窓リフォームの効果とは? メリットやデメリット、施工の種類とそれぞれの効果

窓リフォームを実施すれば、住宅の機能を高める効果を期待できます。窓リフォームを行う際は、実際にどのような効果があるか詳しく理解しておく必要があるでしょう。また、メリットだけなくデメリットも把握しておくことが大切です。今回は、窓リフォームのメリット・デメリットとともに、窓リフォームの効果について解説します。

窓リフォームで期待できるメリット

窓リフォームは、住宅にさまざまなメリットを与えてくれます。具体的には、どのようなメリットを期待できるのでしょうか。ここでは、窓リフォームに期待できるメリットについて解説します。

光熱費を節約できる
窓リフォームにより性能の高い窓へ交換すれば、住宅の断熱性が向上して光熱費の節約につながる可能性があります。夏は熱い外気が室内に入るのを防ぎ、冬は室内の暖かい空気を外へ逃がしません。もちろん、完全に熱を遮断できるわけではないものの、エアコンの効率を大幅に改善できます。その結果、余計な電気代を発生させずに済むようになります。

結露を防止できる
外気と室内の気温の差が激しい場合、結露が生じやすくなります。結露とは、空気中の水蒸気が冷やされて水滴になる現象です。結露が気になるなら、二重窓(内窓)を設置したり、結露が発生しにくいガラスに交換したりするのがおすすめです。

結露はカビの発生をまねき、住宅の劣化を早める原因になります。また、カビを放置すればダニも集まりやすくなるため、注意が必要です。カビやダニの死骸などを人が吸い込んだ場合、アレルギーを引き起こすリスクもあります。

防音性が向上する
二重窓(内窓)を設置したり、防音ガラスへ交換したりすると、住宅の防音性を高められます。たとえば、住宅が車道や線路に近く、車や電車などの騒音が気になるケースもあるでしょう。その場合、窓リフォームを実施すると、騒音を軽減できる可能性があります。

また、室内の音が外へ漏れないようにしたい場合も、窓リフォームが効果的です。ペットの鳴き声や楽器の演奏などの音漏れを防止できます。

防犯性が高まる
窓リフォームには、防犯性を高める効果も期待できます。空き巣の侵入経路としては、窓がよくあげられます。たとえば、割れにくいガラスへ交換したり、内窓やシャッターを設置したりすると、空き巣の侵入の防止が可能です。また、新しく雨戸を設置しても一定の効果を期待できます。

もちろん、窓がある以上、完全に侵入を防げるわけではありません。しかし、空き巣は人に見つかるリスクを避けようとするため、侵入しにくい窓を嫌う傾向があります。空き巣の被害に遭う可能性を下げるには、防犯性の高い窓へのリフォームがおすすめです。

窓リフォームの種類とそれぞれの効果

窓リフォームには複数の種類があります。それぞれ効果が異なるため、窓リフォームの際はどれが適しているかよく検討しましょう。ここでは、窓リフォームの種類とそれぞれの効果について解説します。

内窓(二重窓)
内窓(二重窓)とは、既存の窓の内側にもう1つ別の窓を取り付けて二重にしたものです。外窓と内窓の間に空間ができ、断熱効果が高まります。室内が外気の影響を受けにくくなるため、より快適に過ごせるようになるでしょう。

また、屋外と室内の気温差がやわらぎ、結露対策にもなります。さらに、防音や防犯などの効果も期待できます。内窓(二重窓)を追加するだけで幅広い効果を期待できるため、複数の効果を求めている場合には特におすすめです。

樹脂サッシ
樹脂サッシとは、フレームの素材として塩化ビニール樹脂を使用している窓です。樹脂サッシは断熱性や気密性に優れており、寒冷地でよく使用されています。断熱性を大幅に向上させられるため、外気の影響を受けたくない場合や室内の空気を外へ逃がしたくない場合などに適しているでしょう。

また、樹脂サッシを採用すると、結露の防止や防音効果なども期待できます。

断熱ガラス
断熱ガラスとは、熱を移動させない機能があるガラスのことです。2枚以上のガラスの間に空気やガスを閉じ込めた構造になっているため、複層ガラスやペアガラスとよばれる場合もあります。

断熱ガラスは断熱性能が高く、窓リフォームで採用すれば、省エネや冷暖房費の節約などを期待できます。また、結露を防ぐ効果も期待できるでしょう。

さらに、断熱ガラスを設置すると紫外線対策にもなります。もともとガラスは紫外線を通しにくい素材ですが、断熱ガラスはガラスを重ねているため、より高い効果を期待できます。

窓の増設
窓リフォームには、既存の窓を改修する工事だけでなく、新しい窓を増やす工事も含まれます。たとえば、部屋が暗い場合や風通しが悪い場合は、窓を増設すると問題を解決できる可能性があります。

窓を増設すると採光性が向上するため、部屋を開放的で明るい雰囲気にすることが可能です。また、室内の風通しが良くなり、すぐに換気ができます。

ただし、希望する場所に窓を設置できるかどうかは、建物の構造によって決まります。場合によっては希望通りに窓を増設できない可能性もあるため、注意しましょう。

窓リフォームのデメリットと注意点

窓リフォームを行う際は、デメリットも発生する可能性があります。ここでは、窓リフォームのデメリットや注意点について解説します。

開け閉めに手間がかかる
窓リフォームでは、窓の性能を向上させるために内窓(二重窓)を設置するケースも多いです。ただし、内窓(二重窓)を設置すれば、それまでよりも窓の開け閉めに手間がかかります。1ヶ所に窓が2つあるため、窓を開けたり閉めたりするには毎回2枚の窓を動かす必要があるからです。

特に、頻繁に開け閉めする窓に内窓(二重窓)をつけると、後から面倒に感じて後悔する可能性もあります。たとえば、ベランダや庭に出られる窓は、洗濯物を干すために頻繁に開け閉めしている家庭も多いでしょう。窓の種類は、使い勝手も考慮して選んでください。

掃除が大変になる
すでに触れたとおり、内窓(二重窓)をつければ、1ヶ所に窓が2つある状態になります。そのため、掃除する際はガラスを2枚拭かなければなりません。2枚の窓の内側と外側を拭く必要があって手間がかかります。また、溝も2つ分あるため、1ヶ所の窓を掃除するだけでかなり時間がかかるでしょう。

なお、内窓(二重窓)をつけても、状況によっては結露が発生する可能性がないとはいえません。その場合、結露を拭き取る掃除が必要です。

部分的なリフォームでは効果を感じづらい
複数の窓がある部屋で部分的に窓リフォームを実施しても、思ったような効果を感じられない可能性があります。たとえば、断熱性や防音性を向上させるために1つの窓をリフォームしたものの、効果が感じられないケースもあるようです。

そもそも外壁や構造に問題がある場合、窓リフォームを実施しても効果は得られません。気になっている問題の根本的な原因を把握し、対策をよく検討したうえで窓リフォームを実施するか判断しましょう。

まとめ

窓リフォームを行えば、断熱性、防音性、防犯性などさまざまな効果を期待できます。二重窓(内窓)の設置のほか、ガラスやサッシを交換する方法もあります。二重窓(内窓)には特に幅広い効果を期待できますが、開け閉めや掃除が大変になるというデメリットもあるため、よく検討しましょう。

また、部分的に窓リフォームをしても効果を感じられない可能性があります。住宅の構造も確認しながら、窓リフォームを行うべきか考えてみてください。

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