「人生100年時代」といわれる現代ですが、住宅を購入する機会はそれほど多くないですよね。そのため、住宅購入に際して戸惑うこともあるでしょう。賃貸住宅の契約とは異なり、やるべきことも格段と増えてくるからです。そのような作業をストレスなくこなすためには、購入に至るまでの段取りを知っていたほうがよいかもしれませんね。
そこで、住宅購入の段取りをスムーズにするために、一戸建てを購入したみなさんからお話をお聞きしました。
【質問】
一戸建てを購入した経験者にお聞きします。一戸建てを購入するとき、まず何から始めたら良いか段取りは知っていましたか?
【回答数】
知っていた:21
知らなかった:79
約8割の人は知らなかった! 情報収集などの努力が必要
アンケートの結果「知らなかった」と答えた人が多く、回答者の約8割に達することがわかりました。
段取りを知らなかったと回答した人の声
【不動産のプロに相談】
・周囲の人に聞くことができなかったので、不動産会社の担当者に直接話を聞き、相談に乗ってもらいました。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・知り合いの不動産会社に色々と相談したりしていました。まずは貯金からですね。(30代/女性/個人事業主)
・不動産に詳しい友人に相談して、購入まで相談にのってもらいました。(30代/男性/個人事業主)
・自分の場合はモデルルームに行ったので、それから営業担当を紹介してもらいました。しっかりとプロにお任せするのが良いと思います。(20代/女性/正社員)
・欲しい家が決まっていたので、以前自身の店舗設計をお願いしたことのある内装業者の友人に相談しました。古民家だったのでその友人にも見てもらいました。(40代/女性/個人事業主)
・不動産会社に勤めている知り合いに相談し、希望するエリアの土地や建物の値段の決まり方や自由度の話を少しずつ聞いて吸収していきました。(30代/男性/正社員)
・最初は大まかにネットで調べて、細かいことは後から専門家に聞きました。時には複数の意見を比べることも有効です。(50代/男性/正社員)
・自分で宅建士免許を取り、同じく宅建免許所有者である父と話を進めていきました。(50代/男性/個人事業主)
・建設関係の方に水回りに関しての注意点などをお聞きし、使いやすさや悪さ、収納などを確認しました。(40代/女性/パート・アルバイト)
・不動産会社にいろいろ聞きながら生活プランを考え、購入しても大丈夫だということを知ってから決めました。そのあとも建築前の建売住宅だったので、不動産会社に次は何をしたらいいかを示してもらいました。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・土地を販売している業者に相談し、地盤の固さを調査してもらいました。(40代/男性/正社員)
・住宅メーカーの方に相談し、予算、場所、間取りと希望の物件の見学から始めました。(50代/男性/正社員)
【家族に相談】
・結婚する相手と同居する相手の親に相談して、実際に販売されている住宅を見に行きました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・何が必要で、最初の資金はどれくらい必要か、などがわからないため親に聞いた。(20代/女性/正社員)
・まず、家内の両親に相談しました。定年前の段階で家内の実家の近くに一戸建てを購入することにしたためです。家内の父親に、まず考えている予算を伝えて、ゆくゆく両親と一緒に暮らすことを前提として、意見を聞きました。二世帯で住むことと高齢者向けの仕様になっていることが最重要でした。(50代/男性/正社員)
・自分の親や親せき、知人で購入した人などに相談してから、モデルルーム等の展示場へ出向きました。(50代/女性/専業主婦(主夫))
・夫と相談して、まずは住みたいエリアを探すことからスタートしました。住みたいエリアの物件価格をチェックして、いくら用意すればよいのか計画を立てました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・いくつもの不動産購入の経験のある父に相談し、まず 希望のエリアを絞り、建売か注文か、デベロッパーはどこにするかなどを決めていきました。(50代/女性/個人事業主)
・まずは親に相談した。住宅購入に関する雑誌を買ってとにかく読んで勉強した。自分のわからないところはどこかを明確にしてから不動産会社に相談しに行った。(30代/男性/個人事業主)
・親や先に新築した友人、知人に相談したあと、実際に住宅メーカーへ行き相談した。(40代/女性/パート・アルバイト)
・家族や持ち家を持っている知り合いへ相談。近くの銀行へ行き、住宅購入の手順を聞いた。あとはネットで情報収集。(20代/女性/専業主婦(主夫))
・自分の親が一戸建てを購入した経験があるので、親に相談していろいろ教えてもらった。(30代/男性/経営者)
・まず親や友人に相談して住宅ローンの組み方などを一から教えてもらい購入しました。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・まずは、親族に相談し、そのあとに物件を探しから始めていきました。(20代/女性/個人事業主)
・全くわからないことばかりだったので、実父や実母に相談しました(実家は一戸建て)。実家をもとにし、母がどのような所が便利か、不便かを聞いて、どのようにしたいか細かく決めました。実際に想像して、こうしてみたいという願望も相談してみると、実際はこうだよと教えてもらえたので、納得がいくまで考えました。(20代/女性/パート・アルバイト)
【友人・知人に相談】
・一戸建てを購入したことのある知人に相談し、情報収集から始めました。(30代/男性/個人事業主)
・家を購入した友人に相談し、その友人から業者を紹介してもらうことから始めました。(40代/女性/派遣社員)
・まず、家を建てたことのある知人から情報収集をしたり、インターネットで段取りなどを確認しました。その後、工務店やハウスメーカーをまわって金額や特徴などを自分に合うものを探しました。(30代/女性/派遣社員)
