タワマン低層階の住み心地は? 高層階と比較した場合のメリット・デメリット

タワマンの高層階は展望が良いため、特に人気です。ただし、タワマンの低層階にもメリットがあり、人によっては高層階よりも住みやすいと感じる可能性があります。今回は、タワマンの低層階に住むメリットやデメリットなどを解説します。タワマン低層階の物件を選ぶ際の注意点も説明するので、ぜひ参考にしてください。

タワマンの低層階に住むメリット

タワマンの低層階は、高層階と比較してどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、タワマンの低層階に住む具体的なメリットについて詳しく解説します。

比較的コストが低い
タワマンの低層階は、高層階よりも賃料や購入費が安く設定されています。賃料や購入費が安くても、タワマンの便利なサービスは基本的にすべて利用可能です。

また、タワマンの固定資産税の税率は階によって異なり、低層階は高層階よりも安くなります。タワマンの固定資産税は、階が1つ上がるごとに約0.25%高くなる仕組みです。ただし、対象は2017年4月以降に売買契約した物件となっています。

ベランダに洗濯物を干せる可能性がある
タワマンの高層階は、ベランダに洗濯物を干すことが禁止されている場合があります。高層階は風が強く、ベランダに洗濯物を干すと危険だからです。

しかし、低層階なら一般的な建物と高さが変わらず、風もそれほど強くありません。そのため、タワマンの低層階であればベランダに洗濯物を干せる可能性があります。洗濯物だけでなく布団も干したり、植物を置いて育てたりすることも可能です。

気軽に外出できる
低層階は高層階よりエントランスまで近く、エレベーターに乗っている時間も短いです。エレベーターの待ち時間も比較的少ないため、出かけたいときにすぐ出かけられます。高層階と比較すると、低層階は気軽に外出できるでしょう。

エレベーターが混み合っている場合、低層階なら階段を使うことも可能です。故障や災害によりエレベーターが止まったとしても、大きな負担を感じず外へ出られます。

高層階よりも揺れにくい
タワマンの高層階は、地震が発生すると大きく揺れます。地震の際にあえて建物が揺れるようにし、地震の力を発散する仕組みだからです。地震そのものの揺れが収まっても、タワマンの高層階はしばらく揺れ続ける場合もあります。

高層階と比較すると、低層階は地震の揺れがそれほど気になりません。地震の揺れが苦手な人は、高層階よりも低層階のほうが向いています。

タワマンの低層階に住むデメリット

タワマンの低層階に住む場合、デメリットも存在します。具体的には、どのようなデメリットがあるのでしょうか。ここでは、タワマンの低層階に住むデメリットを紹介します。

展望が期待できない
一般的に、タワマンの魅力として部屋からの眺めの良さがあげられますが、低層階は展望があまり期待できません。タワマンは立地の良い場所に建てられている場合が多く、周囲にも大きな建物がある可能性があります。そのため、展望だけでなく、日当たりや採光も悪いケースがあります。

ただし、なかには展望デッキが設けられているタワマンもあり、低層階に住んでいても展望を楽しむことは可能です。

プライバシーを保ちにくい
タワマンの周囲には他の建物があるケースが多く、低層階は他の建物から部屋の中が見える恐れがあります。よって、低層階でプライバシーを保つには、カーテンをきちんと閉めておく必要があります。一般的な戸建に住む場合と同じく、周囲の様子に配慮する必要があると言えるでしょう。

一方、タワマンの高層階は周囲に同じ高さの建物がなく、視線が気になりません。たとえカーテンを開けっ放しにして生活していても、プライバシーをしっかり保てます。

騒音や虫が気になることがある
タワマンの高層階のメリットとして、騒音や虫などが気になりにくい場合があります。しかし、タワマンの低層階では、騒音や虫が気になる可能性があります。低層階で窓を開けて生活していると、立地によっては騒音などが気になるかもしれません。また、ハエや蚊などの虫が入ってきやすく、窓には網戸が必須です。

騒音や虫を避けるためにタワマンを検討しているなら、階による違いも押さえておく必要があります。

タワマン低層階の物件を選ぶ際の注意点

タワマンの低層階の賃貸や購入を考えている場合、何に気をつければよいのでしょうか。ここでは、タワマン低層階の物件を選ぶ際の注意点について解説します。

周辺環境や室内を確認する
すでに説明したとおり、タワマンの低層階は日当たりが悪かったり騒音が気になったりする場合があります。そのため、周辺環境や室内の様子をよく確認しましょう。日当たりや騒音は時間帯によっても異なるため、要注意です。すぐ近くにほかの建物があるなら、プライバシーを確保できるかどうかもチェックする必要があります。複数の物件を内覧し、比較しながら検討すると客観的な判断がしやすくなります。

共用施設やサービスを確認する
タワマンは共用施設やサービスが充実している場合が多いため、具体的に何があるか確認しましょう。たとえば、以下のような共用施設やサービスがあります。

・ジム
・プール
・展望デッキ
・ゲストルーム
・コンシェルジュサービス
など

共用施設やサービスを確認するうえでは、自分たちがどの程度利用するかイメージしてみてください。あまり利用しない共用施設やサービスが多いなら、コスパが悪くなる可能性もあるためです。

維持管理費を把握する
タワマンは、一般的なマンションよりも維持管理費を高額に設定しているところが多いです。特に、ジムやプールなどの大規模な共用施設がついていると、維持管理費は高額になる傾向があります。

将来的な大規模修繕に向けて必要となる修繕積立金にも注意が必要です。タワマンの修繕積立金はもともと高めですが、状況によっては値上がりも考えられます。余裕をもって毎月支払えるかも考慮したうえで、タワマンを検討しましょう。

まとめ

タワマンの低層階を選べば、高層階に住むよりもコストを抑えられます。エレベーターに乗る時間が短い点や地震の揺れが少ない点も考慮すると、低層階のほうが住みやすいと感じる人も多いでしょう。

ただし、低層階はタワマンならではの展望が期待できません。騒音や虫も気になる可能性があります。賃貸や購入の検討においては、内覧により実際の状態をよく確認しましょう。

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