住宅ローンは50歳から組める? 50代が家を買うためにすることとは

住宅ローンは金額が大きく、借入期間も長めです。そのため、完済時期から逆算して借入年齢を考える人も少なくありません。

一方、家の建て替えや住宅を購入する時期によっては、50代で住宅ローンを組むケースもあります。「50歳で住宅ローンの審査に通るのか」「無事に完済できるのか」と不安に思う人もいるでしょう。

今回は、50代で住宅ローンを組む方法や注意点をまとめました。住宅ローンを借りようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

住宅ローンは50代も組むことができる

結論から言うと、住宅ローンは50代でも組むことができます。

住宅ローンの年齢に関連する申し込み条件は、「80歳までに完済できる見込みがある」「申込時の年齢が70歳未満」などが一般的です。住宅ローンの返済期間が20~30年であることをふまえると、50代で組んでも、上記の条件を満たすことは十分に可能だといえるでしょう。

なお、住宅ローン【フラット35】の利用者調査では、利用者の平均年齢は上昇傾向にあります。2022年度は50代の割合が15.6%を占め、5年間で約5%利用比率が上がっていることがわかっています。

出典:住宅金融支援機構|2022年度 フラット35利用者調査

50代で住宅ローンを組むときの注意点

50代で住宅ローンを組むことは可能ですが、いくつかの注意点があります。ここからは、50代で住宅ローンを組むときの注意点を解説します。

審査通過のハードルは高くなる
50代からの住宅ローンは、審査通過のハードルが高くなる可能性があります。多くの住宅ローンの審査では、年齢も考慮されるためです。

国土交通省の調査によると、ほぼすべての金融機関が、借入時年齢・完済時年齢を住宅ローンの審査項目にしていると回答しています。

50代は定年が視野に入る年齢であり、20~30代に比べて仕事を続けられる期間が短くなることが要因でしょう。また、年齢が上がるにつれて生活習慣病のリスクが高くなり、病院受診率も上がります。体調が不安定になると仕事を続けられず、返済を続けられなくなるかもしれません。

以上の理由から、住宅ローンを完済できるかどうかを判断する際に、50代という年齢が影響する可能性は高いといえます。

借入期間が短くなる
50代で住宅ローンを借りると、借入期間が短くなるのも注意すべき点です。

多くの金融機関では、完済時の年齢を80歳未満としています。逆算すると50歳なら借入期間30年、59歳なら21年と、年齢が上がるにつれて借入期間が短くなります。たとえば35年で住宅ローンを組みたいなら、遅くとも45歳から返済を始めなければなりません。

また、借入期間が短くなる分、月々の返済額が高くなりやすいことも注意したい点です。定年後は収入が下がるケースが多いため、想定より借入可能額が少なくなる可能性もあるでしょう。

団信に入れない可能性が高くなる
50代以上で住宅ローンに申し込む際、団体信用生命保険(団信)に入れない可能性が高くなります。

団信とは、住宅ローンの債務者が死亡、もしくは高度障害を負った場合などに、保険金で住宅ローンの残金がカバーされる生命保険です。【フラット35】を除く住宅ローンでは、基本的に団信への加入を必須条件としています。

住宅ローンに申し込むと団信の審査も行われますが、申込者の持病・既往歴によっては通過できないこともあります。50代以上になると健康上の問題を抱える人も多くなるため、団信の加入を希望する場合、年齢が審査に影響する可能性は考慮しておきましょう。

50代が住宅ローンを組むための方法

50代が住宅ローンを組むには、いくつか検討すべきことがあります。ここからは、50代が住宅ローンを組むための方法を解説します。

借入期間を短くする
50代以上で住宅ローンを組む場合、なるべく借入期間を短くすることがおすすめです。

会社などに雇用されている人の多くは、定年を境に収入状況が変わります。そのため、定年までに完済できるように借入期間を設定しておくと安心です。

借入期間を短くするためには、毎月の返済額を高めに設定する、頭金を多めに支払うなどの方法があります。ただし、延滞なく返済できるよう、無理のない範囲で返済計画を立てましょう。

親子リレーローンにする
親子リレーローンを利用するのも、一つの方法です。1人で住宅ローンを組むことが難しい場合でも、親子リレーローンなら利用可能なことがあります。

親子リレーローンとは、借りる人の子どもが連帯債務者となり、住宅ローンの残債を返済できるシステムです。その場合、当該の住宅は親子の共同保有になるのが一般的です。

多くの金融機関では住宅ローンの完済時年齢を80歳未満に設定しているため、50代以降は30年、35年など長期の借り入れが難しい場合があります。しかし、親子リレーローンなら、35年以上のローンを組むことも可能です。

子に住宅ローンを負担させることにはなりますが、親子リレーローンの利用で借入期間を長く設定できれば、毎月の返済額を抑えられるでしょう。また、親と子がそれぞれ住宅ローン控除を受けられる点もメリットです。

ただし、複数いる子どものうち1人が親子リレーローンを負っていると、相続が複雑になる場合があります。親子で住宅を共同保有している場合は、親が亡くなった後に親の保有分が相続税の対象になるので注意しましょう。

リバースモーゲージローンを利用する
リバースモーゲージローンを利用する方法もあります。

リバースモーゲージとは、現在住んでいる住宅を担保に融資を受け、債務者の死後に担保の住宅を売却することで一括返済が行われるローン商品です。リバースモーゲージは住宅を所有している高齢者が、収入を得るための手段として近年注目されています。

また、同じ仕組みで住宅の資金を借りられるのが、リバースモーゲージ型住宅ローンです。

債務者が生きている間は毎月利息分のみを支払い、亡くなった後に担保である住宅が売却され元本が完済されます。従来の住宅ローンよりも、少ない負担で融資を受けられる点が大きなメリットです。

ただし、債務者が生きている間に融資限度額に達してしまえば、融資の継続は難しくなります。また、債務者の死後に資産が残らない点や、相続でトラブルが起こる可能性がある点などもデメリットです。

【フラット35】は親子リレーも可能

親子リレーローンは【フラット35】で利用することも可能です。50代はもちろん、60代や70代でも申し込めます。ここからは、【フラット35】の親子リレーを詳しく紹介します。

親子は同居していなくてもOK
【フラット35】の親子リレーローンでは、債務者の親子が購入する住宅に同居する必要はありません。一般的な住宅ローンの親子リレーでは、同居が条件になっていることが多いため、同居が必須条件でない点は大きな特徴だといえるでしょう。

たとえば親が亡くなった後に家を引き継ぐために購入費用を一部負担したいが、すぐには同居ができない場合には【フラット35】の親子リレーローンが便利です。

親のみが団信加入もできる
一般的な住宅ローンでは親が団信に加入できるときでも、同時に子の団信加入が必須になっています。しかし、【フラット35】の親子リレーローンでは、親のみが団信に加入することもできます。

団信の加入期間は満80歳までと決まっているため、【フラット35】でも親が80歳になったときに子が団信に加入しなければなりません。しかし、それまでは親が死亡、もしくは高度障害を負ったときに、住宅ローンの残債は免除されます。

まとめ

50代から住宅ローンを組むことは可能です。ただし、80歳までに完済することが求められるのが一般的で、借入期間は短めになります。また、どうしても審査のハードルは高くなる点にも注意が必要です。確実に住宅資金を調達したいなら、借入期間を短くする、親子リレーローンやリバースモーゲージローンを利用するなどの方法を検討してみましょう。

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※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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