・何も知らなかったので、戸建てを購入した友人に相談し、友人からプランナーを紹介してもらいました。(30代/女性/パート・アルバイト)
・友達が注文住宅を建てている子が多いので、何人からか話を聞き、担当だった方を紹介してもらった。(30代/女性/正社員)
・すでに一戸建てを購入した友人に相談しました。貯蓄を始め、不動産情報を集めました。(50代/男性/正社員)
【住宅展示場や物件を見に行く、不動産会社へ問い合わせ】
・不動産会社の物件サイトに登録して、たくさんの物件を閲覧しました。その中で何件か実際に見に行きました。最終的には親戚に相談して不動産会社を紹介して頂きました。(40代/女性/正社員)
・近隣の不動産会社や大手ネット仲介会社などに問い合わせすることから始めました。(40代/男性/正社員)
・家を買いたいという気持ちはありましたが、全く段取りは分かりませんでした。購入を意識してから住宅展示場等に行き、複数のハウスメーカーさんの話を聞き参考にしました。また、先に家を購入した知人にも相談しました。まずはどのメーカーで家を建てたいか、展示場やオープンハウスに行って決めることから始めました。(30代/女性/パート・アルバイト)
・ネットで土地や中古物件の情報を見て、取り扱っている不動産会社に連絡して相談した。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・まずハウスメーカーが集まっている住宅展示場に行き、それぞれのメーカーに相談しました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅展示場へ向かい、あらゆる住宅をみて、自分の趣味やニーズとすり合わせた。(40代/男性/正社員)
・知らなかったので、住宅展示場へ行き各ハウスメーカーの方からいろいろと教わりました。(40代/男性/専業主婦(主夫))
多くの人は自ら積極的に情報収集を行ったことがわかりました。夫婦だけで話し合うのはもちろんですが、家族や住宅購入経験者に相談して話を聞くことや、展示場や物件見学に行って、不動産会社などからアドバイスをもらうことも必要かもしれません。
住宅選びのポイントや、購入までの過程を把握することが大切といった声も寄せられました。購入に際しては住宅ローンを組む方法がありますが、自己資金を多く確保することも大事だと言えるようです。
このように、住宅購入に向けて積極的な努力が欠かせないことがわかる結果となりました。
知っていた人は約2割! 身近な人と積極的に相談できた
一方「知っていた」と答えた人は約2割いることがわかりました。知っていたという人たちも、まずは周囲に相談して情報収集していたようです。
段取りを知っていたと回答した人の声
【家族と相談】
・大工をしている父親に相談をしました。土地選びや建物の材質選びなど、すべて教わりました。(30代/女性/個人事業主)
・両親に相談しました。まずは自分がどれくらいまでなら支払えるか?(住宅ローンを組めるか?)の計算をしました。この金額が決まらないと、住む地域、駅からの距離、家の大きさなどが決められません。これさえ決まれば、おのずと条件は制限されてきて、具体的に進められます。(50代/男性/正社員)
・まずは家族に相談して、それぞれが重要視する要素を思いつくだけ出してもらうようにしました。(40代/男性/正社員)
・まずは配偶者に相談をして、情報収集をすることから始めました。(30代/女性/個人事業主)
・夫婦で相談して決めました。子どもの通う小中学校までの距離、高校へ通う交通機関の利便性、医療機関、銀行、スーパー、役所など、どのくらいの距離範囲にあるか、よく調べて決めました。(50代/女性/パート・アルバイト)
【不動産会社に相談】
・建売か注文住宅によって変わりますが、まずは購入する地域に根付いた不動産会社に相談するのが良いと思います。(30代/男性/正社員)
・不動産会社の営業担当者と話し合い、自分がどんなライフプランを描いているか考えるところから始めた。(20代/男性/正社員)
・販売仲介業者に相談し、家族の人数から必要な家の大きさや部屋数に合った家選びから始めた。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・仲介会社の営業担当へ購入用地の選び方や引き渡しまでの流れや方法を確認し、立地選定から始めました。(30代/女性/正社員)
【お金の検討】
・住宅ローンを借りる場合に必要な手続きについてチェックし始めました。(30代/男性/個人事業主)
・わたしが以前住宅を購入した際にはまず資金繰りから検討しました。(30代/男性/正社員)
・まずは資金計画をしっかり立てて、予算の上限をはっきりさせました。(40代/女性/専業主婦(主夫))
既婚者の場合は、配偶者と情報を共有することが大事なようです。また、住宅購入には多額の資金が掛かるため、両親との相談も必要かもしれません。まずは資金の検討から始めた人もいました。
さらに、信頼のおける不動産会社との出会いも大事だとわかりました。どのような住宅を購入するのかは個々によって異なりますが、いずれにしても業界関係者の存在は大きいといえるようですね。
住宅を購入するためには信頼できる人に相談することが大事!
住宅を購入するためには、可能な限り多くの情報収集が必要なことがわかりました。そのため、住宅購入までの段取りを知らなかった人は、自分たちだけで頑張る以外にも、信頼できる人に相談を持ち掛けることが大事ではないでしょうか。
もちろん、家庭内での意思疎通は欠かせません。実家など、近しい人と話し合ったほうがよい場合もあるでしょう。
一戸建て住宅の購入を検討している人だけでなく、住宅購入を予定している人は、こちらに寄せられたコメントを参考にしてはいかがでしょうか。
■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・住宅購入経験者の男女100人
■調査期間:2020年2月7日~21日
■有効回答数:100サンプル