国で感染拡大が続く新型コロナウイルス。4月13日午前時点での感染者数は184万人を超え、最も感染者の多い米国では55万人以上が感染しているといわれています。世界有数のグローバル マーケティング ソリューションズ ネットワーク、マッキャン・ワールドグループのグローバルなソートリーダーシップチームであるMcCann Worldgroup Truth Centralは2020年3月下旬、COVID-19パンデミックに関する各国・各世代の意識調査「Truth About Culture and COVID-19 Wave 2(文化と新型コロナウィルスについての真実 第2回調査)」を実施。3月中旬に行った第1回調査の結果との比較により、新型コロナウイルスに対する人々の意識の変化が見えてきました。

「自分は大丈夫」は12ポイント減。6割以上が不安を感じている

「例え新型コロナウイルスに感染したとしても、自分は大丈夫だと思う」かを尋ねた質問では、第1回調査時点では36%の人が「自分は大丈夫」だと回答したのに対し、今回の調査では24%に減少しました。

出典:McCann Worldgroup Truth Central「Truth About Culture and COVID-19 Wave 2(文化と新型コロナウィルスについての真実 第2回調査)」

特に、感染が急速に広がった欧米では、米国が前回の58%から31%、カナダは54%から29%、英国は47%から27%と大幅に減少。この2週間で人々の意識が大きく変わったことが分かりました。

次に、新型コロナウイルスの感染拡大を不安視している人の割合を調べたところ、「とても心配している」「心配している」と回答した人は、前回調査の53%から14ポイント増加して、67%となりました。

出典:McCann Worldgroup Truth Central「Truth About Culture and COVID-19 Wave 2(文化と新型コロナウィルスについての真実 第2回調査)」

死者数の増加と失業や収入減を不安視する人が増加

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、調査対象国の人々はどんなことに不安や懸念を感じているのでしょうか。

「多くの死者がでること」については、調査対象の14ヵ国平均で51%(前回調査:43%)でした。国別に見ると米国で52%(前回調査:34%)、イタリア49%(同:49%)、スペイン61%(同:47%)、ドイツ53%(同:47%)、フランス61%(同:49%)、英国59%(同:52%)、日本43%(同:31%)と各国とも10ポイントから20ポイント増加しています。

出典:McCann Worldgroup Truth Central「Truth About Culture and COVID-19 Wave 2(文化と新型コロナウィルスについての真実 第2回調査)」

「失業すること、または、お金に困ること」については、調査対象の14ヵ国平均で26%(前回調査:25%)となりました。日本では38%(同:35%)が不安を感じており、流行が長期化すればさらに数値が上がることが予想されます。

出典:McCann Worldgroup Truth Central「Truth About Culture and COVID-19 Wave 2(文化と新型コロナウィルスについての真実 第2回調査)」

「完全なロックダウン」支持、日本は最も低く24%

現在までに米国、イギリス、イタリア、スペイン、中国など複数の国でロックダウンが実施されており、イギリスでは2人以上の集会の禁止や、違反した場合は警察による処罰の対象になるなどの厳しい規制が行われています。感染の震源地である中国武漢では、新たな感染者がほぼなくなったことから収束のめどがたったとされ、4月8日にロックダウンが解除されました。新型コロナウイルスは人と人の交流によって感染することから、接触を減らすことは一定の効果があるといえそうですが、「完全なロックダウン」を実施すべきかどうか尋ねた質問では、14ヶ国平均で40%だったのに対し、日本は調査対象国中最も低い24%にとどまる結果となりました。

出典:McCann Worldgroup Truth Central「Truth About Culture and COVID-19 Wave 2(文化と新型コロナウィルスについての真実 第2回調査)」

日本では4月7日、7都府県を対象に緊急事態宣言が発令されました。これに対し、愛知県と京都府が追加指定を要請。それ以外の県でも独自に“緊急事態宣言”を検討する動きが出ています。

安倍晋三首相は、人との接触を8割減らすことで緊急事態を1ヶ月で脱出できると訴えており、各自治体では、テレワークでの就業や学校の臨時休校、不要不急の外出自粛といった様々な対策がとられています。しかし、これにより感染拡大が抑止できない場合、施設の使用制限を要請するなど、政府はより強い措置に踏み切る考えを示しており、感染が拡大している地域でロックダウンが実施される可能性はないとは言い切れない状況です。

まとめ

今回のパンデミックにより、人々の生活や経済に与えるマイナス面での影響は非常に大きなものとなることが予測されています。一方で、新型コロナウイルスの流行が、家族やコミュニティとのつながりを再確認したり、テレワークの推進により働き方を見つめ直したりするきっかけになっているという、前向きな意見も聞かれています。外出自粛など、暮らしが制限される生活ではつい暗い話題に目がいきがちですが、プラスの側面にも目を向けて、流行の収束のためにそれぞれが今できることをしていきたいものですね。

【調査概要】
調査期間:3月23日〜30日
調査実施国(14か国):
日本、カナダ、フランス、ドイツ、メキシコ、スペイン、英国、米国(当該国の人口構成に相似した代表性のある標本集団)
コロンビア、トルコ、チリ、イタリア、アルゼンチン、インド(調査が可能であった標本集団)
・本調査で提示しているデータは、Googleサーベイ360のプラットフォームと提携して取得しています。
・新型コロナウィルスの感染拡大状況は急速に進展しているため、各国の意識や政府の対応は日々変化しています。そのため、本調査のデータはある特定期間の観測結果であることを留意ください。

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングス

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