ベネッセコーポレーションが発行する主婦向け生活情報誌『サンキュ!』の男性読者がここ数年増加している。そこでベネッセでは、「サンキュ!」を読む男性を対象に『家事育児に関する意識調査』を実施した(調査期間:2016年3月9~15日、対象人数:第1回721名、第2回404名)。
20代から40代の女性読者が多い生活情報誌『サンキュ!』では、2011年に3.7%だった男性読者比率が2015年には約3倍に増加、さらに電子版サービスdマガジンでも読者の約3割を男性が占めている。主婦向けの生活誌を読む理由について調査したところ、「家事育児をやらざるをえない」という「必要にせまられて派」が約26%で、「家事や育児のスキルをあげたい」という「前向き派」が約65%と前向きな人が過半数である結果に。さらに同雑誌読者の男性の共働き率は7割で、うちフルタイム妻が4割ということが分かった。
普段どんな家事をどの程度やるかという質問には、約8割超の人が答えた「買い物をする」が一番多く、「食事の後片付けや支度」も5割以上がやっていると回答。育児も「自分だけで病気のときに面倒をみる」など難易度の高いものに取り組む男性が多く、さらに約7割は「自分は家事育児ともによくやっている」と自己評価していることが分かった。
また、気持ちの面を聞くと、約7割が「自分が家事育児を分担するのは当たり前だと思う」と回答。妻との関係性では7割の男性が「妻と自分は互いに心の支えとなっている」と回答しており、妻との関係が良好であることが伺える。さらに難易度の高い家事をする夫ほど、妻との関係が良いと推測されるような結果も出ている。
「今以上に育児や家事にかかわりたい」という男性は7割近くおり、その理由は「妻の負担を減らしたい」、「子どもが小さいのは今だけ、貴重な時間だから」などの回答が多かった。世代別では、特に20代の若い父親や子どもが3歳以下の父親が、仕事より家庭優先と回答している傾向が強いことも分かった。
専門家による分析・解説によれば、「第一子のときの父親の家事育児時間が増えれば、第二子を考える人も増えるため、少子化の解決につながる」という意見や「今は先進的な家事育児に積極的な『うちパパ』は、これから当たり前のパパ像になる」という意見が寄せられている。
(最終更新日:2019.10.08)