各家庭に必ずあるスーツやコートなど、クリーニングに出さなければならない衣類。仕事や子育てで忙しく営業時間内に店舗に行けない人や、重くかさばる衣類を運ぶのが困難な高齢者や女性にとって、クリーニングは小さなストレスになっているのではないでしょうか。そこでウェブメディア「宅配クリーニング&保管ナビ」を運営するカシオペイア株式会社が行った「クリーニング商品の購入動向調査」の結果をもとに、近年注目を浴びている保管付き宅配クリーニングサービスの利用傾向について考えました。
保管付き宅配クリーニングサービスの提供会社は4年で4倍に
おしゃれ着用家庭用洗剤や自宅で洗えるスーツの登場、家庭用洗濯機の高機能化などによって、以前はクリーニングに出していた衣類も家庭で洗濯する「おうちクリーニング」をする人が増えました。また、仕事などで忙しくクリーニング店に行く時間を捻出することが難しい、重い衣類を店舗まで運ぶのを負担に感じるといった理由で、消費者のクリーニング離れが進んでいます。
厚生労働省の報告によると、1世帯当たりの年間洗濯代は1992年の19,243円をピークに2018年の5,904円と、約1/3に減少し、クリーニング店は平成元年ごろと比べて約6万点も減少しています。
その一方で急増しているのが保管付き宅配クリーニングを提供している会社です。保管付き宅配クリーニングとは、ドライクリーニングと衣類の長期預かりがセットになった商品のこと。2015年ごろ、保管付き宅配クリーニングを積極的に広告投資している会社は5.6社でしたが、2019年には20社ほどと、約4倍になっています。
自宅から衣類を梱包して発送するだけで、クリーニングをして環境の整った倉庫で保管してくれる保管付き宅配クリーニング。このサービスを利用することで、クリーニング店へ出向く手間や時間を省略でき家事負担を軽減できるだけでなく、オフシーズンの衣類の収納場所を確保しなくてもよくなりました。忙しく限られた住居空間で暮らす現代人の生活ニーズに合っていることが、好調な伸び率の一因と考えられます。
家族分をまとめて依頼する人が多く、85%が1度に1万円以上を支出
では実際に保管付き宅配クリーニングを利用する人は、どういった手段でどのような使い方をしているのでしょうか。何を使って保管付き宅配クリーニングを利用しているのか尋ねたところ、72%が「スマホからの購入」6%が「タブレットからの購入」となりました。
場所や時間を問わず気軽に使えるスマートフォンやタブレットからの利用が約80%と、モバイル端末から利用している人が圧倒的に多いことが分かりました。
合わせて、1回の注文での利用金額について尋ねたところ、85%が1万円以上支出していることがわかりました。
依頼品の中で最も利用の多いアイテムは、コート・ダウンコート・ジャケットなどのアウター類。複数の宅配クリーニング会社の回答から利用者の7割程度が女性と答えていることと、一度に10点以上利用している人が多いことから、家族全員分のかさばる衣類を女性主導でまとめて利用する使い方が主流であるといえます。
まとめ
受け渡しから受け取りまで自宅で完結できる、長期保存で収納場所に困らないなど、現代の生活ニーズにうまく応えることで需要を急速に伸ばした保管付き宅配クリーニング。現在は、高級品に強い会社やデイリーユースに向いたリーズナブルな会社など、さまざまな特色の会社が登場しています。初めて利用する際は比較サイトなどを活用して情報収集し、用途や目的に合った会社を選びましょう。
【調査概要】
調査対象:保管付き宅配クリーニング購入者3,500件
集計期間:2019年3月1日〜2019年7月31日
ニュース参照元:PRTIMES
ニュース提供元:カシオペイア株式会社