「楽しみながら生活を豊かに」をコンセプトのウェブマガジン『REISM STYLE』より、生活の中のさりげないワンシーンやアイテムを通して自己表現できる、とっておきの楽しみ方をご紹介いたします。
「西荻窪」という街名を聞いて、真っ先に思い浮かぶワードはなんだろう?「サブカルチャーの街」、「アンティーク文化の街」…。たぶんどれも正解で、いずれにしても老若男女問わず人を惹きつける魅力のある場所だということは事実。JR中央線と総武線が使える、アクセスの良い西荻窪だが、休日は中央線各駅停車のみ運行するためか、人の出入りが激しい隣駅の吉祥寺や荻窪に比べるとぐっとおだやかな印象を感じる。
「30代の女性が一人暮らしで住みたい街」ランキングではなんと堂々1位。近隣よりも少し落ち着いた独特な雰囲気の街並みなので、「おひとりさま女子」に人気が高いエリアではあるものの、実際に住んでいる人の年齢、性別はマチマチで一人暮らしから家族世帯、代々この土地に住む地主まで、タイプもさまざま。アンティークショップやギャラリーが多く独自のカルチャーも数多く存在するためか、アーティストやクリエイター系の仕事に就いている住人もとても多い。今も昔も、純粋に街の素晴らしさを楽しむ「西荻ラバーズ」たちに熱く支持されている。
駅前エリアからこの街の充実ぶりが 見て取れる、自慢のホームタウン
駅前から多方面に出ている各バスに乗れば、吉祥寺駅や上石神井駅、大泉学園駅、久我山駅、善福寺駅など近隣駅までも自由に行き来できる。西荻窪は西武新宿線と井の頭線の間に位置しているためどちらの沿線にも気楽にアクセスが可能。電車はJR中央線と総武線が乗り入れており、高円寺や新宿にも近く交通の便がとても便利だ。中央線沿線の駅へは自転車移動もできるほど近いのもうれしい。自転車さえあれば、西荻窪駅から少し離れたところにあるショップに行ったり、銭湯に行ったり、お茶を飲みに行ったり、広範囲にわたって行動できる。
吉祥寺へも自転車なら気軽にアクセスが可能。駅前には高級食材のスーパーと24時間営業の大手スーパーがあり、生鮮から日用品までいつでも好きな時に買える。昼夜逆転の仕事の人や深夜帰りの人にもとても重宝する駅前エリアとなっている。西荻窪の街を歩いていると、なぜか個人経営の八百屋と肉屋がとても多いのが見てとれる。たとえばお気に入りの店を見つけて店主とちょっと会話をすれば、買い物だけでなく日常生活ももっと味わい深く楽しくなる。「ここがホーム」と自慢したくなる街には、必ず住人同士の温かくさりげない交流が生きているものだ。
この街でしか味わえない時の流れ。 西荻時間は、すべての人にやさしく作用する
西荻窪は古本屋やアンティークショップが多い街としても有名。古本屋でお目当ての本を探したら、その本を片手にノスタルジックな空間の喫茶店でゆっくりと読み、帰りにはアンティークショップに寄って思う存分骨董の世界を楽しむ…。気分に合わせて素敵で文化的なライフスタイルが送れる。西荻窪専用の「古本とアンティークマップ」も19号まで発行され、その需要の大きさと人気ぶりがうかがえる。
毎年春と秋には「西荻窪骨董好きまつり」も開催されるのでお気に入りの店舗を見つけておくのも西荻流の楽しみ方。さらに参加型・体験型の店舗も多数。駅近くにある「FALL」は、書籍やアンティークをはじめ、作家ものの道具や近所の音楽家たちのCDなどを扱う店。週替わりで自主企画の展示会を催すギャラリーでもある。
他にも創業30年の老舗から独立したショップや、ル・コルビュジエに師事した日本人の弟子がデザインした店舗など、個性もさまざまだ。やさしく流れる善福寺川の川沿いを歩けばちょうどよい散歩になり、坂の上のけやき公園へ行けば樹齢200年を超えたケヤキ「通称トトロの樹」にも出会える。西荻時間はどれも、優雅で贅沢なものばかり。
人とのふれあいが、生きる活力をくれる。 そんな場面やチャンスが街のあちこちで見つかる
家の外にもうひとつのキッチン&リビングが持てる「okatteにしおぎ」は、会員制シェアスペース。会員になると鍵を持つことができ、ふらっと立ち寄ってお茶を飲んだり、仕事をしたりと自由に使える。夕方恒例のokatteアワーでは施設内のキッチンを使って誰かと作ったごはんを食べたり、イベントを開いたり、小商いをしたりと楽しみ方も様々だ。西荻窪は年間を通じてイベントが多いのも特長。音楽ライブやトークイベント、アート、ブック、食など、西荻愛いっぱいのイベント「西荻ラバーズフェス」や、西荻窪の100のお店が中心となり開催する「西荻茶散歩」、街のあちこちで音楽ライブやパフォーマンスなどが行われる「ハロー西荻」、富山市八尾町で行われる有名なお祭り・おわら風の盆の西荻バージョンなどなど、驚くほど数もジャンルも豊富。個人発信で続くイベントも多くあり、街と人とのつながりの強さが伺える。南口周辺には異国情緒しか感じない小路やレトロな雰囲気の飲み屋街での一人飲みもおすすめ。一人で来たはずなのに、なぜか帰りには仲間が増えている。そんな不思議な空間がここにある。人と人、街と人のコミュニケーションを通じて楽しいパワーをくれる街、それが西荻窪だ。
2023年8月18日更新
※この記事はREISM株式会社が運営するREISM Styleの記事を一部編集、転載しています。