マンションは子育て世代におすすめ! 育児しやすいマンションの特徴や間取りとは

子育て世代が住宅購入を検討するときに、子どものためにはマンションと戸建てのどちらを選べばよいのか迷うことがあるでしょう。

各家庭によって事情は異なりますし、マンションと戸建てそれぞれに魅力があります。そのため、マンションと戸建てのどちらかが正解というようなことはありません。両者の特徴を比較検討し、それぞれの家庭に合う住宅を手に入れてください。

今回は、子育て世代に向けて、マンションで育児をするときのメリットや注意点、おすすめの間取りなどを解説します。

マンションが子育て世代におすすめできる理由

マンションは駅チカの物件が多く移動が便利、価値が下がりにくいといったメリットがあります。そのほか、子育て世代に特におすすめしたいポイントについて解説します。

子どもが友達を作りやすい
ファミリータイプのマンションでは、同じ場所に多数の家族が居住しています。そのため、自分の子どもと同世代の子が住んでいるマンションは、子どもが友達を作りやすい環境といえるでしょう。同じマンションの子たちと登下校をすれば、自宅マンションから学校まで一人になることがなく、防犯面においても安心です。

ただし、築年数が経過していて高齢者が多いマンションでは、子どものいる世代があまりないかもしれません。子どもが多いマンションに住みたいのであれば、比較的築年数が浅く、子育て世代が多いところを選ぶとよいでしょう。

敷地内で子どもが遊べる
マンションの広さや規模などにもよりますが、ファミリータイプのマンションには敷地内に広めの庭があったり、住人が自由に遊べるキッズスペースがあったりします。マンション敷地内に子どもが遊べる環境があれば、子どもが遠くまで出かけずに済み安心です。

乳幼児向けのキッズスペースがあるマンションであれば、悪天候のときも子どもと遊びやすくなります。

セキュリティ性が高い
マンションは戸建てよりもセキュリティ性が高いという特徴があります。警察庁の運営するWebサイト「住まいる防犯110番」の情報によると、侵入窃盗の発生場所別認知件数は戸建てが33.0%なのに対し、共同住宅は12.1%(3階建以下7.8%、4階建以上4.3%)と大きな差がある状況です。

また、コンシェルジュがいるところや、エントランスやエレベーターに入るときに鍵が必要なマンションであれば、不審者がマンション内に侵入しにくくなります。子どもが一人で帰宅するときも、不審者がマンション内にまでついてくることを防げます。

子育て世代がマンションに住むときの注意点

マンションはたくさんの人が同じ建物に住んでいます。そのため、戸建てにはない注意点があります。

足音や声に注意する
マンションは上下左右にほかの住民が住んでいて、子どものわめき声や泣き声、足音が伝わりやすい環境です。

特に、子どもが室内を走ったりジャンプをしたりすると、階下に振動や大きな音が伝わってしまう可能性が高いでしょう。同じマンションの住民に迷惑をかけないようにするためには、家の中であっても大きな声や足音をたてないように子どもに指導するほか、床にマットを敷くなどの対策が必要です。

万全に対策をしても、近隣住民によっては苦情を伝えてくる可能性もゼロではありません。近隣住民は自分で選べないため、実際に住んでみたら日々の苦情に大変な思いをするケースもあります。

子どもに共用部分の使い方を教える
マンションでは多数の家族がエレベーターやロビーを共有しています。共用部分で騒いだり遊んだりしてしまうと、ほかの住民の迷惑になってしまいます。小学生以上になると一人で行動する機会が増えるため、小さい頃から共有部分の使い方やほかの住人に会ったときの挨拶の仕方を教えるようにしましょう。

育児しやすいマンションの特徴とは

ファミリータイプのマンションであっても、それぞれ特徴や設備は異なります。ここでは、どのようなマンションが育児をしやすいのか解説します。

スーパーやコンビニが直結している
同じ建物内にスーパーやコンビニがあるタイプのマンションは、買い物がラクになります。子どもを連れて重たい荷物を運ぶのは親にとって大きな負担でしょう。お店が併設されているマンションに住んでいれば、雨の日の買い物でも傘やかっぱの用意をしなくて済みます。

