不動産ビッグデータでビジネス展開を行っているスタイルアクトが「保育園に入りにくい駅(東京都区部)」を調査した。2017年4月時に0歳児の保育所潜在需要がどの程度になるかを推計し、保育園に入所しにくい駅をランキング化している。
今回の調査では、「各駅の0歳児の保育所需要」から「各駅の認可保育所の0歳児定員」を引いて待機児童数が算出された。保育サービスの需要は待機児童数で表されるが、この定義は求職中や産休中の需要を含めるかどうかなど、行政によって基準が異なる。また、通所距離が考慮されず、同じ区内であれば利用可と判断されるなど、利用者が実態をつかみにくい面もあるため、今回は潜在需要を含めた待機児童数を推計し、駅単位で集計している。
保育園に入りにくい駅の1位は「北綾瀬駅(足立区)」で潜在待機児童は265人。保育園数(定員数)は多いが、東綾瀬や大谷田、青井といった近辺のURや東京都住宅供給公社が提供する大規模共同住宅からの潜在需要が多く、ワースト1位駅となった。ワースト2位は「勝どき駅(中央区)」で潜在待機児童は212人。勝どきは高層マンションが多く建設されたため急激に人口が増加し、保育園の定員に対して需要が上回っていると考えられる。ワースト3位は「大島駅(江東区)」で潜在待機児童は168人。大島駅前には公営住宅やURといった大きな団地があり、保育需要人口が多くなっている。ワースト4位は「豊洲駅(江東区)」で潜在待機児童は165人。豊洲にはマンションが林立し、同年代のファミリー層が流入しているため、潜在待機児童数が多くなったと考えられる。その他、ワースト5位は町屋駅(荒川区)と竹ノ塚駅(足立区)、7位は荻窪駅(杉並区)、8位は大師前駅(足立区)と続いている。
オフィス街へのアクセスが良く、マンションが多く建設されているエリアや大規模な共同住宅があるエリアは、同じ年代層が流入するため保育園需要が膨らみやすく、待機児童が多くなっていることが伺える結果となっている。
スタイルアクトが運営するサイト「住まいサーフィン」では、23区内421駅別の結果や、保育園に入りやすい駅も紹介している。
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