国土交通省の「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」によると、住宅を購入した世帯の世帯主の平均年齢はリフォームや建て替えの場合を除いて概ね40代、ボリュームゾーンは30代です。結婚や出産といったライフステージの変化が多い30代で住宅を購入する人が多い一方で、貯蓄が増え、収入も安定してくる世帯が多い40代で住宅購入を考えるケースも少なくありません。
40代で住宅購入を決めた世帯はどのような家を選び、住宅購入金額や住宅ローンの借入金額、頭金は平均でいくらくらいなのでしょうか。ARUHIマガジン『住宅購入に関する調査2024』の結果を見ていきましょう。
40代には注文住宅よりも建売住宅が人気の傾向
まず、40代で持ち家に居住している人を対象として現在の住まいを物件種別で見ると、「中古住宅」が38.8%(全体平均37.8%)、「中古マンション」が21.5%(同20.9%)、「建売住宅」が17.4%(全体平均14.4%)、「注文住宅」が15.7%(同19.4%)、「新築マンション」が6.6%(同7.4%)でした。全体平均と比較して建売住宅の購入者がやや多い一方、注文住宅の購入者は少ない傾向が出ています。
40代の世帯の住宅購入金額は平均で3,945万1,000円(中央値4,000万円)、うち借入金額は平均で2,084万6,000円(中央値2,000万円)でした。「住宅ローンの毎月返済額」は平均11.9万円(中央値10.0万円)、「住宅ローンの返済期間」は平均値で27.6年(中央値30.0年)となっています。
2023年調査時の住宅購入金額と比較すると、平均3,707万5,000円から240万円近く増加。借入金額は2023年時の平均1,600万4,000円から480万円以上の増加となりました。それにともない、返済期間も2023年の平均25.8年から2年弱延びており、住宅購入にかける金額が増えた分、時間をかけた返済を計画している世帯が増えていると考えられます。
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40代の住宅購入者と住宅購入検討者に「頭金」をどのくらい用意したか(用意しているか)、過去4年間の調査結果と比較すると「頭金なし」が、2021年時の20.3%から2022年の調査では11.8%と半数近くまで減少していたものの、2023年に15.2%、2024年には18.0%に増加。頭金100万円未満で見ると、32.3%と、約3分の1を占めています。
頭金を「2,000万円以上」用意したと回答した人は、2021年時が12.3%、2022年が15.9%、2023年が23.0%と年々増加傾向でしたが、2024年は13.0%と大幅に減少する結果に。頭金1,000万円以上で見ても、2023年の30.9%から2024年は19.8%と減少しており、できるだけ多くの金額を借り入れる人が増えていることが分かります。
40代の住宅購入者と住宅購入検討者が準備した(する予定の)物件価格に対する「頭金」の割合を問うと、「20~30%未満」が最多で19.7%、次いで「10~20%未満」が15.9%、「30~40%未満」が13.6%という結果に。ある程度の頭金を準備した(する予定)の人が一定数を占める一方で、「5%未満」が9.8%、「5~10%未満」が8.3%と1割未満の人が2割弱、2割未満の人は3分の1を超える結果となりました。
まとめ
住宅価格の高騰や低金利時代の終焉が予測されている今、40代で住宅を購入するのであれば、金利変動のリスクなどを踏まえた資金計画が欠かせません。今回の調査結果では、少ない頭金で住宅を購入する40代が多い傾向がうかがえましたが、あと何年働けるのか、それまでに完済の目途が立つのか見据えて住宅購入価格や借入金額を検討する必要があります。資金計画に悩んでいる人は、住宅購入予算のシミュレーションなどができる金融機関などに相談をしてみてはいかがでしょうか。
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【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:住宅購入経験者(直近1年以内)・検討者(直近3年以内)の25~69歳の男女
調査期間:2024年3月15日~3月16日
有効回答数:600サンプル
調査手法:クロス・マーケティングモニターへのインターネット定量調査
調査機関:株式会社クロス・マーケティング
※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合があります