デッドスペースゼロ! 押入れスペースを快適に活用する大容量収納術

押入れの収納、どうしていますか? もう使わない物や着ることのない衣類でぎゅうぎゅう…。衣装ケースにぎっしり入った衣類を衣替えの度に入れ替えるのが憂うつ。そんな状況を解消し、押入れを新たな大容量収納スペースとして活用することができればお部屋もスッキリ片付きますね。整理収納アドバイザー1級認定講師、整理収納コンサルタント、整理収納教育士認定講師としても活躍中の道久礼子先生に快適な押入れ活用についてのお話を伺いました。

自分で管理できる適正量までモノを減らしてから収納

押入れに入っているものをすべて把握できていますか? 何が入っているのか思い出せないのなら自分で管理できる「適正量」を超えている証拠です。まずは中身を見直してみましょう。

衣替えの際にチェックしたいのは衣類の使用頻度。シーズン前に出して、一度も着ることがなかったアイテム。それが数年続いているなら着ていない洋服を出し入れしているだけです。シーズンの終わりにクリーニングの袋に入ったままだった衣類は本当に必要か見直してみましょう。どうしても捨てられないなら一度も着なかった服ばかりを「○年間着なかった服」としてまとめて収納し、「2シーズン着なかったら処分する!」など自分で基準を決めておくのも良いでしょう。

去年納められていた場所に収納できない時は、明らかに手持ちの衣類が増えているサイン。収納ケース2つ分など、スペースを決め適正量をコントロールするのも良い方法です。増えやすいTシャツなどは、引出し1つ以上は増やさないと決め、1着買うなら1着は処分すると決めれば一定量をキープできます。シーズンを通じて自分が把握できる範囲の量こそあなたの「適正量」です。「使っている」か「使っていない」かで区別し、使っている衣類もさらに使用頻度でチェックしていけば適正な量まで減らすことができるはずです。不要な衣類が減れば洗濯に使う洗剤はもちろん、シーズン毎のクリーニング代や防虫剤、収納家具の購入費用なども大幅に節約できます。

押入れに入れっぱなしの思い出の品はデジタルで保存

押入れに入れているモノをすべて出し、衣類などは上記の要領で分けて、必要でないものは処分します。しまい込んでいた寝具なども必要なモノだけを残してください。家族が増えると衣類だけでなく、子どものおもちゃやスポーツ用品、季節用品や寝具など、どんどんモノは増えてしまいます。昔の子どもの衣類など思い出にとらわれ過ぎて捨てられない…という方はデジカメやスマホで撮影し、画像で思い出を残す方法もありますので試してみてください。

高さと奥行きのある押入れ収納の極意

適正な量まで減らせたらいよいよ収納作業に入ります。

押入れは高さ、奥行きがある収納スペースです。まず全体を見て何をどのように収納したいかイメージします。ここで大切なのは、収納を上、中、下に分けて考えること。天袋がある場合にはその奥行きを生かし、円柱状に丸めた季節外の寝具を横に寝かせて収納すると便利です。客用布団も同様に収納できます。袋の外側に何が入っているのか記入しておくと必要な時にサッと取り出せます。また、衣類の収納にはつっぱりポールや収納ケースを利用し、クローゼット風の収納にするのもおすすめです。

上・中・下のスペースごとに収納する物は以下のように分けます。

上段:軽い布や不織布に入れた羽毛布団、毛布、軽いバッグ、使用頻度の少ない物、思い出の品
中段:衣類、書類、収納ケース、使用頻度の高い小物
下段:使用頻度がやや高く重い衣装ケース、家電

筒状の収納袋に入れ、天袋の奥行きを利用した収納。圧縮袋で積み重ねるより取り出しやすく便利
押入れ全体を上・中・下と分けて、さらにパーツごとに収納していくと収納しやすく取り出しやすい。重い家電などは下段に収納

湿気は押し入れ内の下にたまるので虫、カビに注意しこまめに換気をするようにします。オフシーズンの衣類は、クリーニングや洗濯をして、必ずケースの中をきれいに掃除してから収納するようにしましょう。詰め込み過ぎは厳禁です。また、奥行きを生かし、引き出しが浅めの収納ケースを2つ組み合わせ、手前に今着る服、奥にオフシーズンの衣類と分けて収納しておけば、衣替えの際に、前後の収納ケースごと入れ替えるだけでOKなのでおすすめです。このテクニックは押入れだけでなくクローゼットにも使えます。

成長の早い子どもの服はサイズが小さくなったなと感じたら洗濯やクリーニングし、しまい込まずに身近で必要としている人に譲る、リサイクルショップに持っていくなどするとスペースに余裕が生まれます。余裕のある収納は取り出しやすいばかりでなく、衣類同士がひっかかったりこすれ合ったりして痛むのを防ぐ、しわにならないなどのメリットもあります。 

(最終更新日:2019.10.05)
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