地方移住の人気TOPは静岡県! 過去最多の移住者数を記録、選ばれる理由は?

新型コロナウイルス感染症の拡大を機に在宅勤務が増加し、住まいに対する考え方にも変化が生じました。多少勤務先から遠くても、仕事に専念できる広いスペースを確保し、ゆったりと暮らしたいと考える人が増加、東京からの地方への移住者も増えています。その代表格が静岡県で、2022年度に県外から静岡県に移住してきた人は過去最高を記録したそうです。

静岡県への移住者は前年度比約1.4倍の増加

静岡県の調べによると、県外から静岡県に移住してきた人が図表1にあるように増加しています。新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年度の移住者数は1,283人で、前年度比0.6%の減少でした。しかし、コロナ禍の影響が出始めた2020年度には1,398人と前年度比9.0%の増加に転じ、2021年度は1,868人で増加率は33.6%になりました。さらに、2022年度は2,634人で、増加率は41.0%と過去最高を記録したのです。

静岡県への県外からの移住者数と前年度比
移住者最高2634人 静岡県内、22年度 18市町が最多更新(あなたの静岡新聞 )」より筆者作成

2022年度は、コロナ禍が収束に向かいつつある中、コロナ禍以降の東京から地方へという人口移動の流れが地方から東京に戻りつつあると言われていました。ところが、静岡県への移住への関心は相変わらず強く、浜松市の390人、静岡市の255人、沼津市の253人などを筆頭に、静岡県内の35市町のうち18市町で移住者が過去最高になったそうです。

後に触れているように、静岡県や各市町が移住の促進に力を入れていることもありますが、東海道本線、東海道新幹線、東名高速道路、新東名高速道路などの交通アクセスの良さ、温暖な気候、豊かな自然などが高く評価されているのではないでしょうか。

20代から70代まで幅広く関心を集める

地方への移住を支援している認定NPO法人ふるさと回帰支援センターでは、ふるさと回帰支援センターを訪れ、「移住の相談をした人」「各種のセミナーに参加した人」を対象に、地方移住に関するアンケートを実施しています。相談者の移住先人気ランキングでは、図表2にあるように静岡県がトップになっています。

2022年移住希望地ランキング
出典:認定NPOふるさと回帰支援センター

相談者の移住希望地ランキングで静岡県がトップになるのは2020年から3年連続とのこと。ふるさと回帰支援センターでは、「静岡県は、対面を基本にオンラインも併用しながら、市町等と連携して移住フェアやセミナー、センター相談員と自治体担当者による窓口相談会を数多く開催し、これらが相談の増加につながった」としています。

相談者だけではなく、セミナー参加者の関心も高く、セミナー参加者における人気は2021年には6位だったのが、2022年には5位に上がっています。

また、窓口相談者の年代別移住希望地ランキングを見ても、静岡県は20代~70代すべての年代でトップになっています。リタイア後に地方に移住する、故郷にUターンするという人が多い中、静岡県では単身者から夫婦、子育て世帯などの若いファミリー層も強い関心を示しているわけです。

浜松市は有楽町で移住の相談に応じる

では、なぜ静岡県が移住者に選ばれているのでしょうか。

県内で最も移住者数が多い浜松市では、「浜松市移住促進ホームページ」を開設、「はじめよう、ハマライフ」と移住を呼びかけています。

浜松市は静岡市同様に政令指定都市であり、駅前には超高層ビルや高層マンションが並び、商業施設も充実。都会の暮らしの利便性に恵まれていると同時に、駅周辺を離れると田舎暮らしを楽しめる穏やかさがあります。

移住支援策も充実しています。東京圏から浜松市に移住、就業、起業した人に対しては、最大100万円(単身の場合60万円)を補助しています。2023年度からは18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合には、一人につき100万円が加算されるようになりました。18歳未満の子どもが二人いる世帯なら、最大で合計300万円ということです。移住には住宅の手当、引っ越し費用などの負担が大きいので、この補助金のメリットは大変大きいのではないでしょうか。

さらに、東京・有楽町にあるふるさと回帰支援センターで、しばしば出張移住相談「浜松DAY」を実施、移住の相談に応じています。地元の事情に詳しい移住コーディネーターが出張し、地域の事情だけではなく、住まいや仕事などについて説明、さまざまな相談に応じています。2023年7月にも実施を予定していますが、事前予約制なので関心のある人はホームページなどで確認してみてください。

静岡市はオンラインでの移住相談も可能に

静岡県の県庁所在地で政令指定都市でもある静岡市も移住支援策が充実しています。移住・定住情報サイト「いいねぇ。静岡生活」を開設、「静岡生活」「仕事」「子育て」「教育」「住まい」「暮らし」などのメニューを用意し、さまざまな情報を提供しています。

2023年4月28日には「静岡市まち歩き案内(全5回)」、5月20日には「オンライン個別移住相談会」、5月27日には「移住・二拠点に最適!静岡三保エリア分譲地見学バスツアー」を開催しました。

移住相談窓口として東京・有楽町のふるさと回帰支援センター、静岡市・相談窓口として静岡市役所に企画局企画課移住・事業推進係を設置して相談に応じています。

さらに、沼津市でも移住者が増加しています。人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場する市内各所を聖地巡礼するファンが増加しており、東京圏だけではなく、名古屋圏、大阪圏などから移住してくる人もめずらしくなくなっているそうです。

沼津市では、市と民間支援組織「ぬまづ暮らしオススメ隊」が連携して移住の促進につとめています。オススメ隊には、地元の不動産業者、金融機関、人材派遣業など移住後の支援を実施できる20社・団体が参加していて、移住希望者のニーズにきめ細かく対応しているそうです。

静岡県への移住増加は今後も続く?

浜松市、静岡市、沼津市などの静岡県を代表する都市だけではなく、中小都市なども移住を促進する施策に力を入れていますし、静岡県でも県全体の移住促進策を実施しています。結果、先に触れたように多くの都市で移住者が増えているそうです。

東京・有楽町のふるさと回帰支援センターに静岡県のブースを設置し、情報発信・移住者の相談に対応していますが、他県のブースもある中で静岡県への移住の相談者が増加しているそう。静岡県への移住ブームに今後も注目です。

【最短1分】東京近郊に引っ越し・上京予定の人必見!
あなたにぴったりな「街」をTownU(タウニュー)で無料AI診断 ※対象エリア:首都圏主要駅

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
~こんな記事も読まれています~

この記事が気に入ったらシェア