公金受取口座とは? 登録方法や確認方法、注意点などをわかりやすく解説!

公金受取口座を登録すると、年金や児童手当などの給付金を申請する場合に手続きがスムーズになります。公金受取口座は、どうやって登録するのでしょうか。今回は、公金受取口座の概要とともに、公金受取口座の登録方法や確認方法などについてわかりやすく解説します。

公金受取口座とは

公金受取口座とは、給付金などを受け取るため、国(デジタル庁)に振込先としてあらかじめ登録しておく銀行口座のことです。公金受取口座の登録は任意ですが、登録しておけば給付金などを申請して受け取る際の手続きを一部簡略化できます。

公金受取口座で受け取れる給付金などの具体例としては、児童手当、年金、所得税の還付金、特定公的給付などがあげられます。給付金を受け取る機会が生じる可能性は誰にでもあるため、公金受取口座を事前に登録しておくと手続きがスムーズになって便利です。

公金受取口座の登録方法

公金受取口座の登録方法は、二つあります。マイナポータルで登録する方法と確定申告の際に登録する方法です。ここでは、それぞれの登録方法について解説します。

マイナポータルを使って登録する
マイナポータルとは、国が運営しているオンラインサービスです。子育てや介護などに関する行政サービスを受けるために必要な手続きを、パソコンやスマートフォンなどから検索でき、そのまま手続きを済ませられます。

マイナポータルを利用して公金受取口座を登録するには、マイナンバーカードと利用者証明用電子証明書パスワード(数字4桁の暗証番号)が必要です。また、パソコンを使用するなら、ICカードリーダライタも用意しましょう。マイナポータルアプリに対応しているスマートフォンであれば直接マイナンバーの読み取りができるため、ICカードリーダライタは必要ありません。対応している機種はこちらから確認できます。

マイナポータルアプリに対応しているスマートフォン等を教えてください。 | よくある質問|マイナポータル

マイナポータルを初めて利用する場合は、最初に利用者登録をします。その後、マイナポータル内の「公金受取口座の登録・変更」または「口座情報の登録・変更」から公金受取口座の登録ができます。クリックして表示される案内に従い、給付金の振込先として指定したい口座を登録しましょう。

所得税の確定申告(還付申告)の際に登録する
2023年1月4日以降、所得税の確定申告(還付申告)の際に「還付金受取口座」として公金受取口座を登録申請できるようになりました。これにより、所得税の還付金の受取口座として指定した口座を公金受取口座にできます。

パソコンやスマートフォンから電子申告する場合は、還付金の受取方法を選択する画面に表示される「公金受取口座の登録」の項目で「登録する」を選択しましょう。また、紙の申告書を使用する場合は、確定申告書(第一表)の右下にある「公金受取口座登録の同意」の欄に〇を記入します。ただし、紙の申告書で確定申告をすると、電子申告よりも公金受取口座の登録の反映が遅くなる可能性があります。

公金受取口座の確認方法

公金受取口座として登録した情報は、マイナポータル上で確認できます。マイナポータルで公金受取口座を確認する際に必要なものは、マイナポータルで公金受取口座を登録する際と同様です。マイナンバーカードと数字4桁の暗証番号を手元に用意しましょう。また、パソコンとICカードリーダライタ、またはスマートフォンも必要です。

マイナポータルにログインしたら、「公金受取口座の登録・変更」か「口座情報の登録・変更」から「口座情報の登録状況」の画面を開きましょう。そこで公金受取口座の登録に関する詳細を確認できます。

公金受取口座を登録するメリット

公金受取口座を事前に登録しておけば、給付金などを申請するたびに申請書へ口座情報を記載したり、通帳の写しを添付したりしなくて済みます。従来よりも簡単に申請ができるようになり、結果として給付金などを素早く受け取りやすくなるでしょう。

ただし、公金受取口座を登録したからといって、手続きなしで自動的に給付金などが振り込まれるわけではありません。給付金などは申請しないと振り込まれないため、受け取りを希望する給付金などがある場合は申請期間内に忘れずに手続きを済ませる必要があります。

公金受取口座を登録する際の注意点

公金受取口座の登録については、事前に知っておいたほうがよいことがいくつかあります。ここでは、公金受取口座を登録する際の注意点について解説します。

登録にはパソコンやスマートフォンが必要
マイナポータルを利用して公金受取口座を登録するには、パソコンとICカードリーダライタ、またはスマートフォンを用意しなければなりません。ただし、登録に必要な機器を自分自身が持っていないとしても、家族から借りられればマイナポータルを利用可能です。

また、自治体の中には、マイナポータルを利用するために必要な機器を窓口に設置しているところもあります。たとえば、タブレット端末、ICカードリーダライタ、Wi-Fiルーターなどが設置されているケースがあるため、確認してみましょう。

このように、たとえマイナポータルを利用するために必要な機器を持っていなくても、マイナンバーカードさえあればマイナポータルを利用できる可能性があります。

複数の口座は登録できない
公金受取口座として登録できるのは、本人名義の預貯金口座のみです。給付金などの種類ごとに別の振込先を指定できるわけではないため、注意しましょう。また、登録した口座を解約した際は、改めて別の口座を登録しなければなりません。

なお、子どもの公金受取口座を登録する場合も、本人名義の預貯金口座が必要です。親の名義の預貯金口座は登録できません。もし子どもの名義の預貯金口座がないなら、口座を作ったうえで登録する必要があります。

公金受取口座の登録は必須ではない
そもそも公金受取口座の登録は必須ではありません。公金受取口座を登録していなくても、申請書類に口座情報を記載すれば給付金の受け取りが可能です。公金受取口座の登録は義務ではないため、登録するかどうかは自分の意思で決められます。

また、公金受取口座として登録した口座を別の口座に変更したり、削除したりしても問題はありません。

まとめ

公金受取口座とは、給付金などの受け取りの際に使用する目的で国(デジタル庁)へ登録する口座のことです。公金受取口座を登録すれば、給付金などの申請時の手続きが簡単になります。

ただし、登録するには、パソコンやスマートフォンなどでマイナポータルを開き、手続きをする必要があります。また、所得税の確定申告の際に指定する還付金受取口座を公金受取口座として登録することも可能です。

登録は義務ではないため、必要に応じて公金受取口座の登録を検討しましょう。

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