富山県の住宅ローン事情は? 平均借入額や返済額、商品の選び方について解説

富山県は植生自然比率が本州一と自然が多い点が特徴です。山が多いこともあり、おいしい天然水が手に入ります。山登りやキャンプなどアウトドアが好きな人には、特におすすめの県だといえるでしょう。

また、富山県は全国的に見て住環境の水準が高いことも、特筆すべき点です。しかし家を持つ人がたくさんいる一方で、バリアフリー化や耐震化において一部課題が残る物件も多くあります。この記事では、そのような富山県の住宅ローン事情に焦点を当てて解説します。

富山県の住宅の特徴

富山県は、夏は高温多湿で、冬には積雪があるため、湿度対策・積雪対策どちらにも配慮が必要です。

富山県の昔ながらの住宅は、暑い夏にこもりがちな湿度を逃がすために床下や天井が高い造りになっています。また、雪の重さに耐えられるよう、太い梁や強い屋根瓦が使われているものが特徴です。

また現代では、湿度や雪への対策に加えて、耐震性に重点を置いた住宅づくりも注目されています。2018年における持ち家住宅の延べ床面積日本一、持ち家率は全国2位ということもあり、家の購入への関心度もひときわ高いといえるでしょう。

一方、新築住宅の面積は縮小傾向にあり、空き家も増加しているのが現状です。大規模な市に人口が集中していることに加え、少子高齢化の影響もあり、郊外では地域空洞化が進んでいます。

【2022年度】富山県における住宅ローンの特徴

富山県における住宅ローンは、どのような特徴があるのでしょうか。2022年の住宅金融支援機構が行った、【フラット35】利用者を対象(借り換え除く)とした統計をもとに解説します。

【フラット35】利用者の平均年齢、世帯年収など
今回紹介する統計の調査対象となった人が、どのような属性なのか紹介します。

富山県で【フラット35】を利用している人の平均年齢は39.8歳と、全国・北陸地方の平均よりも低い結果となりました。家族数はほぼ平均値、世帯年収は北陸地方の平均と比べるとやや高く、全国平均よりは低いことがわかります。

住宅ローン平均借入額
続いて、富山県内の住宅ローン平均借入額を紹介します。

富山県の住宅面積が全国平均、北陸平均を上回る117.2平方メートルであるのに対し、所要資金額は全国平均よりも500万円近く低い結果となりました。北陸平均はやや上回りますが、100万円程度の差にとどまっています。

また手持金は全国平均とほぼ同額で、北陸平均よりは50万円ほど高いことがわかります。借入金額(機構買取・付保金)は富山県・北陸平均ともに全国平均を400万円ほど下回る結果でした。

住宅ローン平均返済額
1ヶ月あたりの住宅ローン平均返済額の統計は以下のとおりです。

全国平均では、1ヶ月あたり約11万が返済額にあてられているのに対し、富山県は1.5万円ほど下回っています。前項で紹介した所要資金額の差が、月々の返済額に影響している可能性もあるでしょう。また、富山県の所要資金額が全国平均を大きく下回るのに対し、手持金の平均金額はさほど変わらないことも関係していると考えられます。

住宅ローンを選ぶときのポイント

ここからは、住宅ローンを選ぶ際のポイントを紹介します。

金利(固定・変動)
住宅ローンを選ぶポイントとしてまず挙げられるのが、「固定金利と変動金利どちらにすべきか」という点です。

固定金利は市場の金利変動の影響は受けず、全期間固定型の場合は返済が完了するまでの金利が変わりません。

元利均等方式であれば毎月の返済額が一定となり、金利が高い時期でも負担が変わらない点がメリットです。ただし、変動金利よりも当初金利が高く設定されているケースが多いため、金利が低い時期が続くと、変動金利に比べて返済総額は高くなります。

変動金利は、市場の金利変動に応じて住宅ローンの金利が変化する仕組みです。契約時は固定金利よりも金利が低く、市場の金利相場が上がらなければ固定金利よりも負担は軽くなるでしょう。ただし、金利が高くなれば適用金利も上がり、固定金利よりも返済総額が高くなる可能性があります。

このように、固定金利・変動金利いずれもメリットとデメリットがあります。今後金利がどうなるのか完璧に予測することは難しく、どちらを選べば負担が軽くなるのかわかりません。そのため、ライフスタイルや返済計画に応じて、自分に合う金利を選択するようにしてください。

金融機関の種類(地元金融機関・メガバンク・モーゲージバンク)
金融機関としては、地元の金融機関とメガバンク、モーゲージバンクの三つが主な選択肢です。

【地元金融機関】
地元の金融機関が提供する住宅ローンは、その機関の管轄内に住む人が利用可能です。地域密着型の経営で、利用者の状況に合わせた柔軟な対応が期待できます。

【メガバンク】
メガバンク(大手銀行)は、全国展開している規模の大きい金融機関で、居住地域の制限なく住宅ローンを利用できます。

また、メガバンクでは返済に便利な機能があることが多いでしょう。たとえば、住信SBIネット銀行住宅ローンはネットバンキングが利用でき、手続きがオンラインで完結します。ローン関連の情報をアプリで管理できる、SBI証券と連携機能がある点などもメリットです。

【モーゲージバンク】
モーゲージバンクは住宅ローン専用の金融機関で、銀行とは原資の調達方法が異なるという点で大きく異なります。一般的な住宅ローンでは、借り手から支払われる利息が金融機関の利益になります。一方モーゲージバンクは、借り手の住宅抵当権が原資確保の手段です。

 

【フラット35】にするのかどうか
【フラット35】は住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供する住宅ローンです。最大35年の全期間固定金利型で、固定金利ながら金利が低めに設定されています。

一般的な住宅ローンと違い、団信への加入が必須条件ではなく、健康上不安な人でも利用しやすいでしょう。また、子どもの人数に応じて一定期間の金利が引き下げられる「【フラット35】子育てプラス」などもあり、子育て世帯にもおすすめです。

ただし、【フラット35】では変動金利が選べません。固定金利のみの取り扱いなので、変動金利型ローンを利用したい人は銀行などの金融機関が提供する住宅ローンを利用してください。

例えば、【フラット35】を提供するARUHIでは富山県内に店舗(富山県富山市問屋町1-1-16ワタゼンビルの1階)があります。購入希望の物件がまだ決まっていなくても相談可能です。

【住宅ローンの相談が無料】
住宅ローン専門金融機関/ARUHIは全国に店舗を展開中

まとめ

富山県は、アウトドアが楽しめる豊かな自然環境や、住環境の水準が高い状況です。住宅ローンの所要金額は比較的低いうえに、手持金(頭金)を多く用意できる人が多く、毎月の住宅ローンの返済額が低めです。

富山県で住宅を購入するなら、高温多湿な夏と積雪がある冬どちらにも対応できる物件を探しましょう。

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