プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(以下P&G)は、杏林大学名誉教授の古賀良彦先生との共同研究で「家庭におけるニオイが子どもの集中力に及ぼす影響」について検証した。この研究は、脳科学的および心理学的方法によって、不快臭が子どもの集中力を低下させることを世界で初めて実証したもの。研究成果は、香りの学術誌で発表される予定となっている(研究実施には株式会社カルモア臭気判定士が協力)。
6人の子どもを対象にした脳波測定の実験では、“ニオイなし”と“ニオイあり”双方において、集中力の指標である脳波「P300」が測定された。ニオイについては、「汗・体臭」を採用。その結果、“ニオイあり”の「P300」が10.8%も減少しており、ニオイが「P300」の出現を著しく低下させていることが明らかになった。
脳波測定の前には、96人の子どもを対象にした「集中力テスト」も実施された。これは臭気判定士が収集・再現した家庭の不快な3大臭(油臭/汗・体臭/カビ臭)のある部屋とニオイなしの部屋で集中力テスト(計算テスト)を実施し、点数を比較したものだ。この結果によれば、ニオイのある状態の方がテストの点数が低く、特に「汗・体臭」は結果に大きく影響することが分かった。「汗・体臭」の結果は有意差(統計的に誤差ではない、明確な差)が出ており、汗・体臭では約12問も正答数を減らす子もいた。ニオイによって集中力テストの結果が統計的に明確に低下することが判明した。
集中力テストの実施後、VAS(Visual Analog Scale )を用いて子どもたちの心理状態を把握するアンケートも実施。その結果、「集中力」をはじめ、「気持ちのおだやかさ」「やる気」など多くの項目で、ニオイが子どもの心理に統計的に明確に悪影響を及ぼしていることが明らかになった。
ニュース参照元:共同通信PRワイヤー
ニュース情報元:家庭のニオイが子どもの集中力を低下させることが明らかに