店舗を持たない、あるいは店舗数が少ないことによって経費を抑えているネット銀行。住宅ローン商品においては低い金利の商品が提供されることが多いため、魅力的だと言えそうです。ネット銀行の住宅ローンについてのメリット・デメリットや、どんな人に向いているのか、について考えてみましょう。
ネット銀行の住宅ローンのメリット
ネット銀行の住宅ローンは、金利の低さに加えて、繰り上げ返済手数料が無料だったり、“費用を抑えられること”が最大のメリットと言えるでしょう。繰り上げ返済の手数料については、店舗を持つ金融機関でも、窓口で手続きすると“有料”、インターネットバンキングで手続きをすると“無料”など、対応が変わってきています。
またネット銀行(インターネットバンキングを含む)は、住宅ローンを借りた後も店舗の営業時間を気にすることなく、繰り上げ返済や残高照会がいつでもできるため便利です。会社に勤めている人の場合、平日の昼間に時間をとることは難しいことが多いでしょう。平日の夜中や週末など、思い立った時に住宅ローンの残高を確認し返済計画を考えることができ、繰り上げ返済の手続きを済ませることができる利点は大きいです。
ユニークな住宅ローン商品を提供している会社が多いのもネット銀行の特徴といえます。例えば、変動金利で借りている住宅ローン残高の一部を、返済の途中で固定金利に変更することができたり、関連会社にスーパーやECサイトを保有しているネット銀行ではお買い物の割引や特別にポイントが付与される商品を展開しているところもあります。
住宅ローンのユニークさだけでなく、普通預金や定期預金などの利率が高いこと、振込手数料が安いこともネット銀行の特徴です。住宅ローンをきっかけに口座を1つ持っておくと、貯蓄用口座として使えたり、家庭のお金を動かす際の手数料を抑えられたりと、メリットがあります。
ネット銀行の住宅ローンのデメリット
ネット銀行の住宅ローンは、費用が抑えられ、借り入れ後の手続きも便利、商品展開もユニーク、と聞くと魅力的ではありますが注意すべき点もあります。
まず住宅購入時の住宅ローンの手続きについては、一般的に不動産会社の営業担当者がサポートしてくれることも多く、慣れない煩雑な作業の助けがあることは購入者にとっても心強いでしょう。ところがネット銀行が提携先に含まれている不動産会社はあまりなく、営業担当者から勧められることは意外と少ないかもしれません。
その場合、自分で借り入れする住宅ローン商品を探し出し比較して、手続きなども自ら調べて理解をしながら進めていかなければいけないところは、苦手な人にとって高いハードルになるかもしれません。
また、実店舗がないため、全国各地どの物件の評価も隔たりなく行うことが難しいケースもあります。そのため、大都市圏以外の物件を購入しようとした場合、ネット銀行から住宅ローンの融資を受けることができない場合もあります。そもそも選択ができない可能性があるというのもデメリットの1つですね。
借り入れをスタートする際の諸費用についても注意が必要な点があります。ネット銀行の住宅ローンでは保証料がかからないことも多いです。一方で事務手数料が住宅ローンの借り入れ金額の2%など、ある程度まとまった金額が必要なこともあります。金利の低さや保証料0円という言葉だけに注目するのではなく、総支払額で比較するという視点も大切です。
どんな人に向いている?
購入しようと思っている物件のエリアによっては選べない可能性があるという点において、ネット銀行は大都市圏での購入を検討している人の方が活用しやすいでしょう。
また、商品を選択する際や提出書類を集める際に不動産会社の担当営業に手厚いサポートを求めることが難しいため、自分で調べることや、諸手続きが得意な人の方がうまく活用できるといえます。
融資を受ける最初の手続きまではエネルギーをかけることができるという人であれば、返済スタート以降は利便性が高く費用も抑えられる可能性が高いため、相性も良さそうです。
インターネットやスマホ、パソコンなど、デジタル機器を使うことが苦手ではない、といった個人の好みも関係がありそうですね。
自分の性格や、何を手間と感じるか、考え方に合わせて負担のない選択をできると良いですね。
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