掃除しているのに部屋が臭い!? 家の臭い対策6つと注意点を紹介します

数日間の旅行や出張から帰ったとき、家に入った瞬間に「何だか臭い」と感じたことがないでしょうか? 家の中にはさまざまな臭いがしみついていますが、家で過ごしている人は気づきにくいものです。もしかしたら訪ねてきた人が不快に感じているかもしれません。そんな不安を解消すべく、この記事では気になる部屋の臭い対策について解説します。

家の臭いは気づきにくい

嗅覚には「順応」という機能があります。順応とは、環境や状況の変化に適応することを指す言葉ですが、嗅覚などの感覚においては同じ刺激を継続的に与えられえることで感度が低下することを表します。

これは、ガス漏れなどの異臭をキャッチするために必要な機能です。異臭を感じても安全に過ごせる状況では徐々に臭いに慣れ、やがて感じなくなります。つまり、家に入ったときに感じた臭いが、その家の本当の臭いということになります。

家が臭いかどうか調べる方法

体臭や口臭と同じように、家の臭いも自分では気づきにくいものです。帰宅時、臭いに慣れてしまわないうちにいろいろな場所の臭いを嗅いでみると、原因が特定できるかもしれません。また、離れて暮らす家族や親しい友人を家に招いたとき、臭いを感じるか尋ねてみるのも一つの方法です。

臭いレベルを客観的に判断するには、臭い測定器を利用する、臭気判定士によるチェックを受けるといった方法があります。

臭気判定士は国家資格であり、適正な嗅覚と専門知識を持つ臭いのプロフェッショナルです。工場や事務所などで臭いを判定・数値化するのが主な仕事ですが、近年はさまざまなシーンで臭気判定士が活躍しています。臭いの感じ方には個人差があるため、プロの判定を受けると安心できるでしょう。

家の臭いのもと

家の中のあちこちに臭いの原因になるものがあります。どのようなものが臭いを発生するのか、具体的に探っていきましょう。

靴から出る臭い
帰ってきてドアを開けたときにまず臭うのが、玄関に並ぶ靴です。季節に関係なく、靴の中では思いのほか汗をかいているもの。特に汗をかきやすい子どもの運動靴、蒸れやすいうえに水洗いできない革靴やブーツなどは要注意です。しみこんだ汗から雑菌が繁殖し、徐々に臭いを放つようになります。

水回りの臭い
湿気が多くカビやすい水回りには、臭いの原因となるものが集中しています。浴室や洗面所の排水口にたまった髪の毛などのゴミ、こびりついたヘドロ状の汚れなどが臭いの発生源です。また、目に見えないので気づきにくいのですが、トイレでは壁や床に飛び散った尿が臭いのもとになります。

生ゴミの臭い
キッチンも臭いの原因が多い場所です。調理の途中で出た生ごみ、食べ残し、換気扇やコンロの油汚れ、壁や床への油はね、排水溝の汚れなどが臭いの発生源となります。特に気になるのが生ごみです。生ごみはビニール袋に入れて蓋つきのゴミ箱に捨てているにもかかわらず、臭いがもれてくることもあります。

排水管の臭い
排水管のS字トラップには常に水がたまっているものですが、長期間留守にするなどして封水が不足すると、下水の臭いが上がってきて室内に充満します。また、排水口のゴミ受けで取りこぼした細かいゴミが排水管の中で油汚れに付着し、臭いの原因になります。

ペットの臭い
ペットはどうしても独特な臭いがしがちです。特にトイレシートや猫のトイレ砂は、こまめに交換しないと強烈な臭いを発します。カーペットやクッションに付着した体毛も臭いのもとです。小鳥やハムスターなどを飼うケージ、熱帯魚や亀などを飼う水槽も、手入れを怠るとたちまち悪臭を放つようになります。

部屋の臭い対策6選

家の中にはさまざまな臭いがあることがわかりました。では、これらの臭いを抑えるにはどうしたらよいでしょうか? ここからは部屋の臭い対策として、6つの方法を紹介します。

掃除をしっかり行う
毎日の掃除は臭い対策の基本です。掃除機をかけるだけでなく、固く絞った雑巾で拭き掃除をするとより効果的です。臭いの原因を除去するために壁や天井も定期的にホコリを取り、濡れた雑巾で拭き上げるようにしましょう。

ゴミをためない
キッチンから出る生ごみは水分が多く雑菌が繁殖しやすいため、ためこまずに収集日に必ず捨てるようにしましょう。

三角コーナーにたまったゴミをそのままにしておくと、臭いだけでなくコバエが発生するため、調理や食事の片づけが終わったらすぐにゴミ箱に捨てるようにしてください。新聞紙に包んでからビニール袋に入れ、口をしっかり縛ってからゴミ箱に入れることで、臭いの発生をある程度抑えることができます。

家庭菜園をやっているなら、生ごみ処理機(コンポスト)を利用するのもおすすめです。コンポストは微生物の働きを利用して生ごみを堆肥にするアイテムで、ホームセンターなどに売っています。

地域で出る生ごみの量を減らすため、コンポストの利用を推奨している自治体は少なくありません。コンポスト容器の無料配布や、購入に対して助成制度を設けるなど、各自治体でさまざまな取り組みを行っているので、興味があればチェックしてみてはいかがでしょうか。

換気をこまめに行う
室内の消臭には換気が効果的です。換気はカビの予防にもつながります。1日数回、1回につき5分以上、窓を開けて空気の入れ替えを行いましょう。コツは2ヶ所以上の窓を開けて空気の通り道を作ること。

扇風機やサーキュレーターで室内の空気を循環させると、効率よく空気の入れ替えができます。起床時や帰宅直後など、窓を開けるタイミングを決めて習慣化することをおすすめします。

カーテンやソファのカバーを洗う
布製品には臭いがつきやすく、カーテンやソファカバーなどに使われる布にも臭いが吸収されます。衣替えと同じように、季節ごとに洗濯したりクリーニングに出したりして清潔を保つようにしましょう。

直接肌に触れるシーツや枕カバーは、汗や皮脂の臭いが気になることもあります。なるべくこまめに洗濯するようにしてください。天気の良い日は布団やベッドパッドも外に干して、湿気や臭いを飛ばしましょう。

空気清浄機を設置する
ペットや喫煙者がいる家庭では空気清浄機の利用が効果的です。

空気清浄機は、空気中に漂う花粉やPM2.5などの微細な粒子をキャッチして部屋中の空気をきれいにするうえ、脱臭機能付きの機種ならペットやたばこの気になる臭いもしっかり除去します。フィルターが汚れていると雑菌が発生して臭いのもとになってしまうため、フィルターの清掃はこまめに行うようにしてください。

部屋の臭い対策をするときの注意点

臭いを感じているのに、さらに強い香りでごまかすのは逆効果です。

消臭剤などは一時しのぎでしかなく、原因を取り除かないことには臭いを解消することはできません。まずは臭いの原因を突き止め、こまめな掃除や洗濯で清潔を保つこと。家で過ごすときは1日に何度か窓を開けて、室内の空気を入れ替えることにより、臭いの元を取り除くようにしましょう。

まとめ

自分ではなかなか気づきませんが、家には各家庭での生活臭がしみついています。帰宅したときに悪臭を感じたときは、まず臭いの原因を探ってみましょう。生ごみや排水管の汚れは、特に強い臭いを発します。人が訪ねてきたときに不快感を与えないよう、自分たちが気持ちよく暮らせるよう、日ごろからこまめな掃除を心掛けましょう。

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