東京都の隣で都心へのアクセスがよく、さまざまな産業がさかんな神奈川県。規模が大きな企業が多く神奈川県にオフィスを置いていることもあり、活気がある県といえるでしょう。そんな神奈川県の平均年収はどのくらいか、全国平均に比べると高いのか、といったことが気になる人もいるのではないでしょうか。
そこで、令和4年賃金構造基本統計調査の情報をもとに、神奈川県の平均年収について解説します。
神奈川県の平均年収
神奈川県の現金給与額やそれにまつわる平均は以下のとおりです。
きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額により平均年収を算出すると、539万2,500円でした。
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神奈川県の男女別年齢別平均年収
神奈川県の平均給与を男女別にしてみると、次の表のとおりになります。
平均年収を、きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額から割り出すと、神奈川県の男性の平均年収は602万4,400円、女性の平均年収は418万5,000円となります。男女の平均年収の差は約184万円と、差が大きい状況です。
年齢、労働時間などには大きな差がなく、女性のほうが時間単位の給与が低い仕事をしている可能性が高いでしょう。
神奈川県の企業規模別平均年収
企業規模別の平均は以下の表のようになります。
上の表から平均年収を算出(きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額)すると、企業規模別の平均年収は、1,000人以上では621万3,700円、100~999人は487万6,500円、10~99人では470万900円です。
100~999人の企業、10~99人の企業の平均年収に大きな差はありませんでしたが、1,000人以上の企業は、100~999人の企業の比べ約134万円も多くなっています。神奈川県は、規模の大きな企業の平均年収が高いようです。
逆に、所定内実労働時間数の平均は企業規模が大きくなるほど短くなり、短時間で高い給与が発生しています。1,000人以上の企業は勤続年数が4年長いことも影響しているのかもしれません。
神奈川県の市町村別平均年収ランキング
総務省「令和4年度市町村税課税状況等の調」をもとに、総所得金額を納税義務者の人数で割り、市町村別の平均年収を算出(小数点以下切り捨て)します。すると、以下のようになりました。
神奈川県では県庁所在地である横浜市、政令指定都市である川崎市よりも、鎌倉市、葉山町、逗子市のほうが、平均年収が高い状況でした。鎌倉市や葉山町、逗子市には高級住宅街があり、富裕層が多く住んでいる状況が影響したと考えられます。
神奈川県の平均年収の高さは全国2位
令和4年賃金構造基本統計調査の情報から、各都道府県の「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」を算出し、並べ替えると上位5位は次のとおりです。
神奈川県は東京都に次ぐ2位です。神奈川県は全国平均と比べて平均年収が高いだけではなく、都道府県別でみても上位に位置することがわかります。
神奈川県の平均年収が高いワケとは
神奈川県は東京都の隣に位置することからアクセスがよく、東京都へ通勤する人のベッドタウンでもあります。また、港湾都市でもあり、海運を通じた貨物の動きも活発です。
研究所の新規立地件数が全国1位(わたしたちの神奈川県)で、相模原市にはJAXAのキャンパスが存在するなど、科学技術の研究拠点としてもよく使われています。商業や産業がさかんで人口密度が高く、一人一人の所得が高い大都市型の地域として、平均年収が高くなりやすい環境といえるでしょう。
神奈川県には、年収1,000万円以上の世帯も多くあります。どのような地域に集まっているのかは、次の記事を参照にしてください。
高年収世帯は横浜・川崎に集まる? 神奈川県内で「年収1,000万円以上の世帯」が多い市区町村
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まとめ
神奈川県の平均年収は、539万2,500円であり全国2位です。特に男性の平均年収が602万4,400円、1,000人以上の企業の平均年収が621万3,700円と平均を引き上げている状況です。神奈川県は人口が集中していて大都市型の特徴を持つほか、交通網が発達していて人や物資が集まりやすい点も、平均年収が上がる要因でしょう。
そのほか、鎌倉市や葉山町などの高級住宅地の存在も、平均年収を高めているといえそうです。
(最終更新日:2024.04.19)