子どもが急に体調を崩してしまったときには、すぐに経口補水液や風邪薬を購入できるため、もしものときにも安心な環境です。

キッズスペースがある
住民用のキッズスペースがあれば、毎日気軽に遊びに行けます。その場で同じように子育てをしている世代の家族と交流することもできるため、ママ友やパパ友づくりのきっかけにもなるでしょう。また、予約した人だけが使えるキッズスペースがあれば、自宅に人を招かなくても大人数でのパーティができます。

そのほか、住民用の図書館や、保護者の集まりに使える談話室などは、子どもが大きくなったときも便利に使えるでしょう。

騒音対策がしっかりしてある
子育て世代がマンションに住むときに、一番心配になるのが騒音問題ではないでしょうか。入居後に隣人や階下の人から何度も苦情が来てしまい、せっかく購入したマンションを手放してしまうケースもみられます。逆に、自分たちが周囲の世代の騒音に悩まされることもあるでしょう。

こういった事態を防ぐためにも、騒音対策がしっかりしているマンションを選ぶようにしてください。注意していたとしても、子どもは足音や泣き声などの音を立ててしまいます。そのため、二重窓など、騒音が周囲に漏れにくい設備があるマンションを選ぶ、また床にマットを敷くなどの対策をすることなどもおすすめします。

子育て世代におすすめのマンションの間取りや位置

同じマンション内でも、部屋によって間取りや位置は異なります。部屋のつくりにより、子育て世代の住みやすさも変わってくるため、購入するマンションが決まったあとも慎重な部屋選びが必要です。ここでは、子育て世代が住みやすい間取りや、部屋の位置について解説します。

75平方メートル以上の広さ(3人家族の場合)
住生活基本法に基づき策定された「住生活基本計画」では、健康で文化的な住生活を営むことができる住宅の広さ(最低居住面積水準)を世帯人数に応じて定めています。これによると、3人家族の場合40平方メートル、4人家族は50平方メートルの広さが必要です。

ただし、「豊かな住生活の実現」をするためには、もう少し住宅が広くなくてはなりません。より暮らしやすくなるために必要とされる住宅の面積(誘導居住面積水準)は、マンションなどの共同住宅の場合、以下の表のようになります。

子どもの一人が未就学児であれば、上記より10平方メートル狭い面積でもよいとされていますが、長く住むことを想定するならば上記の広さを基準に考えたほうがよいでしょう。また、今後子どもの数が増える予定であれば、念のため広めの部屋を選ぶことをおすすめします。

玄関が広い
消防法により、廊下などの共用部分には私物を置いてはいけないとされています。これは、火災のときの避難経路を確保するためです。何かあったときにスムーズに避難するために、私物は玄関の中に入れておかなければなりません。

子育て世帯の場合、ベビーカーや三輪車など、玄関に置かれる大型の私物が多くなります。そのため、玄関内はすべての私物を入れても十分なくらいの広さがあると使いやすいでしょう。もしくは、専用の扉付きポーチがあればそこに私物を置いておけます。

下や左右に居室がない
周囲に居室がない位置の部屋を選ぶと、子どもによる騒音問題が起こりにくくなります。たとえば、エントランスや駐車場の真上の部屋で下に住む人がいない、角部屋で片側にだけ住民がいる、というような部屋です。

株式会社AlbaLinkの調査によると、悩んでいる(いた)騒音トラブルとして一番多い回答は「足音」でした。小さな子がいるのであれば、真下や隣に居室がない部屋を選ぶようにしましょう。

まとめ

マンションは同じ場所に人が集まっているため、親子ともに友達や知り合いが作りやすい環境にあります。敷地内に庭やキッズスペースがあると、家のそばで子どもを遊ばせられるという点も魅力的です。ただし、同じ建物を共有して使用するため、騒音や私物の置き場には注意しなければなりません。

子育て世代が暮らしやすいマンションを選ぶためには、マンション内の施設や設備、騒音対策、部屋の間取りや位置が自分たちに合っているかどうか確認するようにしてください。

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