遺言書の作成? 生前贈与? 相続する側に「して欲しかったこと」と「相続に必要なこと」とは?

「相続」は多くの人にとって、人生で何度とない経験です。いざ必要に迫られたとき「何から始めたらよいのか分からない」と感じる人は多いでしょう。実際に相続を経験した人はどのようなことで苦労をし、何を感じているのでしょうか。

相続を前に必要なことは「すべきことの全体把握」

相続で大変だったこと
出典:インフロント株式会社「相続に関するアンケート調査

インフロント株式会社が相続経験者を対象として「相続に関するアンケート調査」を実施。相続で大変だったことは何か問うと「必要な書類の準備が大変だった」という回答が最多で、50%を超える結果に。遺産分割協議書や財産目録の作成をはじめ、相続内容に応じたさまざまな書類の準備に、多くの人が苦労しているようです。以下「多くの時間をとられたこと」「やるべきことを理解するための情報収集」「手続きが複雑だったこと」などが挙がりました。

生前故人にやっておいてほしかったこと
出典:インフロント株式会社「相続に関するアンケート調査

相続の準備は、相続する対象者の把握や相続する財産の把握をしなければ始まりません。生前に故人が相続を視野に入れた準備をしておいてくれれば、手続きがもっとスムーズにできたケースも多いのではないでしょうか。そこで生前に故人にやっておいてほしかったことは何か聞くと「財産をまとめた記録があればよかった」という回答が最多で28.5%、次いで「遺言書を作成してほしかった」「生前贈与をしてほしかった」という結果に。財産の記録や遺言書があれば、相続する財産もしくは借金がどの程度あるのか分かりやすく、遺族間のトラブルも回避しやすくなります。また、亡くなる前に生前贈与をしておけば双方納得のうえで財産を分与できるだけでなく、一定の金額まで税金がかからないことも魅力です。
して遺産を相続すべきかどうかの判断もしやすくなるでしょう。

相続で事前に必要だと感じたこと
出典:インフロント株式会社「相続に関するアンケート調査

相続で事前に必要だと感じたものについては「相続全体のやることを把握する」が最多で45.4%、次いで「相続についての知識を勉強すること」という結果に。何をすべきなのか知ることから始める人が多く、そのためには知識も必要になることが分かります。

「相続はまだ先のこと」と考えている人が多いと思いますが、いつそのときが訪れるかは誰にも分かりません。相続をする側も、される側も、いざというときに慌てないように、できる準備から始めてみてはいかがでしょうか。

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