日本は子どもを育てにくい国!? 「夫婦の出産意識調査2017」

理想の数だけ子どもを産み育てられる社会を実現するために、さまざまな活動を行っている一般財団法人1more Baby応援団は、「夫婦の出産意識調査2017」を実施した。この調査は2013年から開始し、今年で5回目の実施となる。

“日本は子どもを産みやすい国に近づいていない”が7割以上!

「日本は子どもを『産みやすい』国に近づいているか」、また「日本は子どもを『育てやすい』国に近づいているか」という質問では、どちらの質問も7割以上の人が「(どちらかといえば)近づいていない」と回答。子どもの人数別で見ると、子どもの人数が増えるにつれ、「近づいている」と答える人が多いことも分かった。

働き方について、「時短勤務やテレワーク(在宅勤務)といった多様な働き方を自由に選びたいか」という調査では、女性の82.3%が選びたいと回答。また、「子育て期間の働く時間や場所を自由に選ぶことができれば、もう一人子どもを持ちたいか」という質問には、全体の63.6%、子どもが1人いる人では77.0%が「持ちたい」と答えた。

出産後も子育てをしながら働き続けたいと思うママは約9割

「妊娠や出産、子育てに関する制度と企業風土が整っていれば、働き続けたいか」という質問には働くママの87.4%が「働き続けたい」と回答。一方で、産休や育休の取得で上司や同僚の目が気になると回答した人もそれぞれ3割前後いた。実際に育休を取得する際に、重要だと感じる理想の条件については、「保活問題がない」、「職場から孤立しない」、「キャリアのマイナスにならない」などの声が上がった。

理想の子どもの人数は、約8割が2人以上

「持ちたい理想の子どもの合計人数」については、全体の51.5%が「2人」、25.4%が「3人」と回答し、2人以上を理想としている人は79.9%だった。これは調査開始以来、最も多い数字だ。さらに、家計の見通しや仕事等の環境、年齢等から第二子以後の出産をためらう『2人目の壁』についても、存在すると回答した人は全体の74.5%で、高い状況が続いている。

『2人目の壁』を感じる理由は、「経済的な理由」がフルタイムママ・パートタイムママ・専業主婦ママともに1位。2位は「仕事上の理由」と答えたのがフルタイムママとパートタイムママで、「制度が不十分」、「仕事が忙しく両立する余裕がない」、「給与が少しでも減るのが困る」などの答えが上がった。専業主婦ママの2位は「第一子の子育てで手一杯」で、3位は「心理的な理由」と続いており、立場によりさまざまな理由を抱えていることが分かった。

“少子化を乗り越えた国”オランダの子育て、働き方の実態

オランダは現在、世界一子どもが幸せな国と言われているが、1990年代にオランダ経済が低迷したことによって将来への不安が募り、出生率は1.46まで下がった。官民一体となった「働き方改革」で様々な取り組みによって制度と風土が変わり、現在では女性の就業率は70%に達し、高齢者の就業率も飛躍的に向上した結果、出生率は1.7まで回復してる。

■調査概要
□調査期間:2017年4月12日(水)~17日(月)
□調査対象者:N=2958 
□対象者条件:結婚14年以下の既婚者
・性別:男女
・年齢:女性20-39歳、男性20-49歳(男性は妻が39歳以下)
・割付条件①:全国各都道府県均一回収(各県63名、島根県62名、高知県61名)
・割付条件②:既婚子なし/既婚子1人/既婚子2人以上。それぞれを均一回収
※47(都道府県数)×3(子ども条件)=141セルのそれぞれを21名ずつ、計2,958名回収。(島根県【既婚者子なし】は20名、高知県【既婚者子なし】は19名)
□調査方法:インターネット

ニュース参照元:PR TIMES
ニュース情報元:一般財団法人1moreBaby

(最終更新日:2019.10.05)
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