住宅ローン比較やランキングがネット上に多数公開されています。住宅ローンランキングは、住宅購入や借り換えを検討中の人にとって、金融機関のホームページを巡回せず、住宅ローンを比較・検討できる便利なツールです。しかし、何を比較しているのか、そのランキングの成り立ちを意識せず閲覧すると、住宅ローンの評価を見誤る可能性があります。
住宅ローンのランキングにはどんなものがあるのか?
住宅ローンのランキングで多いのは、基準月の各金融機関の適用金利を比較してランキングしたものです。しかし、金利自体は低くても、事務手数料などの諸費用が多くかかるものもあります。そうしたことを踏まえ、適用金利だけでなく、完済までに負担する総返済額で比較したものや、事務手数料や保証料などの諸費用を金利に換算した実質金利で比較、ランキングされたページもあります。
「金利ランキング」は、最近の住宅ローン金利を調べ、金融機関を絞り込む際に利用するには打ってつけです。変動金利(半年型)や【フラット35】のような全期間固定金利型など同じ金利タイプ同士で金融機関を比較することが大切です。また、新規で住宅を購入する場合と借り換えのときでは、同じ金融機関でも適用金利や借入金額など融資条件が異なることがあるので、借り換え希望の場合は借り換えランキングで比べるようにしましょう。
その他のランキングとしては、「顧客満足度ランキング」や「口コミランキング」などもあります。こうしたランキングでは、実際に金融機関で住宅ローンを借りている人の評価や感想が読めるため、住宅ローン審査を申し込みたい金融機関が絞られてきたら、一度チェックするとよいでしょう。
一方、「人気ランキング」、「おすすめランキング」というようなランキングは、閲覧の際に、どのような項目を、どのようなロジックで、点数評価したのか明記されているかの確認が必要です。ランキングの中には、順位づけの基準が明らかにされていない、金利タイプも異なる住宅ローンが並んでいるなど、客観的とはあまり言いがたいランキングも見受けられます。ランキングを見るときには、基準や根拠にも目を向け、わからないものは参考程度にし、鵜呑みにしないようにしましょう。
ランキングサイトの信頼性をどこで見分けたらよいか
住宅ローン比較サイトの「ランキング」を利用するにあたり、その情報が信頼できるものなのかを確認しましょう。まず確認してほしいのが、運営者情報がきちんと明記されているかどうかです。運営会社名やサイト名だけでなく、その会社の会社情報、メールアドレスや電話番号、住所など連絡先が明示されているかもチェックしてみましょう。
ランキングサイトの中には、住宅ローンを紹介して、リンクやバナーをクリックさせることで広告収入を得ることを目的としたサイトがあります。そうしたサイトでは、広告収入がより高いものを「おすすめ」としてランキング上位にあげる、といった恣意的なランキングを行っている可能性がありますので、情報の信憑性には注意が必要です。
また、サイト内に住宅ローンの基礎知識や住宅購入までの流れやアドバイスなどのコラム記事が載っているサイトもあります。そうした記事の図表などに出典や引用元URLが記載されているか、執筆者名やプロフィール、顔写真が明記されているかどうかといった点も判断の参考になります。
最終的には必ず各金融機関で確認しよう
住宅ローン選びの際は、住宅ローンに関連情報も重要ですが、ランキングに反映されにくい事項があります。例えば、定期預金金利上乗せや時間外のATM利用料が一定回数無料になるなどの住宅ローン契約者向けのサービス、団体信用生命保険の商品性の違い、繰上返済手数料の有無やローンセンターの所在地や営業時間などです。こうした特典の使い勝手やサービスの利用頻度を加味すれば、金利差以上のメリットを享受できるかもしれません。
ランキングサイトは確かに便利ですが、ランキングトップの住宅ローンが必ずしもあなたにとって最適の選択肢だとは限りません。鵜呑みにせず、目星をつけた住宅ローンがあったとしても、詳細については金融機関のホームページをチェックしたり、直接問い合わせしてみるなど、自分で確認することが大切です。ランキングサイトはあくまでも、住宅ローンの情報収集の第一段階の手段と位置づけて活用しましょう。
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(最終更新日:2019.10.05)