「ネコノミクス」や「ペットロス」といった新語が生まれるほど、いまや空前のペットブーム。高齢化や少子化を背景に、愛情の向かう先がペットに向けられ、それまで人間向けだった製品やサービスもペット向けのものが登場しています。「ペット保険」もその一つで、ペットのケガや病気で発生した通院費・入院費・手術代などの一部の費用を保険会社が負担するというもので、ペットの医療費に対する自己負担額が軽減されます。「障害によってペット用車椅子などの補助器具を購入した」「ペットが他人に噛みつきケガを負わせてしまった」など、様々なオプション補償もあり、特約をつけることで保険金を受け取ることもできます。
大切な家族の一員であるペットに医療をしっかり受けさせるためには、どのような保険に加入すればいいのでしょうか?カカクコム・インシュアランスが運営する総合保険比較サイト「価格.com保険」を経由してペット保険に加入した契約者を対象に行ったWebアンケートと実際の加入契約を基にした「ペット保険の加入に関する調査」より、ペット保険の加入者がどのような視点でペット保険を選んでいるのか、どのような保険プランに人気が集まっているのかについて探っていきます。
ペットの治療にかかる費用は?
実際ペットはどのくらいの確率で病気やケガをしているのでしょうか。「アニコム家庭どうぶつ白書2015」によると、0歳の罹患率は高めですが、その後5歳くらいまでは下がります。そして人間の年齢では40歳くらいと言われている6〜7歳くらいからは右肩上がりで増えていき、ペットも人間と同じくらいの年齢に差しかかると何らかの傷病が増える傾向にあるようです。
一方、公益社団法人日本獣医師会の調査では、1カ月にかかる治療費は平均7,408円で、種類別では、犬(大型犬)が平均9,281円で最も高く、猫は平均6,991円で最も安い、という結果が出ています。一つの病気にかかったときの治療費の最大額は、平均58,993円で、犬(大型犬)が平均74,893円と最も高く、猫が平均54,197円で最も安い、ということもわかりました。
「ペット保険」選びは、「保険料」と「補償内容」のバランス重視
カカクコム・インシュアランスの調査によると、ペット保険に加入したきっかけは「ペットの病気やケガに備えたかった」が84.6%と最も多く、続いて「高額な治療費への不安があった」が70.2%となっています。また、ペット保険選びで重視している点については、「保険料がお手頃だったから」が64.2%、「保険料と補償内容のバランスが取れていたから」が53.2%、「補償内容がよかったから」37.5%となり、「周囲やインターネットでの評判」(21.5%)、「保険会社の知名度が高い」(5.4%)を大きく上回りました。
●ペット保険に加入したきっかけ
●ペット保険選びの決め手
実際の保険料の平均支払額をみると、年額で49,789円、月額で4,149円。補償割合は「70%」が45.6%と最も多く、続いて「50%」が38.2%でした。人間の健康保険と同じように、自己負担30%を目安に考えている人が多いようです。
●ペット保険の補償割合
加入時のペットの年齢は60%以上が「0歳」
ペット保険の加入時の年齢については、「0歳」が66.4%と最も多いことがわかりました。加入条件には、ペットの種類や年齢、加入前のケガや病気の状態などがあり、既往歴の少ない若い年齢で加入するほど保険料も安くなることが影響しているといえそうです。
●加入時のペットの年齢
まとめ
大切な家族の一員として、ペットは心の支えや癒しの存在となっています。いまやその数は犬と猫だけで、15歳未満の子どもの数1,533万人(*1)を上回る1,855万頭にも上っています(*2)。一方で、ペット保険の加入率はわずか6.3%(*3)にとどまっています。すべて自己負担となるペットの治療費ですが、独占禁止法により獣医師の団体や獣医師同士で基準料金を決めることができないため、動物病院によって異なります。ペットの長寿化・高齢化、医療技術の進歩に伴い、治療費はますます高額化すると考えられるため、「ペット保険」加入の必要性は今後一層高まりそうです。
【調査概要】
調査名:「ペット保険の勧誘に関する調査」
調査方法:Webアンケートと実際の加入契約データ調査
実施期間/調査対象:<Webアンケート調査>
2019年1月1日〜8月31日に加入した契約者960人
<加入契約データ調査>
2019年1月1日〜9月25日の加入契約データ
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:株式会社カカクコム・インシュアランス