政府は2018年2月16日、4月に5年間の任期満了となる日銀の黒田東彦総裁を再任させる人事案を国会に提示しました。日銀の総裁を2期連続で同一人物が務めるのは54年振りとのこと。これにより、当面は現状の金融緩和路線が当面継続される見通しとなりました。このことが、住宅ローン【フラット35】の金利にどのような影響を及ぼしたのか見ていきましょう。
黒田総裁の再任により、低水準で推移する住宅ローン金利が継続される兆し!?
2018年1月、長期金利の指標となる「新発10年国債利回り」は、アメリカの長期金利と合わせるように急上昇しました。しかし、金融緩和の顔とも言える黒田総裁の再任がほぼ決定的となったことで、2月は0.05%台まで下降。先々月と同水準まで戻りました。
黒田総裁を再任する人事案が提示された2月16日、住宅ローン【フラット35】の金利に直結する住宅金融支援機構債の表面利率も発表。通貨の量を増やし金利を下げる、金融緩和の継続ムードに後押しされているのか、先月から0.04%引き下げた0.42%となりました。
2018年3月の【フラット35】金利は、概ね0.04%の引き下げ
今月の、全期間固定金利型住宅ローン【フラット35】の融資比率9割以下、返済期間21~35年の金利は先月から0.03%下がり、機構団信を含めて1.36%に。融資比率9割以下・返済期間15~20年の金利は1.29%で、0.04%の引き下げとなりました。
【2018年3月実行金利【フラット35】】
商品名 |
借入期間 |
実行金利(機構団信込み) |
前月(2018年2月)比較 |
【フラット35】(全期間固定)融資比率9割以下 |
15年~20年 |
1.29% |
0.03%引き下げ |
21年~35年 |
1.36% |
0.04%引き下げ |
また、物件価額の2割以上の頭金があれば、従来の【フラット35】よりも低い金利が適用される「ARUHIスーパーフラット8(従来のARUHIスーパーフラット)」は1.26%。物件価格の1割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHIスーパーフラット9」は1.31%で、いずれも0.04%の引き下げとなっています。
【2018年3月実行金利 ARUHIスーパーフラット8・9】
商品名 |
借入期間 |
実行金利(団信込み) |
前月(2018年2月)比較 |
スーパーフラット8(※1) |
15年~35年 |
1.26% |
0.04%引き下げ |
スーパーフラット9(※2) |
15年~35年 |
1.31% |
0.04%引き下げ |
今月の【フラット35】の金利は、借入期間15年~20年以下以外の金利は0.04%の金利引き下げとなりました。低水準の金利で借り換えしたい方はもちろん、4月からマイホームで新生活をスタートさせたいと考えている方も、早めに事前審査を申し込みましょう。
(最終更新日:2019.10.05)