マイホームを購入するにあたり、気になるのが「実家問題」。将来実家を相続する見込みであれば、実家を売却するのか、賃貸に出すのかなど悩みどころです。修繕や管理をすることなく空き家のまま放置する人も少なくありません。しかし、最近は「空き家問題」に対し、国や自治体はさまざまな取り組みをしています。京都市では空き家の売却を促進するため、全国の自治体で初めて「非居住住宅利活用促進税(通称空き家税)」の導入を決めました。マイホームの購入時、実家がある人がどのような対応をする人が多いのでしょうか。
マイホーム購入時に実家をどうするか、半数の人が「未定」
ベンチャーサポート不動産株式会社が、一都三県に持ち家があり、実家がある人を対象として「『実家の相続』に関する実態調査」を実施。マイホームの購入時に実家をどのようにする予定だったのか調査したところ、実家が一都三県にある人の44.5%、実家が一都三県以外にある人の47.0%が「どうするかまったく考えていなかった」と回答。半数近い人が先の見通しが立っていない現状が明らかになりました。
また、一都三県に実家がある人の23.0%が「実家は売却する予定」、12.7%が「そのままにする予定」と回答した一方、一都三県以外に実家がある人は19.9%が「自分以外の家族が済む予定」、17.7%が「実家は売却する予定」と回答。行き来できる範囲内に実家があるかどうかで、将来の対応が変わってくる様子がうかがえます。ちなみに、両親が亡くなった場合の行動も、TOP3は変わりませんでした。
一都三県に実家がある人もそうでない人も、実家の売却を検討しているのは2割前後ですが、もし京都市のように空き家税が導入されたら、行動は変わるのでしょうか。調査の結果、一都三県に実家がある人の43.0%、一都三県以外に実家がある人の47.8%が「売却する」と回答。税負担が生じる場合は約半数が売却を考えていることが分かりました。
今後、空き家問題に対する国や自治体の取り組みはさらに加速すると考えられます。実家の相続を予定している人は、いざというときに重い税負担に悩むことがないよう、早い段階で対策を立てておきましょう。