一軒家の購入に年収300万円台でも大丈夫!? コストのかからない家づくりとは?

一生に一度の大きな買い物であるマイホーム。「家族の好きなデザインや間取りにできる注文住宅にしたいけど、予算的に難しいかも…」と、あきらめてしまっていませんか? 実は、年収300万円台で、住宅購入のため無理なく住宅ローンを組み、理想のマイホームづくりを叶えているご家庭はあります。住宅ローンを組む際のポイントやコストのかからない家づくりのコツをARUHIマガジン編集部が調べてみました。

年収300万円台での住宅購入。ローンは組める?

全期間固定金利型【フラット35】を提供する住宅金融支援機構の調査(※1)によると、【フラット35】を使って住宅ローンを組み、土地も購入して注文住宅を建てた方の約18.7%が世帯年収399万円以下(※2)という結果が報告されています。これは約5人に1人という割合で、意外にも多いことが分かります。

(参照)
※1 住宅金融支援機構「フラット35利用者調査書」2015年度
※2 成27年分民間給与実態統計調査結果(平均年収420万4千円)

ローンを組む時のポイントや年齢は?

それでは、年収300万円台でローンを組む時、どんなことに注意したらよいのかチェックしてみましょう。一般的に、借入総額は年収の5倍までが無理なく返済できる金額とされています。

年収300万円ならば1,500万円、年収350万円なら1,750万円、年収380万円なら1,900万円ということになります。住宅金融支援機構が行った調査によると、土地付注文住宅の戸当たりの全国平均所要資金額は約3,600万円にもなるため、1,500万円の住宅ローンでは2,100万円不足、1,750万円なら1,850万円、1,900万円なら1,700万円がそれぞれ足らないことになります。不足を補うには、以下のような方法が考えられます。

1、頭金をしっかり準備する
2、住宅ローンとは別に、夫婦それぞれの両親から借りる(借用書等がないと贈与とみなされ贈与税がかかるので注意)
3、実家の敷地が広ければその一角を譲り受け、土地の購入費用を節約する
4、共働きであれば夫婦の年収を換算して、住宅ローンの借入額を増やす

(写真はイメージ)

3と4の手段が利用できるケースは限られますが、1と2は該当する家庭も多いのではないでしょうか。また、両親からいくらかを援助してもらえる場合も多々あります。これらの方法を組み合わせることで、理想のマイホームを実現できる可能性は高まります。

また、住宅ローンは契約する年齢が若いほど返済期間を長く設定できます。年齢とともに収入がアップし、住宅ローン返済が楽になる場合もあるでしょう。住宅ローンを組む時は、なるべく若いうちに、様々な資金源を確保しながら契約するというのもひとつのポイントです。

コストダウンを実現する設計のポイント

いざ家づくりに取り掛かってみると、あれもしたい、これもしたい、とついつい予算オーバーになるのはよくあることです。しかし、同じ総面積でも設計ひとつで予算が大きく変わってくることもあるのです。コストダウンを図るためには、次のような設計のポイントが考えられます。

1、2階の面積が同じになる総2階のシンプルな建物に

基礎や柱などの構造部が最小限に抑えられ、凹凸が少ないので外壁施工代もコストダウンできます。また、屋根も1、2階で共有可能なため屋根材を減らせます。

リビング中心の家づくりで、無駄なスペースをなくす

階段をリビング階段にすることで余分な廊下を作る必要がありません。また和室も、リビングの一角に畳スペースを設けるだけで十分な場合が多いです。余分な廊下や仕切る壁がなくなれば、低予算で広々としたリビングが実現できます。

外構はDIYで楽しみながらリーズナブルに仕上げる

庭まわりの塀は安価なブロックにして、自分の好きな雰囲気に塗装するなど、自分たちで仕上げる方法もあります。人気のウッドデッキやパーゴラも、ホームセンターや通販で材料を仕入れることが可能です。

制度を利用したコストダウン

両親や祖父母から住宅購入を機に贈与を受ける場合、贈与の年の合計所得金額が2,000万円以下で、購入する住宅が一定の基準を満たした建物であれば、「直系尊属からの住宅取得等資金の贈与の非課税制度」が適用されます。

コストのかからない家づくり

住宅ローンを無理なく返済していくための手段や、建築コストを抑える工夫を知ることで、年収300万円台でも理想のマイホームを実現できる可能性は高まります。今回ご紹介した方法を踏まえ、マイホームで譲れないポイントを軸に家づくりを進めてみてください。

(最終更新日:2019.10.08)
~こんな記事も読まれています~