はじめまして。北区在住の櫻井朝子です。まだ北区に住み始めて1年と新参者のわたしですが、都心へのアクセスも良く、自然が豊かな北区の街並みがとても気に入っています。最近では、どんなに遠くにいても「早く帰りたい街」と感じるようになり、すっかり生活になじんできました。
そんなわたしが今回紹介するのは、北区の「王子」駅中央口を出て徒歩1分のところにある「飛鳥山公園」です。まさに都会のオアシス。とっても気持ちの良い場所なんです。
江戸っ子思いの将軍が整備した、歴史ある公園
都内でもこれほど駅の近くに自然豊かな公園がある街は、それほど多くはないでしょう。駅を降りたらすぐに公園の入口があるのも手伝って、ベビーカーをひいたお母さんからお年寄りまで、さまざまな人たちが訪れます。
飛鳥山公園の歴史はとても古く、徳川八代将軍徳川吉宗(1684-1751)がこの地を整備し、遊園として一般庶民に開放したことに端を発します。
当時、江戸周辺の桜の名所は上野あたりにしかなかったのですが、約280年前に吉宗が江戸っ子たちの行楽地のひとつとして楽しませるために、この地に1270本(最初に270本、のちに1000本追加)の桜を植えて、飛鳥山を桜の名所としたそうです。
上野の山では禁止されていた「酒宴」や「仮装」が容認されたため、江戸っ子たちの花見の名所として親しまれるようになっていきました。
今でも春になると桜が咲き誇り、多くの観光客でにぎわいを見せます。
また、飛鳥山は東京で一番低い山として認定されています。標高は約25.4メートルしかなく、階段でいうと100段程度しかありません。
駅に近い場所にあり、かつ気軽に登れる高さであるということもあって、周辺住民にとっても気軽に遊びに来られるスポットです。
みんなの人気もの「アスカルゴ」に乗ろう
飛鳥山といえば、入口付近でひときわ目をひくのが、「アスカルゴ」という愛称で親しまれている無料のパークレールです。
コロンと丸い形をしたアスカルゴは、ふもとと山頂をゆっくりと行き来しており、車内からの景色を楽しむ人や、足腰に自信のない人などがたくさん利用しています。バリアフリー対応なので、車いす・ベビーカーのまま、乗車することもできるようです。
「飛鳥山公園入口」から「飛鳥山山頂」まで片道は約2分。階段を上って行くのもいいけれど、ときにはアスカルゴに乗って、王子駅前の街並みを見渡しながら飛鳥山を上るのも、きっと楽しいですよ。
子どもたちの笑い声の絶えない、広々とした公園
飛鳥山園内を歩いてみると、広々とした歩道と、脇にそびえたつたくさんの木々や花々が迎えてくれます。歴史ある公園であることから、あちこちに記念碑やモニュメントが建っているので、ゆっくり歴史探訪を楽しむこともできます。
飛鳥山の中央部には、多目的広場や児童公園などがあります。多目的広場はとても広く、定期的にイベントも開催されています。
この場所で4ヶ月に一度開催される「北マルシェ」では、周辺の飲食店がフードやドリンクを出店したり、歌やダンスのパフォーマンスが見られたりなど、とてもにぎわうイベントのひとつです。
また児童公園内には、SLや都電荒川線の車両も展示されていて、中に入ることもできます。
この都電荒川線の車両は、実際に昭和53年まで使われていたもの。電車好きの子どもにとっては、たまらないですね。
ほかにも博物館があるなど、しばらくいても飽きない、飛鳥山公園。子どもたちの遊ぶ姿が見られ、季節の花々を写生するお年寄りも多くいらっしゃいました。地域の人にとって、ここがとても大切な場所であることを改めて感じます。
わたしも今年の3月ころに、友人たちと花見をしに来ましたが、こんなに広く、心地よい場所が近所にあるのかと、とても驚いたことを覚えています。
いつか子どもが生まれたら、きっと何度も通ってしまいそう。公園内には自転車の駐輪場もありますよ。ひとりでぼーっとしたいときも、ふたりでデートしたいときも、子どもと家族で思い切り遊びたいときも。北区の誇る、すてきな公園でした。
飛鳥山公園
住所:東京都北区王子1-1-3
TEL:03-3908-9275
アクセス:JR京浜東北線「王子」駅中央口か南口下車すぐ、都電荒川線「飛鳥山」下車すぐ
https://www.city.kita.tokyo.jp/d-douro/bunka/koenichiran/asukayama.html
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