「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞」とは、理想ではなく、実際にその地域で“生活する”という視点から、「発展性」「住環境」「交通の利便性」「コストパフォーマンス」「教育・文化環境」の5つの基準を設定し、住宅ローン専門金融機関であるアルヒ株式会社の膨大なデータをもとに、住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会による公平な審査のもと「本当に住みやすい街」を選定したランキングです。
今回は2023年9月に実施した「本当に住みやすい街大賞2023 in宮城」にランクインした街について、それぞれどのような点が評価されているのか詳しく紹介します。
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北四番丁ってどんな街?
「宮城県庁」・「仙台市役所」・「青葉区役所」が集まる官庁街の北側約500メートルの場所に位置する、仙台市地下鉄南北線の「北四番丁駅」(仙台市青葉区)。歴史的な町名を冠する駅名から、江戸時代は武家屋敷地区だったことを示すこのエリアは、明治時代以降、住宅地として発展しました。戦前に「旧制第二高等学校」(現:東北大学雨宮キャンパス跡地)があったことから、文教地区としての一翼も担っています。
2019年には、仙台市の都心機能の強化を図る「せんだい都心再構築プロジェクト」が始動。北四番丁エリアはこの施策の重点ゾーンである勾当台・定禅寺通エリアに隣接しており、相乗効果で今後発展する可能性を秘めています。
【発展性:3.75点】「東北大学雨宮キャンパス跡地」の動向に要注目
北四番丁エリアにおける最大の注目点は、駅から北へ徒歩約10分の場所で進められている「東北大学雨宮キャンパス跡地」の開発の行方です。
9ヘクタールの土地を商業施設・医療福祉施設・集合住宅施設の3地区にゾーン分けする計画で、集合住宅施設地区については、全209戸のマンション「プラウドシティ仙台上杉山通」が2020年に、全204戸のマンション「シティハウス堤町雨宮町」が2021年にすでに竣工。医療福祉施設地区は、「仙台厚生病院」が2024年に約3キロメートル西の現在地より移転予定です。
残る商業施設地区には「イオンモール」が建設される予定です。イオンモール株式会社・公益財団法人イオン環境財団・東北大学災害科学国際研究所が連携して計画を進めることになっているものの、2023年7月時点で具体化に至っておらず、今後の進展が待たれます。
【住環境:3.90点】共働き世帯が都会暮らしを満喫できる環境が整う
2022年に開業した薬局併設の「イオン仙台晩翠通店」をはじめ、駅から徒歩圏内にスーパーが点在。「東北大学病院」など病院も豊富で、日々の生活で困ることはほとんどないでしょう。
「仙台三越」や「一番町四丁目商店街」があるショッピング街、「国分町」や「仙台浅草」といった飲食街も生活圏内。四季折々で多彩なイベントが催される「勾当台公園」や「定禅寺通」、すべてミニシアター系の映画館「フォーラム仙台」にも近く、多様な余暇の過ごし方が可能です。
幼稚園や保育園、児童館や学童保育所も充実しており、共働き世帯にとってうれしい環境と言えるでしょう。
【交通の利便性:4.65点】多彩な交通手段で市内や国内外の移動がスムーズ
北四番丁駅から仙台駅までは、仙台市地下鉄南北線で3駅約5分、徒歩でも約20分の距離です。仙台駅には仙台市地下鉄南北線・東西線のほか、JRの常磐線・仙山線・仙石線・東北本線・仙石東北ライン・東北新幹線・秋田新幹線、仙台空港アクセス線が乗り入れています。
また、地下鉄南北線で北へ1駅、徒歩で約16分のJR北仙台駅も利用圏内で、北仙台駅からJR仙山線を利用すれば、山形方面への移動に便利です。
車での遠距離移動の場合は、仙台西道路が利用可能です。東北自動車道「仙台宮城IC」に接続しており、東北各県や関東方面へスムーズにアクセスできます。近隣にはカーシェアステーションも豊富なので、車を所有しなくてもドライブが楽しめます。
また、起伏の少ない地形で、自転車でも通勤・通学しやすい環境です。2013年から始まった電動アシスト付き自転車のレンタルサービス「DATE BIKE(ダテバイク)」が継続して実施されており、住民の交通手段としても活躍しています。
【コストパフォーマンス:3.35点】都心にしては割安、コスパ重視なら範囲を広げるのも一案
北四番丁駅周辺の住宅価格の相場は、3LDKの新築マンションで4,000万円前後から検討可能です。都心という立地上、やや割高と感じるかもしれませんが、隣駅の勾当台公園で同条件の新築分譲マンションを探した場合、4,000万円後半から販売されていることを考えると割安です。
なお、2023年度の地価公示価格を見ると、駅東側の上杉地区より西側の柏木地区のほうが割安です。北四番丁駅周辺で引っ越し先を探す際は、自身の生活スタイルを考えながら範囲を広げてみるのも一案です。
【教育・文化環境:4.25点】進学校や伝統校が集結する県内屈指の文教地区
北四番丁エリアとその周辺は、宮城県唯一の国立小・中学校「宮城教育大学附属小・中学校」、県内屈指の進学校である「宮城県仙台第二高等学校」、「東北大学」の片平・川内・星稜の3キャンパスが駅から約2キロメートルの範囲に点在する文教地区です。
同じエリア内には、美術や映像文化の活動拠点であると同時に、メディア関連の活動を支援する公共の複合文化施設「せんだいメディアテーク」も立地しています。館内には仙台市民図書館・多目的ホールギャラリー・スタジオなどが備えられており、幅広い世代が学べる環境です。
学習塾や予備校も多く、充実の教育環境で子どもたちの学びを支えます。
【選定委員会による総括】将来性がある良質な住環境は高価格でも検討の余地あり
江戸時代以降、時代に合わせて進化しながらも良質な住環境を保ち続ける北四番丁エリア。ハイレベルな教育機関が集まる環境は、子育て世帯にとって魅力的と言えます。
「東北大学雨宮キャンパス跡地」を含む「せんだい都心再構築プロジェクト」の動向次第では、さらなる住環境の向上と街の活性化が期待できます。都心が勤務地で引っ越し先に住環境や教育環境の良さを求める人は、北四番丁駅エリアを検討してみてはいかがでしょうか。
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